FM 今週のポイント(5月 29日)

2017/05/29

*日経平均株価の膠着感が一段と強まっています(先週は 100 円弱の上昇に留まった)。S&P500 指数は連日の高値更新で、そろそろ日経平均株価の2万円超えが実現しそうでしない、もどかしい状況です。上値が重い理由は米国長期金利の低迷からドル円相場が円安に進み難いことが挙げられます。週末の米 10 年債利回りは 2.247%と実質 GDP+PCE コアデフレータから推定される予想レンジの下限を割り込んでいます。トランプ財政出動が見込めない(良好な景況感から財政赤字拡大に繋がる景気刺激策を議会が認めない+ロシアゲート)ことと、近い将来のソフトパッチ懸念からです。当面は米長期金利の低迷が続き、ドル円相場が大きく円安に傾くことは難しい状況です。一方で下値も堅くなりつつあります(東証1部の 25MA 騰落レシオが 160 を超えても調整らしい下落が発生しない)。日経平均株価の EPS が 2000 年以降で最高水準に達していることが背景です(25 日時点で日経平均の EPSは 1,401 円:PER は米国株を大きく下回り、日本株の出遅れ感が目立つ。PER の低下は分子の株価の下落ではなく、分母の EPS の増加による前向きなもの⇒日本株の上値余地を見込む市場参加者は内外に多い)。当面は、膠着相場が続く中で短期的な過熱感を解消して(騰落レシオの低下を待つ)2万円奪還を待つ日々が続きそうです。
 
*日経平均株価は膠着でも新興市場を含む小型株は勢いを増してきました。東証マザーズ指数は週末に一時、1,096.68 ポイントまで上昇して3月 13 日に付けた今年の高値、1,097.78 ポイントに迫りました。金利の低下がグロース株、小型株の上昇を加速させる従来のパターンが続いていることになります。特に、この3年間ぐらいは金利の低下=グロース・小型株上昇がより鮮明になっている観があります。一つには債券代替投資の流れが大きくなっていることが要因と思われます。世界的な超金融緩和の結果、有り余った資金が日米欧を中心とした債券に向かい(実体経済の拡大が無いため)、利回りが急低下、ついにはマイナス利回りを示現することになりました。これ以上、債券を買っても仕方が無いと考える投資家が増えて、ほんの一部の資金が株式市場に流入しています。ただし、本来は債券を買いたい投資家であり、株式の中でも債券に近いものを選好する事になります(債券代替投資)。債券に近い株式とは⇒投資収益の源泉である収益が安定している銘柄がマストです(高配当は大きく考慮する必要は無い)。内需系で安定した好業績銘柄が債券代替銘柄の候補になりやすいと思われます。逆にグローバル経済にベットしているシクリカル企業は現時点で過去最高益を更新していたとしても投資対象にはなりません(業績変動が激しいため)。収益が安定している銘柄はすでにバリュエーションが高まっています⇒高 PER、高 PBR です⇒グロース銘柄が選好される理由です。そして小型株群にグロース系が多いことが小型株の上昇に繋がっています。当面は中小型グロース優位な展開が予想されます。

いちよしアセットマネジメント株式会社
ファンドマネージャー 秋野充成の視点   いちよしアセットマネジメント株式会社
25年超にわたるファンドマネージャー経験に基づきマーケットに即した情報発信、短期から長期の相場想定を提供していきます。
『 重要な注意事項 』
  • この資料は、市場の現状の説明資料の一部としていちよしアセットマネジメントが作成し、提供するものです。未許可での使用、複製の作成や発表は法律で禁じられております。
  • この資料は、いちよしアセットマネジメントが信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成されたものですが、過去から将来にわたってその正確性、完全性を保証するものではありません。
  • この資料は、投資の参考となる情報の提供を目的としたものであり、個々の投資家の特定の投資目的または要望を考慮したものではなく、また投資勧誘を意図したものではありません。
  • この資料に掲載されたデータ・グラフ等は過去の実績またはシミュレーションであり、将来の成果を示唆、あるいは保証するものではありません。また、記載された見解等の内容はすべて作成時点でのいちよしアセットマネジメントの判断であり、今後予告なく変更されることがあります。
  • 有価証券投資は、株価の変動により、または発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により、損失が生じるおそれがあります。
商 号 等: いちよしアセットマネジメント株式会社
        金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第426号
加入協会: 一般社団法人 投資信託協会
       一般社団法人 日本投資顧問業協会

このページのトップへ