1月の雇用統計について(米国)

2017/02/06
  1. 非農業部門雇用者数は前月比+22.7万人と大幅な増加の一方、失業率は上昇し好悪まちまちでした。
  2. 賃金の伸びは前年同月比+2.5%と鈍化したものの、+2%台半ば以上の伸びが定着しつつあります。
  3. トランプ政権による内需刺激策が本格化すれば、賃金はさらに上伸し、インフレ率を押し上げるでしょう。

労働参加率上昇はリタイア増加?

2月3日、米労働省が発表した1月の雇用統計では、非農業部門雇用者数は前月比+22.7万人、4カ月ぶりに20万人を超えました。建設業、人材派遣業、小売業中心にプラス幅拡大に寄与しました。一方、失業率は4.8%でした。2カ月連続上昇ですが、労働参加率(労働力人口÷16歳以上人口)も2カ月連続で上昇しており、米市民の労働意欲の増進がうかがわれます。

今回は、企業対象の調査(非農業部門雇用者数)、家計対象の調査(失業率)で方向性が異なり、好悪まちまちの内容でした。失業者数も失職(自発的でない離職)が多くなり、不況型の失業率上昇という面はありました。米国は完全雇用に近付き、これ以上明確な雇用環境の改善が期待しにくくなっており、このような内容の相違が生まれたと思われます。したがって、雇用環境は良好なまま維持されていると判断されます。

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インフレ率上昇に沿った利上げでドルは底堅い展開

民間企業の時間当たり賃金は前月比+0.1%、前年同月比では+2.5%でした。一部の業種の大幅な鈍化が影響したと見られ、賃金の伸びが上昇傾向にあることは変わらないと思われます。

トランプ政権は減税やインフラ投資などの積極的財政政策を掲げており、雇用・所得環境がさらに改善し、賃金の伸びが高まる可能性が高いと思われます。インフレ率は徐々に上昇していますが、賃金の上伸によって、今後さらに押し上げられる公算が大きく、年内2~3回の利上げと共に、ドルの底堅さにつながっていくと思われます。

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