インドネシア、8カ月連続で政策金利据え置き

2017/06/16
  1. 政策金利は4.75%、8カ月連続の据え置きです。経済は「インフレなき成長」を謳歌しています。
  2. 中銀は、米金融政策、英総選挙後の欧州動向、下落リスクを抱える商品市況に注目しています。
  3. 潤沢な外貨準備に加え、企業業績先行きは依然明るく、通貨ルピア、株価共に底堅く推移しそうです。

年内は安定したインフレが続くと予想

14-15日、インドネシア銀行(以下、中銀)の定例理事会が開かれ、政策金利であるBIレート(7日物レポ金利)は4.75%に据え置かれました。据え置きは8カ月連続です。

インドネシア経済は引き続き、安定したインフレと経済成長を謳歌(おうか)しています。5月のCPIは前年同月比+4.33%と、最近数カ月はやや加速していますが、公共料金の影響が大きく、コア(食品、規制価格品目除く)は同+3.20%と安定しています。中銀は規制価格に注意を払いつつも、年内はインフレ目標である+4±1%で推移すると予想しています。また、保有資産圧縮計画を発表した米金融当局の動向や、英総選挙で予想外の保守党過半数割れを受けた欧州の動向、商品市況などの、国内経済、金融情勢に与える影響に注視するとしています。

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通貨の安定続き投資呼び込む流れ

ルピアが安定した動きを続けています。対ドル相場は年初以来、1ドル13200~13500ルピアのレンジが続いています。為替相場の安定は海外からの投資資金を呼び込む一因にもなっています。対円相場はドル安・円高に影響され、昨年末対比では円高となっていますが、おおむね1000ルピア8.3~8.6円のレンジ相場を形成しています。

好調な経済と安定したインフレが好感されて株価は堅調です。代表的な株価指数であるJCI(ジャカルタ総合指数)は6月14日に終値ベースの史上最高値(5792.90)を付けました。企業業績は年初から上方修正が続き、株価をけん引しています。世界的な景気底上げの流れから、景気の早期腰折れは現時点では予想しにくいほか、5月の外貨準備高が過去最大を更新するなど信用面でも危なげはなく、通貨、株価共に、当面は底堅い推移を続けると期待されます。

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