南アフリカGDP速報と金融政策、市場の展望

2016/03/02
  1. 15年の実質GDP成長率は前年同期比+1.3%と、09年以降で最も低い水準となりました。
  2. 深刻な干ばつで農業の落ち込みが激しかったことが要因です。インフラの不備も影響しました。
  3. 主要国の国債利回りが低水準に沈む中、高金利の妙味が通貨ランドを下支えする要因です。

農業の落ち込みと、インフラの不備が影響

3月1日、南アフリカ統計局が発表した15年10-12月期の実質GDP成長率は前年同期比+0.6%、15年は同+1.3%と、09年以降で最も低い水準となりました。13年の同+2.2%、14年の同+1.5%に続き、3年連続で鈍化しました。

主な減速要因は農業です。深刻な干ばつの影響で収穫量が激減、前年比-8.4%と95年以来の大幅な減少となりました。電気・ガス・水道同-1.0%の落ち込みも足かせとなりました。

一方、経済全体の21%と最大の割合を占める金融が同+2.8%と、GDPのプラス成長維持に寄与しました。鉱業も同+3.0%と下支え要因となりました。前年比46.2%の大幅増産となったプラチナが要因です。政府の今年の成長率見通しは+0.9%と、一段と弱い予想となっており、本格的な景気回復にはまだ時間を要することが見込まれます。

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大統領が財務相との不仲説を否定、ランド上昇に転じる

長引く景気減速に加え、財政赤字拡大で同国の格下げが濃厚となっています。背景には財政健全化を図るゴーダン財務相との対立など、ズマ大統領への不信感があげられます。29日、大統領は声明で財務相との不仲説を否定、財政健全化路線を強調し、格下げを回避したい意向を示しました。

大統領の声明後、下落していたランドは反発するなど、政局不安に振らされる展開です。ただ、市場が落ち着けば主要国の国債利回りが低迷する中、高金利の妙味が見直され、ランドを下支えする要因となりえます。

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