週明けから、日経平均の変化日を経過。(7月8-9日突っ込みに際して提示した、「先導銘柄リスト」のパフォーマンス。)

2015/07/27


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▼注目されるヘッジファンドの動き。
今年の前半が終わり、はやくも夏場に入ってきています。
ファンド運用者にとっては、10-11月という損益通算の期限を控え、この夏場、どう勝負をしようとしているのでしょうか。
時間はそうありません。
一ヶ月から二ヶ月のうちに、速い勝負をかけてくる可能性は充分あります。
今年前半、1-3月は、中国上海市場を買い上げたことは間違いありません。ついでに、という漢字で日本株の買いも行ったのでしょう。
このときヘッジファンド系は10兆円弱ほどの資金が中国市場に入ったといわれていますが(ゴールドマンの試算)、その後4-6月は、逆に10兆円以上の資金が中国市場から離脱しています。
そこでギリシャ、中国といったワイルドカードがひとまず落ち着いており、秋までの短い期間に、もう一勝負する局面にはいってきているわけです。
米国の週刊新聞バロンズでは、相対比較として日本株投資が有利である、という見方をしていますが、おそらく外人投資家はその線でくるのではないか、と推察しています。
これは、サマーラリーを想定する一番理想的なシナリオです。

▼日経平均、22-23日の変化日周期。
すでにこれまでにも解説していることですが、不思議なことに日経平均は、上げにしろ、下げにしろ、22-23日平均でなんらかの変化日が発生してきた周期性が確認できます。
それによれば、26日がその該当日になる、とすでに前月から指摘していた通りです。
それが、本日土曜日ということになるわけです。
ちょうど日曜日ですから、立会い日では週末だったか、週明けかということになります。
ポイントは、この変化日が、反落のタイミングになるか、それとも上昇加速のタイミングになるか、ということです。

▼それを決定するのは、今週のFOMC。
ギリシャも中国も所詮ノイズ(雑音)であるとすれば、相場の決定力はやはり米国市場が握っているということになります。
これを左右するのが、利上げを巡る連銀のスタンスの市場における織り込みということですから、FOMCが一番重要です。
基本的には、すでに米国市場は、利上げそのものについてはすでに完全に織り込んでいると思います。
が、そこは相場です。いざ(たとえば9月利上げ濃厚となってきた場合)、これを売りの口実にするということは充分考えられるわけです。
日米ともに、業績面からは現状の株価水準を維持するのが精一杯で、ブル相場に突入していくだけのポジティブインパクトはまだ無いわけです。
なかなか上が取れないということになりますと、夏枯れ相場、出来高の薄い局面で投機筋としては、売り崩しによる下げで年後半のパフォーマンスを挙げようという動きに出てくるかもしれません。
この場合、考えられるのは、総合株価指数がいずれもなかなか上値を取れず、だんだん尻つぼみになっていき、やがては力尽きてしまうというケースも想定しておかなければならないということになります。
今回のFOMCで、12月利上げであるという説に先送りとなれば、まだ一ヶ月は相場に余裕が出てきて、総合株価指数が上値を取りにトライし、上手くするとサマーラリーになる可能性が残されています。
逆にやはり9月だ、ということになりますと、いわゆる失望感を理由につけこんで、投機筋が売り崩しを狙うことになるでしょう。
この二段構えは、これまでにも都度解説してきたことですから、両立てでシナリオを想定しておく必要があります。

▼変化日における、注目ポイント。
日経平均の日足を見ますと、伝統的な罫線格言にある「三空には売り向え」と言われていますが、実に6空を形成していたわけです。
ちょうど水準的には6月24日の高値20952円を目前に控えて、この連続的な「空」の形成の後、いったん足踏みをしているのが直近の相場です。
従い、5日線を割らない、という認識が浸透してくるにつれて、相場のベクトルは当然、上値奪回を目指すということになるはずです。
週末段階では、東証二部はこれをクリアしていますが、日経平均は5日線割れです。
週末の米国市場が続落となったことで、週明けも弱く始まるのは致し方ないでしょうが、週間を通してどうなるかが課題です。
当レポートでは、便宜的に26日(現実には、明日か、週明け月曜日)が変化日である、と想定していたわけですが、上値奪回に動くのか、頭打ちで今後ずっと膠着することになるか、あるいは最悪のケースでは値崩れを起こすか、三つのシナリオしかないわけです。
一番確率が高いのは、日米市場とも目下最大の注目が業績発表なわけですから、恐らく上値奪回に向かうというのが、自然な成り行きではないかと思っています。
正直言えば、二番目の上値を取ったり、取られたりの膠着状態で指数が高原状態となるほうが(つまり、なかなか上値が取れずに、指数としては冴えない展開のほうが)、個別銘柄の一本釣りからすれば都合が良いのです。
指数ばかりが先物主導で上がった日には、個別でどう戦っても、指数の上昇に勝つのは至難の技です。
万一指数主導の上昇になってしまった場合(この確率は低いと思っているのですが)、日経レバレッジ1570であるていど、ポートフォリオを固めてしまい、一部を使って、暴騰銘柄ねらいで勝負をするという選択肢も考えなければならないでしょう。
現在、まさに変化日にさしかかっているわけですが、日経平均(あるいは、本体力は東証二部)が5日線を守り通せるかが、一番端的な一つの注目点です。
S&P500では、50日線を守り通せるかということです。
そして、ダウ輸送株、ジャンクボンド、東証REITなど先行指標はすでに、200日線を割っているわけですから、これが、先んじて完全に底入れを形成できるか、ということです。
詳細は、27日付・黄金日報朝刊「早出し版」を参照ください。
これらの先行指標が、持ち直せば、まずは日経平均やS&P500は、上値を奪回にいける力があるかどうかは別としても、少なくともなんとか高原状態を維持して、1-2ヶ月は相場が「持つ」ということは期待できるでしょう。

▼まだ先の話ですが~ブル相場が、ベア相場に暗転していく場合の典型的なチャートパターン。
ここで、まだいささか早いかもしれませんが、秋に相場の「中間反落」がある、という前提にたって、この場合に相場がブルからベアに暗転していく典型的なパターンを確認しておきましょう。
グロース(成長)株投資で有名なウィリアム・オニールが紹介しているものですが、50日移動平均線が肝になっています。

(オニールが言う、ベア相場入りのチャートパターン)
@1(図表は割愛)

このチャートパターンを見てわかる通り、指数(株価)が50日線上で推移してきた上昇トレンドが、ついに50日線を割るタイミングにさしかかります。
50日線を割りますと、多くは長期的なトレンドラインである200日線で一旦下げ止まります。
ところが、これで終わりかとおもいきや、相場というものは、空売り(ショート)した向きが、短期的な利益確定を出すことから、一転買戻しとなり、急速に指数は戻り相場を演じます。
ときには、50日線を奪回することもあるのですが、どうもそこから上に行きません。
50日線をめぐって、出たり入ったりを繰り返しているうちに、とうとう力尽きて失速するというパターンです。
この失速現象が出た場合には、再び200日線でサポートされるかどうかが大問題になります。
もし、200日線を割り込みますと、ほぼブル相場は終わった、と観念しなければならないでしょう。
相場の先読みで必要なことは、この典型的な暗転パターンのどの段階で、それに気づくか、ということです。
すでに先行指標として、ダウ輸送株指数、ジャンクボンド、その他が200日線を割っているということを解説してきましたが、いずれもこのオニールが指摘する典型的な暗転パターンに、ぴったりはまったベアトレンドに入っています。逆に言えば、これらは、もう下が無いか、あったとしても下げの程度は知れているということになります。
ということは、今後S&P500その他(日本では東証二部)が、50日線(あるいは、日本では25日線を重視している向きが多いです)を巡る攻防戦にもつれ込んでしまいますと、その後の失速現象が出できかねないので、要注意だということです。
S&P500は、6月末から7月にかけて、いったん200日線割れまで突っ込んでおり、そこからの戻りで、主要移動平均線をすべて突破しています。
その後、この週末には50日線を割り込んでしまいました。
今週これを奪回したとしても、50日線を出たり入ったりを繰り返してしまうような展開になっていくようですと、やがて、ダウ輸送株のような深い下げへと失速していく公算が大いに高まります。
あるとしたら、9月ではないか、と想定しているわけです。
それが終われば、米国市場の本格調整は完了した、ということになります。

▼まとめ~7月1日黄金週報(編集長の独白)。
以上の考察から、まだ目先は、日米とも総合株価指数は高原状態の中にあり、トレンド崩れにはなっていません。
この高原状態が夏場一杯まだ持続するか、それともそろそろこれが崩れてくるか、という二つのシナリオ想定です。
この決定は、FOMC(27-28日)ではっきりしてくるように思います。
高原状態が続く限りは、実際の運用面では個別銘柄の一本釣りで充分戦えます。
しかし、はっきりさせておかなければならないのは、それが一ヶ月か、二ヶ月かは別として、いずれにしろ早晩、米国市場は本格調整になるということです。
これはファンドの損益通算の10-11月を控えているためですが、誤解してはいけないのは、その下げの理由が、景気悪化(と市場では言うでしょうが)ではありません。
単純に、利上げの前の「中間反落」でしかない、ということです。
原油など国際商品市況の下落やダウ輸送株指数、東証REIT、ジャンクボンドといった先行指標が軒並み200日線を割っている現状というものは、総合株価指数が軒並み時間差で調整入りすることをはっきり予告しているわけですが、必ずしも、これは本格的な景気悪化ということを意味しません。
原油の下落が、逆に時間差を置いて、企業業績や景気に強烈なポジティブインパクトを与えてくることは自明です。
ちょうど、昨年9-10月の相場滑落時、原油がどんどん下がっていった局面と、ここあら秋にかけての局面は非常に良く似ていると思っていいでしょう。
その後に来るものは、大きな株価上昇です。
従い、この秋に向かっての下げは、全力で買いという判断で良いのです。
一応、中長期的な指数の目安について、最後にまとめておきましょう。
これは、7月1日に黄金週報(編集長の独白)で詳細を解説したものです。
箇条書きに、簡潔に列挙しますと、以下のようになります。

●日経平均の平均EPS(みなし)1260円前後で試算すると、PER16-17倍で、20112-21369円というターゲットになる。(ちょうど、6月29日の突っ込みでは安値20093円でしたから、近似値です)上記高安の平均は、20740円。おおむね20800前後というのが、落ち着きどころとしては一番落ち着きやすい。

●逆に、PER15倍までの突っ込みがあるとしたら、同じ計算で18800円あたり。ちょうどそのときの200日移動平均線が一つの目安になるでしょう。現時点では200日線は18500円です。今後、だんだんこれは上昇していきますから、上記の18800円というのは、かなり現実味がでてきます。

●日経平均の変化日周期は、先述したものですが、7月1日の週報でも述べています。7月23日あるいは、8月25日あたりまで、上昇局面がまだあったとしても非常に時間的制約が強いので、現実的には21000円までの上昇は合理的には不可能に近い。うまくサマーラリーに突入できれば、21000円までの上昇は可能だが、これは定かではない。

●長期的には、ドル建て日経平均でITバブル頂点の200ドル前後までが想定できるはずだから、為替が動かなかったとすれば、日経平均の今期のターゲット自体は24700円である。

●さらに長期的には、アベノミクス成功シナリオに基づけば、過去3回の米国の利上げ局面における、日経平均やドル円をそのまま当てはめると、今回9月利上げだとして、いわゆる「中間反落」後のブル相場は、最終的に2019年5月まで、32000円まで上昇することになる。ドル円は一般的に期待されているのとはまったく反対に、円高になる。20円幅の円高で、105円までドルが下落することも考えておかなければならない。

以上、大きな流れと、目先のポイントをまとめてみました。
あとはまた日報で、都度状況変化を見ていきましょう。

▼9-10日提示の「先導銘柄リスト」のパフォーマンス。
先般、日米株式市場が突っ込みを見せた7月9-10日に、対応策として、ポートフォリオの構成銘柄として、集中投資すべきであるという一つのアイディアを提示しました。
従来の黄金銘柄リスト、チャンピオン銘柄リストから、銘柄を抽出したものでした。
8-9日の下げで逆行高をした銘柄を中心としてピックアップしたものです。
9-10日に提示したリストですから、ザラ場中に、各位のポジションをこれに基づいて入れ替えることは充分可能でしたが、一応週明け13日月曜日の寄付きから初めて銘柄入れ替えに取りかかったと過程した場合の、直近25日までの、10日間のパフォーマンスを検証してみましょう。

(7月13日寄付き→25日大引けまで、10日間のパフォーマンス)
日経平均 +3.0%
東証二部 +5.1%
日経JASDAQ +4.7%

(同期間、黄金銘柄による「先導銘柄リスト」のパフォーマンス)
長谷工(1808) -3.7%
タケエイ(2151) +7.2%
インターアクション(7725) -0.6%
セーラー万年筆(7992) +31.9%
林兼産業(2286) +7.5%
アスクル(2678) +12.6%
アダストリア(2685) +11.4%
サイゼリヤ(7581) +8.3%
ラオックス(8202) +19.5%
松屋(8237) +7.6%
黒田電気(7517) -1.7%
東電(9501) +12.2%

平均:+9.3%
指数を上回った銘柄だけの平均:+13.1%

※うち、黒田電気は25日に黄金銘柄リストそのものから除外しました。

(同期間におけるチャンピオン銘柄による「先導銘柄リスト」のパフォーマンス)

テンプHD(2181) +12.6%
アウトソーシング(2427) +16.7%
ディップ(2379) +13.2%
マキタ(6586) -1.6%
クックパッド(2193) +9.6%
ひらまつ(2764) -0.9%
神戸物産(3038) +60.0%
アイスタイル(3660) +12.3%
ガリバー(7599) +12.3%
パイロット(7846) +7.1%
ヤマハ(7951) +10.1%
リンガーハット(8200) +5.7%
JR西日本(9021) +8.3%
ファーストリテイリング(9983) +7.9%
ITメディア(2148) +16.2%
ITホールディング(3626) +5.8%

平均:+12.1%
指数を上回った銘柄のみの平均:+14.0%

※うち、マキタ、ひらまつの2銘柄は、提示後、チャンピオン銘柄リストの母集団そのものから除外処分となっています。

以上から、一応この突っ込みに対する対応措置としての「先導銘柄リスト」は、10日間で平均でも二桁%の上昇ですから、指数を圧倒しており、成功したといっていいでしょう。
これで突っ込みからの戻り相場に関しては、充分「先導銘柄リスト」はその役割を果たしたことになりますが、あくまで方針は強い銘柄にこだわるということですから、パフォーマンスが劣化したものに関しては処分し、新規買いか、あるいは既存銘柄のうち強いものに資金集中するなどしてポートフォリオの含み益拡大をはかっていただきたいと思います。
 
以上

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