ブラジル、2会合連続利下げ

2016/12/01
  1. ブラジル中央銀行が政策金利を13.75%に引き下げました。インフレ率が予想以上に低下しています。
  2. インフレ率は17年中に目標の中心付近に達すると予想されており、今後も利下げが続く公算大です。
  3. 米金融政策や不安定な国内政治がリスクですが、利下げ局面でレアルは堅調に推移しそうです。

インフレ見通しを下方修正

11月29-30日のCopomで、政策金利のSELIC金利が14%から13.75%へ引き下げられました。2会合連続の利下げです。政策スタンスは緩和方向です。

ブラジル中央銀行(以下、中銀)は、国内景気は底打ちしつつあるものの勢いは弱く、インフレ率が想定以上に鈍化していることを受け、17~18年のインフレ率予想を前回会合(10月18-19日)から0.1~0.2ポイント下方修正しました。17年中にはインフレ目標の中心(+4.5%)付近に近づくと予想しており、それに応じて利下げが続けられる可能性が高いと思われます。インフレ再燃や過度な通貨下落につながらないよう、中銀は慎重に利下げしていきますが、17年末には12%程度まで低下すると予想されます。

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海外からの投資資金流入がレアル相場の支えか

ブラジルレアル(以下、レアル)は、トランプ氏の米大統領選勝利を受け、対ドルでは下落しましたが、新興国通貨では比較的軽微であったと見られます。一方、対円相場は急速なドル高・円安を受け、年初来高値近辺で推移しています。

 

米国での利上げの流れや、テメル政権の不安定さから財政再建に対する信頼度が揺らぎかねないことなどは、レアルとってマイナスです。しかし、利下げ局面は、金利先安観を背景に株式、債券等に海外からの投資資金が流入し、レアル高になりやすいとの見方は変わらず、レアルは、対円、対ドル双方で今後も底堅く推移すると見込まれます。

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