FM 今週のポイント(10月16日)

2017/10/16

*先週末の日経平均株価は急伸、 21年ぶりに 21,000円大台を突破しました。特に後場の値幅が大きく、外国人投資家の日経平均先物買いが大きく寄与した模様です。これまで日本株に弱気だった外国人投資家が米国株式市場の一段高等から日本株の上昇を警戒してショートカバーを加速させたものと考えられます(日経平均株価は9日続伸し、ドル建て日経平均も 17年半ぶりの高値水準に上昇した⇒ 10月 1 週の主体別売買動向から外国人投資家の日本株買越額は現物と先物を合計 して約 1兆 1 , 000億円)。さらに、外資系証券会社経由の先物の売買手口をみると、ゴールドマン・サックス証券経由の年初からの累計の日経平均先物の売り持ち高は前週末時点で推計3 万枚に達していましたが、 13日は一転して日経平均先物を 1 , 791枚買い越しています。国内投資家も総選挙、北朝鮮情勢と不透明要因が大きい中で売り上がり(利益確定)+ ヘッジ売りを続けていましたが、一部投資家が買戻しを急いだようです(「ベア型」上場投資信託(ETF)の持ち高を積み上げていた個人投資家や国内金融法人などが、 13日午後に一斉に持ち高解消 に動いた模様⇒ベア型 ETFの「 NEXTFUNDS日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信(日経 Dインバ)」の発行済み株式数にあたる口数は、 12日時点で過去最高に積み上がっていたが、 SBI 証券の売買代金ランキングをみると、 13日は一転して、同ETFが売り銘柄上位となっている)。 9月 8日に終値ベースで 12.09倍にまで低下していた NT 倍率は週末終値で 12.38倍まで反転しています(今年 5月の直近ピークは 12.57倍)。ドルベースの日経平均株価は円ベース以上に急上昇し、一時、 189ドル台に乗せ、終値で も 188.73ドルです(ドル円相場が大きく円安になっているのならば当然だが、ここ数日は若干とは言え円高)。 NT倍率やドルベース日経平均の急上昇は、現物株への買いというよりも先物等デリバティブの影響が大きかったこと(ほとんどがショートカバーと見て良い)が想定されます。

*問題はここからです。内外投資家のショートカバーで 21,000円大台を越えた日経平均株価ですが、年末までに一段の上昇が見込まれるのでしょうか。企業業績の上方修正期待は強く、 EPSベースで 10 %程度の増加は可能と考えられます。問題は PER が上昇できるか?⇒ 14倍で 20,300円、15倍で 21,800円レベルとなります。仮に 16 倍まで上昇できれば、 23,200円です。今後の方向性は PERの上昇次第と言えます⇒世界的なリスクオンが加速すること(現状のゴーディロックスバイアスが一段と強化されること)がポイントです。 先週末に発表された 9月の米 CPIは前月比0.5%の上昇となりました(ハリケーンの影響でガソリン価格が高騰したことなどが指数を押し上げたが、市場予想( 0.6%上昇 )は下回った)。エネルギー・食品を除くコア指数も前月比 0.1%上昇と、 0.2%の伸びを見込んでいた市場予想に届いていません。物価の低迷が長期化する可能性が意識され、 FRBが利上げを進めにくくなるとの見方につながっています( 11日に FRBが公表した FOMC(9月19 ~ 20日開催分)議事要旨で、多くの委員が長引く物価の停滞に懸念を示している⇒市場では 1 2月の利上げを見込む参加者が多いが、その後は FRB が利上げペースを緩める可能性が意識されている)。週末の米 10 年債利回りは 2.273%まで低下しています。トランプ減税により年率 1%程度、実質 GDPが拡大することが見込まれていますが、物価の上昇は限定的に留まる可能性が高いと思われます。 FRBの金融引き締め姿勢も緩やかなハト派的なものになると考えられ、当面はゴーディロックスバイアス(景況感拡大 + 企業業績拡大 + 低金利)が強化される方向を見ていて良いと思います。

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