6月の鉱工業生産について(日本)

2016/07/29
  1. 6月の生産指数は前月比+1.9%でした。輸出の増加を背景に幅広い業種で増加が見られました。
  2. 夏場の生産は底堅く推移しそうです。世界的な景気減速一巡の兆しも影響していると思われます。
  3. 年度後半以降、景気対策効果も加わってくると見込まれ、生産は底堅い推移が続くと期待されます。

熊本地震の影響の反動も

本日、経済産業省が6月の鉱工業指数を発表し、生産指数は前月比+1.9%でした。熊本地震の影響に対する反動も加わり、堅調な結果でした。

業種別では化学工業(除く医薬品)(前月比+4.0%)、輸送機械工業(同+1.6%)、金属製品工業(同+5.0%)など、主要16業種中14業種がプラスでした。実質輸出が前月比+4.3%と大幅に増加したことが要因と見られます。底堅い米国景気に加え、新興国経済もこのところ下げ止まりつつあるなど、世界的に景気減速の流れが一巡する兆しが出てきていることが影響していると考えられます。

年度内生産は底堅く推移か

生産予測指数によると、7月は前月比+2.4%、8月は同+2.3%と、企業生産は堅調に推移すると予想されています。国内でも、熊本地震からの復興や予算の前倒し執行など、公共事業を中心に生産が下支えられる面があります。また、スマートフォンに係る電子部品の供給が堅調という見方もあります。在庫水準が高いため、高い伸びこそ期待しにくいものの、夏場にかけての生産環境は良好です。

これから審議される補正予算の執行も企業の生産にはプラスです。政府が提示した景気対策は事業規模約28兆円、真水(直接の財政支出)が複数年で約6兆円と、真水の規模からはややインパクトに欠けるものでしたが、財政投融資を活用したインフラ整備を積極化すれば、期待以上の効果もあると思われます。年明け後は、景気対策の効果が実際に表れてくるため、生産は底堅い推移が持続すると見込まれます。

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