米国の17年4-6月期GDP改定値について

2017/08/31
  1. 実質GDP成長率改定値は、速報比+0.4ポイントの前期比年率+3.0%と、9期ぶりの+3%台でした。
  2. 個人消費、設備投資の上方修正が大きく、内需主導の成長の色合いがより濃くなり、良い内容です。
  3. 政治や地政学面のリスクと、良好な景気実態を両にらみで、為替、金利は小刻みに推移しそうです。

目立つ内需の好調さ

30日、米商務省が発表した17年4-6月期GDPの改定値では、実質GDP成長率は前期比年率+3.0%でした。速報から0.4ポイント上方修正され、15年1-3月期以来9期ぶりの+3%台となりました。

上方修正は、個人消費と設備投資が中心でした。実質GDP成長率に対する寄与度を見ると、個人消費は+0.35ポイント、設備投資は+0.21ポイント、上方修正方向に寄与しました。内需主導の色合いが速報に対してさらに濃くなり、良い形の経済成長になったことが改めて見られました。

アムンディは、17年の実質GDP成長率は+2.0%と予想しています。コンセンサス(+2.2%)よりはやや慎重ですが、年後半が年率+2%程度の成長ならば十分達成可能です。アトランタ連銀発表のGDPNow(各経済指標による実質GDP成長率〈前期比年率〉推計値)に基づくと、7-9月期は低く見積もっても+2%台の成長率になると推測されます。

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金融政策の観測変化は考えにくい

GDP改定と、同日発表された雇用関連指標が良好で、ドル・円相場は9営業日ぶりに1ドル110円を回復しました。一方、長期金利はインフレ圧力が弱いことから依然として上昇しにくい展開です。

早期利上げ等の思惑が強まるとは考えにくく、ドル・円、金利は、政治や朝鮮半島情勢等の不規則リスクと、良好な景気実態を両にらみで、当面、小刻みに推移しそうです。

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