ユーロ圏の3月景況感について~ユーロ相場への影響は?

2018/03/23
  1. 3月のIFO指数は前月比-0.7ポイントの114.72ヵ月連続低下、期待指数の低下が目立ちました。
  2. ユーロ高の影響に加え、最近の世界的な資本市場の混乱が、企業マインドを押し下げたと見られます。
  3. 米金融政策の景気への影響は要確認ですが、景気刺激的な環境は変わっていないと思われます

市場の動きに動揺も

3月のユーロ圏景況感指標は低下しました。独調査機関CESIfoが発表したドイツ企業景況感指数(IFO指数)は、前月比-0.7ポイントの114.7と、2ヵ月連続で低下しました。現況指数が同-0.5ポイント、期待指数が同-1.0ポイントでした。ユーロ高の製造業等の業績への懸念に加え、2月初め以降の世界的な資本市場の混乱が、先行きに対する企業の警戒感を強めたと見られます。

その他の景況感指標も、PMI(総合)が前月比-1.8ポイントの55.3、ZEW指数(期待)が同-15.9ポイントの+13.4、センティックス指数(総合)が同-7.9ポイントの24.0と軒並み低下し、これらも、現状の景気の好調さに対して、先行き不透明感が強まっていることを示す動きとなりました。

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対円は当面神経質な展開か

欧州の景況感頭打ちをもたらしている世界的な資本市場の動揺は、米金融政策の景気への影響が懸念されているためと考えられます。しかし、今後の利上げを考慮に入れても、現在の政策金利は景気刺激的であることは変わらず、ECB(欧州中央銀行)も性急な金融政策の正常化には慎重なことから、ユーロ圏の景気は好調を維持すると予想されます。

したがって、為替市場では、ユーロは対ドルでは底堅いと思われます。一方、対円では、資本市場の動揺で円に対する選好が強まっていることから、当面は神経質な展開を余儀なくされそうです。

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