ユーロ圏の4月景況感について~踊り場の中でユーロ相場は?

2018/04/25
  1. 4月のIFO指数は前月比-1.2ポイントの102.1。算出方法の変更もあり、5ヵ月連続で低下しました。
  2. 23月の経済指標が軒並み弱い内容で、16年初め以降の強い景気は踊り場を迎えたと見られます。
  3. 米金利上昇、域内景気の一服感を受け、ユーロは当面、高値圏でもみ合う展開になると見込まれます

好調景気もここで一服

4月のユーロ圏景況感指標は弱い内容でした。独調査機関CESIfoが発表したドイツ企業景況感指数(IFO指数)は、前月比-1.2ポイントの102.1でした。基準年が05年から15年に変更、さらにサービス業の調査サンプルが拡充されました。こうした算出方法変更の結果、IFO指数は5ヵ月連続の低下となり、期待指数は13ヵ月ぶりに100を割り込みました。金利上昇や、トランプ米政権の通商政策による貿易摩擦激化など、外部環境の変化に先行き懸念が強まった形です。

その他の景況感指標では、PMI(総合)が前月比横ばいの55.2と下げ止まった一方、ZEW指数(期待)が同-11.5ポイントの+1.9と、英国がEU(欧州連合)離脱を決めた直後の16年7月以来の低水準、センティックス指数(総合)も同-4.4ポイントの19.6と14ヵ月ぶりの20ポイント割れと総じて弱い内容でした。16年初め以降続いてきた強い景気は踊り場を迎えたと見られます。

201804253

201804251

ユーロの相対的な強さは変わらず

世界的に好調な景気、慎重な金融政策、景気循環のサイクルがまだ若いという理由から、ユーロ圏の景気は踊り場を通過し、再び好調さを取り戻すと考えます。したがって、ユーロの底堅さは基本的には変わらないと見ています。

ただし、米国の金融政策、通商政策など、波乱要因について、ある程度見極めがつくまで、当面は高値圏でもみ合う展開になると考えます。

201804252

アムンディ・マーケットレポートはこちら

http://www.amundi.co.jp/report/list.html

アムンディ・ジャパン株式会社
アムンディ マーケット・レポート   アムンディ・ジャパン株式会社
グローバル経済、金融政策、マーケットなどの動向、展望を、投資家の皆様に向けてタイムリーに分かりやすく解説します。本体であるアムンディ・パリからの経済、市場等の見通しも随時ご紹介します。
当資料は、アムンディ・ジャパン株式会社(以下、弊社)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたものではありません。当資料は法令に基づく開示資料ではありません。当資料の作成にあたり、弊社は情報の正確性等について細心の注意を払っておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。当資料に記載した弊社の見通し、予測、予想意見等(以下、見通し等)は、当資料作成日現在のものであり、今後予告なしに変更されることがあります。また当資料に記載した弊社の見通し等は将来の景気や株価等の動きを保証するものではありません。

アムンディ・ジャパン株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第350号
加入協会:一般社団法人 投資信託協会/一般社団法人 日本投資顧問業協会/日本証券業協会/一般社団法人 第二種金融商品取引業協会

このページのトップへ