憲法改正案の国民投票、賛成多数で承認(トルコ)

2017/04/17
  1. 16日、大統領の権限を強化する憲法改正案の国民投票が実施され、賛成多数で承認されました。
  2. 都市部とクルド人居住地域に当たる南東部で反対が目立ちましたが、地方中心で賛成が上回りました。
  3. 当面トルコリラ相場は落ち着く一方、中長期的にはエルドアン大統領の政策手腕が問われます。

賛成多数も僅差

トルコでは16日、大統領の権限強化を中心とした憲法改正案の国民投票が実施されました。開票結果は賛成51.4%、反対48.6%と、改正案は承認されました。沿海・都市部や反政府色の濃い南東部のクルド人居住地域で反対多数が見られたものの、内陸・地方で賛成多数が目立ちました。投票率は85.3%と高水準でした。事前の世論調査ではおおむね賛成52%、反対48%と、結果はほぼ下馬評通りといえますが、エルドアン政権によって野党の活動や報道に制限が加えられていたた割に、結果は僅差であったと思われます。

これまで、トルコの大統領は形式的な存在でしたが、憲法改正が承認されたことで議院内閣制は廃止され、大統領が直接行政権を持つ大統領制に移行することとなります。また、国会の解散権や司法の人事権も握るなど、三権(立法、行政、司法)のすべてに対して権限を行使できる強大な権力を握ることになり、自由主義諸国からは半ば独裁政権という批判も出ているようです。

201704171

通貨価値安定には信用向上のための政策

それでも通貨リラは、本日朝方の対ドル相場が1ドル3.64リラ程度と、週末NY終値の同3.70リラから上昇しています。政治イベントを通過し、ひとまず政局が安定するという安心感が影響したと思われます

しかし、中長期的に通貨価値を安定させるには、短期対外債務が多いなどの脆弱(ぜいじゃく)さを抱えるトルコの経済構造を是正し、対外的な信用を回復させていくことが肝要でしょう。そのため、今後はエルドアン大統領の経済政策に対する手腕が問われていくことになると見込まれます。一時的な金融引き締めを甘んじて受け入れてでも国内貯蓄を潤沢にする一方、国内投資を促して輸入依存を是正し、対外収支の改善を図ることなどの政策が求められていくことになると思われます。

201704172

アムンディ・マーケットレポートはこちら

http://www.amundi.co.jp/report/list.html

アムンディ・ジャパン株式会社
アムンディ マーケット・レポート   アムンディ・ジャパン株式会社
グローバル経済、金融政策、マーケットなどの動向、展望を、投資家の皆様に向けてタイムリーに分かりやすく解説します。本体であるアムンディ・パリからの経済、市場等の見通しも随時ご紹介します。
当資料は、アムンディ・ジャパン株式会社(以下、弊社)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたものではありません。当資料は法令に基づく開示資料ではありません。当資料の作成にあたり、弊社は情報の正確性等について細心の注意を払っておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。当資料に記載した弊社の見通し、予測、予想意見等(以下、見通し等)は、当資料作成日現在のものであり、今後予告なしに変更されることがあります。また当資料に記載した弊社の見通し等は将来の景気や株価等の動きを保証するものではありません。

アムンディ・ジャパン株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第350号
加入協会:一般社団法人 投資信託協会/一般社団法人 日本投資顧問業協会/日本証券業協会

コラム&レポート Pick Up