ユーロ圏の4月雇用、5月物価情勢

2017/06/01
  1. 4月の失業率は9.3%と、約8年ぶりの低水準です。イタリア、スペインの低下がけん引しました。
  2. 5月のHICPは総合が前年同月比+1.4%と鈍化、エネルギー、一部サービス品目が下押ししました。
  3. 雇用の持続的拡大でインフレ率の上昇方向は変わらず、年後半はコアで+1%台が期待されます。

大半の国で失業率低下

5月31日にEurostat(EU統計局)が発表した4月の失業率は前月比-0.1ポイントの9.3%と、09年3月以来約8年ぶりの低水準でした。失業者数は、前月比-23.3万人でした。失業者数減少は12カ月連続で、減少幅は同期間で最大となりました。

国別の失業率では、イタリアが前月比-0.4ポイントの11.1%、スペインが同-0.3ポイントの17.8%と大きく改善し、全体の失業率押し下げに寄与しました。失業率が上昇したのは公表した17カ国中2カ国(フィンランド、マルタ)のみで、雇用環境がユーロ圏全般に幅広く改善している様子が見られました。

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修正後コアは足元安定

同日、Eurostatが発表した5月のHICP(速報)は、総合が前年同月比+1.4%、コアが同+0.9%でした。総合は、4月から0.5ポイント鈍化しましたが、エネルギーが0.3ポイント分、サービスが0.2ポイント分押し下げました。コアもサービスが押し下げ、同じく0.3ポイントの鈍化でした。

外泊費と空・海運旅客サービスの動きが激しく、これらを除くコア指数を試算すると+0.6~1.0%で推移しており、加速する方向ではありません。しかし、雇用環境の改善で、インフレ率は今後上昇し、年後半には+1%台での推移が期待され、金融緩和縮小の議論が高まると思われます。

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