アノマリー検証 第13回「年の何月のアノマリーは存在するのか? Part1」

2017/08/02

【new】最新の株システムトレードアプリが2週間無料

これまで、週の何曜日(Day of the Week)、月の何日(Day of the Month)のアノマリーの存在を、デイトレード(当日寄り付きから当日大引けまで)とオーバーナイト(当日大引けから翌日寄り付きまで)の値動きを検証することで、確認してきました。
今回は、年の何月か(Month of the Year)によるアノマリー検証を行ってみたいと思います。株式市場における季節性(シーズナリティー)の存在は、これまでも色々と言われてきましたが、それが実際に存在するのかどうかについて確認します。

検証に利用したのは、日本株のバックテストと完全な全自動売買を行えるiTradeという専用アプリです。(iTradeのWEBサイトはこちら:http://itrade.tokyo/start/link/kabuyoho/
 

<サマーラリー(夏場に株は上昇し易い)は本当か?>

今回の検証は以下の条件のもとに行いました。

検証期間 2007年1月~2016年12月までの10年間
売買対象 日経225のETF(証券コード1321)
売買単位 運用資産100万円で最も多くの株数を買う(単利)
売買ルール 年の何月かを限定し、その月の第一営業日の寄り付きで買って、翌月の第一営業日の寄り付きで手仕舞い
売買コスト ゼロ(コストを加算するとバイアスの存在が正しく見えなくなるため)

米国市場のことわざに、「5月には株を売れ」というものがあります。また「サマーラリー」という言葉があるように、米国市場では5月には天井を打って下落が始まり、8月に入ると株は上昇しやすいと思われているようです。
今月は丁度8月にあたりますが、こうした米国株式市場でのことわざが、果たして日本の株式市場において通用するのかどうかについて、検証してみたいと思います。
 

<日経225ETFの8月買いの累積損益推移グラフ>

黄色い線は、8月の第一営業日に買い、9月の第一営業日に手仕舞いした結果の累積損益率推移グラフです。年に1度の売買しかないので、グラフが階段状になっているのがわかると思います。

赤い線は、各月の頭に日経225ETFを買い、翌月頭に売却した場合の損益を合計した累積損益率のグラフになります。これは単純に日経225ETFを2017年1月4日に買った場合の累積損益率推移とは異なっています。
iTradeは実際に証券会社に発注することを前提とした、非常に厳格なバックテストを行うように設計されていますので、実際には売買できない架空の条件設定でのバックテストは行いません。

例えば、毎月第一営業日の売買では、手仕舞いと仕掛けが重複しますので、必要資金は実際に保有するポジションの2倍以上となります。また成行買い発注の場合の必要資金は、証券会社が要求する金額と同様に、ストップ高で買った場合の資金で計算しますので、単純にETFの価格の推移から計算した累積損益率とは異なってくるのです。

しかし今回の目的は、月別のアノマリーの存在を確認することです。全月合計の累積損益率は、225の価格推移の傾向とほぼ一致しますので、隔月の累積損益率の傾向と比較する目的だけに用います。日経225がどういう推移をした箇所を、その月の売買が切り取っているかが、これで良く分かるようになると思います。

2017080201

この累積損益グラフを見る限りでは、日本株においては、8月は下落しやすい月であるように見えます。10年間における8月第一営業日買い、9月第一営業日手仕舞いの勝率はわずか30%しかなく、利回りはおおよそマイナス23%です。しかもほぼ一貫した下落傾向が見られますので、米国で言われているようなサマーラリーは、日本株には存在していないことがわかります。「8月は日本株を買ってはいけない」、そう言っても良いのではないでしょうか。

*次回は、その他の月の収益特性を調べて、日本株の季節的なアノマリーについて更に検証してみます

【new】最新の株システムトレードアプリが2週間無料


京都ラボ
iTrade (株式用バックテスト&完全自動売買アプリ)を使って、書籍等で紹介されている著名な売買戦略が日本株において有効に機能するかどうかの検証と、日本株におけるアノマリー、有効なパターン等の検証を行います。またシステムトレーダーを目指す人々のために、ストラテジー構築の考え方についても解説を行います。
京都ラボの提供する、コラム・教育サービスは、投資に関する考え方の一例をご紹介するというものですので、その正確性や完全性等について保証するものではありません。 実際の投資はお客様のご判断・ご責任で行って頂くものであり、弊社は、お客様の投資におけるいかなる利益も保証するものではなく、また、お客様の投資によるいかなる損害に対しても補償を行うものでもありません。 本書の内容に関する一切の権利は当社にありますので、当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。内容に関するご質問・ご照会等にはお応え致しかねますので、あらかじめご容赦ください。