■ 第1章 何故に投資家はかくも相場に負けるのか Part3

2017/10/27

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<私の記憶によれば Part3>

2人目の本部長は、まるで舞台俳優のようなイケメンで、いつもヘアスタイルをカッコよく決めていました。その髪を撫でつける櫛と、電話をしながらパタパタと仰ぐ扇子が彼の必須アイテムです。当時は珍しくサスペンダーをいつもしていましたので、彼のことは「サスペンダー」と呼ぶことにします。

「サスペンダー」の特徴は、とにかく明るいことです。どんな時でも、暗く落ち込む姿を見たことはありません。買った銘柄が暴落している時でも、「大丈夫!明日には暴騰しますから。ストップ高ですよ、間違いない!あはは・・」といった調子です。しかし、何の根拠もないネアカな見通しだけでうまく行くほど相場は甘くなく、やがて資金が尽きてくると客に両建てを勧めます。

両建てというのは、買いポジションを持っている時に、同枚数の売りポジションを新規に建てることです。買いと売りの両方のポジションを同時に持つことで、上がっても下がっても損が出なくなります。しかしもちろんのこと利益も出ません。しかし「サスペンダー」は、「もうこれで大丈夫!」と訳のわからない太鼓判を押します。そうしておいて、利益が出た方のポジションを利食い、またすぐに両建てをします。送られてくる売買報告書を見ると利益が出続けているように見えるのですが、実際にはどんどん値洗い(未実現損益)のマイナスが膨らんでいき、ある日突然「追証」を要求されることになります。そうなって初めて、客は両建てがどういうものであったかを知るのですが、その時はすでに手遅れです。

基本的に相場においては、利益が出ている方のポジションを維持し、損失が出ている方のポジションを処分するのが、勝つための原則なのですが、「サスペンダー」の両建て戦略では、利益が出た方のポジションを手仕舞いするのですから、残るのは損失が出ている側のポジションになります。当然ながらこのやり方でうまくいくはずもなく、少し損が膨らむとすぐにまた両建てに戻ります。この繰り返しで客はさんざん高い手数料を払わされて、市場から消えていきます。

客は、「サスペンダー」の甘いマスクと、超ポジティブトークにころりと騙されて、決して利益の出ることのない両建て戦略で転がされ、しっかり手数料を抜かれていくのです。

*教訓その3: コスト分だけは確実に負けていく

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