FM 今週のポイント(7月13日)

2015/07/13

*ギリシャ情勢、中国株安により大波乱の一週間でした。日経平均株価は一時、19115.20 円まで下落して大概の想定線を下回りました。実体経済に大きな影響を与えないギリシャよりも中国株安の影響が大きいと思います。

*上海総合株価指数は6/12 の直近高値から、7/8 までの約3週間で3割超下落しました。引き金となったのは、中国証券監督管理委員会(CSRC)による信用取引の規制強化です⇒6月半ばの段階で、中国の信用残はおよそ2.2 兆元(日本円にして45 兆円程度)に達しており、過熱感が高まっていたことは間違いありません(規制強化が投資家のデレバレッジを活発化させ、想定以上に株価下落に拍車がかかった)。中国株安を診るポイントは、この暴落が日本の90 年型バブル崩壊なのか否かです。結論的にはバブル崩壊ではなくてバブル生成の過程にあると考えています。今回の暴落で中国政府は何でも有りの対策を講じて限界点を越える(中国政府の威信低下)株価下落を回避するものと思われます(すでに40%以上の銘柄が売買停止となり、空売りには公安当局の調査が入る等、世界の常識では考えられない対策が講じられている)。今後は金利の引き下げだけではなく中国版QE発動が検討されるものと思われます。まだまだ中国政府には強力な政策発動余地があることが、現時点でのバブル崩壊を想定せず、バブル生成の過程と考える理由です。今回の中国株の下落が与える実体経済への悪影響はどうでしょうか?⇒現時点では大きな影響は無いと思われます(昨年来の株価上昇局面では、株高による資産効果が個人消費を大きく押し上げている様子は確認できない⇒株価下落による逆資産効果の消費への悪影響は限定的であることを意味する。実際、08 年の世界的な金融危機の場面でも、中国の個人消費が極端に冷え込むようなことはなかった。中国では個人金融資産に占める株式の割合が低く、そのことが被害を最小限に食い止めていると考えられる)。懸念されるインバウンド需要の減退も杞憂に終わるものと思われます。ただし、気掛かりなことはすでに(株安に係わらず)中国の実体経済が下向きに転じていることです(直近までの株高は典型的な不況下の株高)。その意味では今週発表になる中国の6月の貿易統計や4-6 月期のGDP 統計は要注目です。

*困ったときの米国頼み⇒今週は米企業の4-6 月期企業業績の発表が本格化します。前年同期比3%マイナスが想定されていますが、最終的にはプラスを維持するものと考えています(1-3 月期決算も事前予想では同じ理由で3%近い減益が見込まれたものの、最終的には2%台の増益となった。企業業績に対する原油安やドル高の悪影響は1-3 月期がピークだったと考えられることから、4-6 月期決算も最終的には増益を確保すると想定する)。

*そして15~16 日の日銀金融政策決定会合が注目されます。予見しなかったギリシャ情勢、中国株安、再度の原油安等で日銀の物価展望に大きな齟齬が発生しているものと思われます。黒田総
裁が何を語るのか? あるいはサプライズの追加緩和があるかもしれません。激動の相場がしばらく続きそうです(毎週、繰り返して言及しますが、ギリシャ情勢で一喜一憂する必要はありません)。

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