ユーロ圏の3月雇用、4月物価情勢

2017/05/08
  1. 3月の失業率は前月比横ばいの9.5%でした。イタリアが上昇した一方、オランダが低下しました。
  2. 4月のHICPはコアが同+1.2%、一時的な鈍化要因が剥落して約4年ぶりのプラス幅に拡大しました。
  3. コアインフレ率は年後半に+1%台定着が期待され、秋以降には金融緩和縮小論議が高まりそうです。

雇用環境改善一服、全般小動き

2日にEurostat(EU統計局)が発表した3月の失業率は前月比横ばいの9.5%、失業者数は前月比-0.5万人でした。減少は11カ月連続ですが、減少幅は同期間で最小となり、雇用環境は改善が一服しました。

国別の失業率は、主要国ではイタリアが前月比+0.2ポイントの11.7%となったほかは横ばいでした。一方、中堅国のオランダが同-0.2ポイントの5.1%、ベルギーが同-0.1ポイントの6.9%でした。その他も小幅な上昇と低下双方が見られました。失業率は13年前半の12%台前半をピークに4年間低下し続けています。雇用環境の改善が長期化してきたこともあり、今後、失業率の低下ペースは徐々に落ちていく可能性がありますが、年末までに9.0%に近付く展開も十分期待され、賃金の伸びに寄与すると思われます。

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金融緩和縮小論議が徐々に高まる?

また、4月28日に発表された4月のHICP(速報)は、総合が前年同月比+1.9%、コアが同+1.2%と、鈍化した3月から一転加速しました。3月は外泊費の予想外の前年同月比マイナスや、食品、エネルギー双方の鈍化で、総合、コア共にプラス幅を縮小させました。しかし4月は、外泊費の動きが一時的で、16年初頭からの緩やかなインフレ率上昇の流れが戻ったと見られます。

ユーロ圏の順調な景気回復を背景に、インフレ率は年内緩やかに上昇、総合は+2%近辺、コアは+1%台が定着すると予想されます。それを受けて、秋以降にも金融緩和縮小論議が高まり、欧州長短金利やユーロは上昇しやすい環境になると期待されます。

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