FM 今月のポイント(2016年4月)

2016/04/04

*3月末の日経平均株価は17000 円を割れて終了となりました。NYダウが17500 ドルオーバーで昨年12 月の水準を回復していることを考えると淋しい限りです。日本株出遅れの理由は多々あると思います。一つは円高です⇒4月1日に発表された日銀短観における企業のドル円相場の前提である117 円46 銭に対して現状は112 円台前半で推移しています。このギャップはマーケット参加者の17 年3月期の企業業績予想を一段とシビアなものにする可能性があります。企業側のガイダンスが弱いことは百も承知ですが(減益ガイダンス)、足元の円高傾向がマーケット心理を萎縮させていることは間違いありません。そして、外国人投資家の買いが依然として見えないことも大きな理由です。東証が発表している主体別売買動向によると、今年に入って3月4週(直近発表)まで12 週連続売り越しです(約5兆円の売り越し)。世界的にリスクオンとなり反転上昇している市場が多い中で外国人投資家があえて日本株を買ってこない雰囲気が濃厚です。この「あえて」が問題です⇒日本株のどこにリスクを感じているのでしょうか?⇒やはり、アベノミクスへの失望でしょう(アベノミクスモメンタムの低下と考えても良い)。15 年度の日経平均株価は2448 円(13%)の下落です(年度ベースの下落は5年ぶり)。株価を見る限りアベノミクスが曲がり角を迎えている印象を齎します。

*考えてみればアンチビジネスの民主党からプロビジネスの自民党に政権交代したこと以外の実際の成果は乏しかったかもしれません。日銀による大規模な金融緩和により大幅な円安修正が行われ、世界景況感の改善と相俟って企業業績が伸張し、日経平均株価が21000 円まで到達しましたが、マクロ的な回復感はほとんどありません(雇用状況は改善しているが非正規雇用が増加して実質平均賃金の低下傾向が続いている。一時上昇に転じていたCPI も原油価格の下落の影響からマイナス転換、デフレ脱却は遠のく等々、野党に付け入られる隙は多い)。それでもアベノミクスは日本株のトレンドを大きく転換させたことは事実です(これだけでも大きな成果)。今後は5月末の伊勢志摩サミットに向けて景気刺激・株高政策が矢継ぎ早に打たれることと思われます。16 年度予算の前倒し執行、補正予算策定(真水5兆円以上)、消費増税の延期決定、日銀による追加緩和(ETF の買い入れ増額)等が想定されています。プロビジネスの安倍政権が真骨頂を発揮する場面です。

*ただし、前述の政策パッケージのみでは日本株の本格的浮揚は難しいかもしれません。何故なら、今までのアベノミクスの延長線上にある政策だからです。日本が変わる、日本企業が進化するという印象を持たなければ外国人投資家は日本株を買ってきません(アベノミクスによるシクリカルモメンタム投資は終了)。マイナス金利政策によるコーポレートガバナンスの強化による日本企業の変化をアピールすることがアベノミクス第二段の目玉であると思います。

 

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