トルコの17年7-9月期GDP~リラ反発の条件は?

2017/12/12
  1. 実質GDP成長率は前年同期比+11.06%、クーデター未遂で落ち込んだ前年同期の反動が出ました。
  2. 7-9月期は内・外需全般に伸び悩んだものの、年率+5%近い成長ペースは維持されています。
  3. 懸念されている金融政策の独立性確保、外交関係の改善等が通貨リラの本格回復への条件です

実態は減速も底堅さ維持

11日、トルコ統計局は、17年7-9月期の実質GDP成長率を前年同期比+11.06%と発表しました。クーデター未遂騒動でマイナス成長に落ち込んだ16年7-9月期に対する反動で、高い成長率となりました。

一方、前期比は+1.19%と、前期(+2.20%)から減速しました。主な需要項目の前期比(4-6月期→7-9月期)を見ると、個人消費が+2.21%→+1.72%、固定資本投資が+4.77%→+3.98%、輸出が+0.58%→-0.64%と、内・外需共に伸び悩みました。実態として、経済は減速したと言えます。ただし、前期比年率の実質GDP成長率は+4.83%となり、+5%近い成長ペースは維持されています。

その他の経済指標では良好なものが目立ちます。失業率は8月で10.8%と、1年3カ月ぶりに11%を割り込んだほか、製造業PMI(購買担当者景気指数)は11月までで9カ月連続、景気の良し悪しの境目である50を上回っています。それを反映するように鉱工業生産も堅調です。

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ネックとなる政治要因だが 

経済情勢が良好なのにもかかわらず、リラは9月後半から大きく下落し、インフレ加速が懸念されています。エルドアン大統領の再三にわたる金融緩和圧力や、民族主義的で強硬な外交姿勢が懸念された結果です。

本来ならば、好調な経済→資本流入でリラ高→インフレ安定化→金融緩和余地→景気刺激、という好循環となるような局面です。最近は大統領側近の利上げを容認するような発言も出ていますが、インフレ抑制のために利上げが実施できれば、政治の信頼感が回復し、リラは反発余地が出てくると期待されます。

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