アノマリー検証 第15回「年の何月のアノマリーは存在するのか? Part3」

2017/08/15

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前回は、年の何月か(Month of the Year)によるアノマリー検証を1月から3月までの3か月間を対象として実施しました。その結果3月は非常に上昇傾向が高い月であることがわかりました。

今回は同じ検証を4月から6月までの期間で実施してみます。4月は新年度入りでファンドの買いが入りやすく、上昇傾向が強い月であり、5月は天井を打って下落しやすい月なので、株は売却した方が良いというのが、一般的な認識として言われていることですが、果たしてどうなのか、検証してみたいと思います。

検証に利用したのは、日本株のバックテストと完全な全自動売買を行えるiTradeという専用アプリです。(iTradeのWEBサイトはこちら:http://itrade.tokyo/start/link/kabuyoho/
 

<4月から6月までの各月の収益特性の確認>

今回の検証は以下の条件のもとに行いました。

検証期間 2007年1月~2016年12月までの10年間
売買対象 日経225のETF(証券コード1321)
売買単位 運用資産100万円で最も多くの株数を買う(単利)
売買ルール 年の何月かを限定し、その月の第一営業日の寄り付きで買って、翌月の第一営業日の寄り付きで手仕舞い
売買コスト ゼロ(コストを加算するとバイアスの存在が正しく見えなくなるため)

今回も比較のために全ての月の累積損益を表示しておきます。下記は、各月の第一営業日に買い、翌月の第一営業日に手仕舞いした結果の累積損益率推移グラフです。年に1度の売買しかないので、各月のグラフが階段状になっているのがわかると思います。

赤い線は、各月の損益を合計した累積損益率のグラフになります。これは単純に日経225ETFを2017年1月4日に買った場合の累積損益率推移とは若干異なっていますが、225の価格推移の傾向とほぼ一致しますので、隔月の累積損益率の傾向と比較する目的で表示します。日経225がどういう推移をした箇所を、その月の売買が切り取っているかが、これで良く分かるようになると思います。

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下記の青い線は4月の第一営業日に買い、5月の第一営業日に手仕舞いした場合の、累積損益グラフになります。

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この累積損益グラフからは、4月はやや上昇傾向は見られるものの、それほど明確なものではないことがわかります。しかしもう少し詳しく見てみますと、月の前半に上昇する可能性は高いことがわかります。この結果から見れば、年度替わりでファンドや年金の買いが入るという話を裏付ける傾向があることは間違いないようですが、それが月末まで継続する訳ではないようです。4月前半の上昇傾向については、これを売買に利用するためには、更に詳しい調査が必要だと思われます。

 

次は5月の累積損益グラフを見てみましょう。

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これを見ますと、「5月には株を売れ」という格言は、日本株市場の値動きを正確に言い当てているかどうかは、怪しいと言わざるを得ません。確かに連続して下落している年もあるのですが、最近の傾向を見ると、その反対に上昇が続いていますので、どう判断すれば良いか悩みます。累積損益で見れば、直近10年間はフラットですので、際立った傾向があるとは言えません。

次は6月の累積損益グラフになります。

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6月も直近10年間の累積損益はほぼフラットですので、この月も際立った傾向が見られません。

以下は今回紹介した、4月、5月、6月の累積損益グラフをひとつにまとめて表示したものです。

2017081505

この累積損益のグラフを見る限りでは、日本の株式市場全体の値動きに関係なく、4月から6月までの3か月間は、ほとんど目立った変動が見られない月であると言えると思います。

「5月に株を売って、そのまま立ち去り、8月まで戻ってくるな」という米国株市場の格言は、日本株市場においては、必ずしも的確に季節的変動を言い当てている訳ではないと考えて良いかもしれません。

*次回は、7月から9月の収益特性を調べて、日本株の季節的なアノマリーについて更に検証してみます

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京都ラボ
iTrade (株式用バックテスト&完全自動売買アプリ)を使って、書籍等で紹介されている著名な売買戦略が日本株において有効に機能するかどうかの検証と、日本株におけるアノマリー、有効なパターン等の検証を行います。またシステムトレーダーを目指す人々のために、ストラテジー構築の考え方についても解説を行います。
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