ユーロ圏の7月雇用、8月物価~金融政策、為替への影響は?

2017/09/01
  1. 7月の失業率は9.1%で前月比横ばいでした。主要国では明暗が分かれ、失業者数は小幅増加しました。
  2. 8月のHICP総合は前年同月比+1.5%でした。エネルギー上昇が影響し、コアは変化なしでした。
  3. インフレ率は低めながら安定しており、年明け後の金融政策正常化開始の方向は変わらないでしょう。

雇用改善一休み

8月31日、Eurostat(EU統計局)が発表した7月の失業率は9.1%、前月比横ばいでした。主要国では、ドイツが前月比-0.1ポイントの3.7%と東西統一後最低を更新した一方、フランスは同+0.2ポイントの9.8%、イタリアが同+0.1ポイントの11.3%で明暗が分かれました。失業者数も前月比+7.3万人と、小幅ながら15カ月ぶりに増加し、雇用環境改善が一服しました。しかし、良好な景気の下、改善の方向は変わらず、年末に向け失業率は緩やかに低下すると思われます。

8月のHICPは総合が前年同月比+1.5%(前月比+0.2ポイント)、コアが同+1.2%(同横ばい)でした。エネルギーの上昇が押し上げました。ECB(欧州中央銀行)の目標値(+2%弱)を依然下回っていますが、同時に安定かつ当面下振れリスクも後退していると見られます。したがって、年明け後に量的緩和縮小などの金融政策正常化が開始される方向は変わらないと見込まれます。

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景気に対する市場参加者の見方が影響し出す

ユーロ・ドル相場は、一時1ユーロ1.2ドルに乗せるなどユーロ高が進行しています。ユーロ発足来の平均(1.21ドル)とほぼ同じであり、極端に高いわけではありませんが、市場参加者の一部に景気への影響を懸念する向きも出てきています。金融政策の方向性だけでなく、雇用、物価等の指標にも反応しやすくなるのではないかと思われます。

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