4月のISM景気指数について(米国)

2017/05/08
  1. PMIが低下した一方、NMIは上昇しました。企業全体から見ると活動は依然活発な局面にあります。
  2. PMIの受注・雇用指数の大幅低下は、米大統領選後の一方的な上昇の反動で一時的と見られます。
  3. 良好な企業の景況感を背景に、今後は、設備投資も景気を押し上げる局面になると期待されます。

すでに過去の高水準な域に到達

ISM(全米供給管理協会)は、1日にPMIを、3日にNMIの4月分を発表しました。PMIは前月比-2.4ポイントの54.8、NMIは同+2.3ポイントの57.5でした。16年後半以降、両者は比較的連動して動いてきましたが、4月については対照的でした。

PMIの構成指数の動きを見ると、新規受注指数が前月比-7.0ポイント、雇用指数が同-6.9%と下落が大きくなりました。ただし、前者は2月に65.1、後者も3月に58.9と、長期的には高い水準で、ある程度の反動が避け難かったことは考慮に入れる必要があると思われます。一方、NMIは3月に大きく下落した反動もあり、企業活動指数や新規受注指数が大きく上昇に転じました。全体的に見れば、米国景気が堅調であることには変わりないと思われます。

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家計中心から、家計+企業の成長へ

企業活動の経済全般に対する貢献は引き続き高水準です。PMIは低下したとはいえ、実質GDPを年率で3.6%相当押し上げる効果があるほか、NMIも同じく3.3%相当押し上げる効果があると、ISMは試算しています。

米国景気の回復は、これまではもっぱら、家計部門が消費や住宅投資という形で支えてきました。しかし、世界的な景気回復傾向を背景に、企業の景況感が改善したことから、今後は設備投資の増加が、米国景気の拡大に貢献する余地が出てきたと見られます。

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