2月の鉱工業生産について(日本)

2017/03/31
  1.  2月の鉱工業生産指数は前月比+2.0%でした。自動車、化学製品など高ウエイト業種が堅調です。
  2. 在庫が抑制される中、世界的な景気持ち直しで輸出が増加、生産は底上げされやすい環境です。
  3. 16年度は3年ぶりの増加が濃厚です。良好な在庫環境などから、17年度も生産増が続きそうです。

好調な外需が後押し

本日、経済産業省が発表した鉱工業指数によると、生産指数は前月比+2.0%と堅調でした。在庫が抑制される中、新興国をはじめとした世界的な景気持ち直しの下で2月は実質輸出が前月比+6.5%と急増し、生産を押し上げたと見られます。業種別では輸送機械工業が前月比+4.7%、生産指数を1.7%ほど押し上げ、化学工業(除く医薬品)も同+7.2%と堅調、1.1%ほど押し上げました。

3、4月の生産予測指数はそれぞれ前月比-2.0%、+8.3%でした。同指数のブレの大きさを考慮しても、生産は今後、緩やかな増加傾向が続くと予想されます。予測に基づくと、1-3月期は前期比+1.3%程度と計算され、16年度は3年ぶりの前年比増(+1.2%程度)になることが濃厚です。

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生産増加に向けた環境がそろっている

16年後半以降、在庫環境が生産増加を促す局面となっています。出荷・在庫循環図における「出荷増・在庫減」の局面です。ここでは、まだ生産が相対的に抑制されているため、出荷の増加を在庫の取り崩して埋めている局面なので、先行き生産が押し上げられやすい環境と言えます。

2月は、生産にとっては、引き続き非常に良好な環境が維持されています。また、輸出の影響を受けやすいことから世界の景気動向が重要です。17年は先進国、新興国共に景気はやや加速気味に推移すると予想され、生産は押し上げられやすいと思われます。加えて、生産ウエイトの高い業種(輸送機械工業、電子部品・デバイス工業など)の在庫が相対的に軽いことも追い風になると期待されます。

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