AM One「柏原延行」の Market View #98 仮に、100円超の円高が進展した場合の対応策は(その1)?

2018/03/12

皆さま こんにちは。

アセットマネジメントOneで、チーフ・グローバル・ストラテジストを務めます柏原延行です。

3月8日に、財務省から国際収支統計(1月、速報)が発表されました。

今回の発表された統計では、(海外とのモノやサービスなどの取引状況を示す)経常収支が6,074億円の黒字で、東日本大震災後の1月としては最も大きい黒字額となりました。黒字幅の拡大は、モノやサービスの輸出から得られる代金や海外への投資からの配当などの(合計値としての)受け取り超過額が増加したことを示しています。

また、暦年でみても、2014年に約4兆円まで落ち込んだ経常収支の黒字額は、2015年に約16兆円、2016年に約20兆円、2017年(速報)に約22兆円と、基調として経常収支の黒字額が増加しています。

経常収支が黒字であることは基本的には(わが国に)外貨の受け取りがあることを示します。そして、この外貨が円に転換されるのであれば(本邦企業の国内での配当金支払いや設備投資、モノの購入には円が必要です)、外貨売り・円買いが行われるため、外貨安・円高要因となります(実需の円高要因と呼ばれることがあります)。

前述の通り、経常収支の黒字額は2014年に底をうったものの、(為替相場を年末ベースで見た場合)2013年末に105円の前半であった米ドル/円は、2015年末には120円台前半となっており、少なくとも、この期間においては、(理屈とは異なり)経常収支の黒字額拡大と米ドル高・円安が同時に進展しています。また、2017年では、経常黒字の変化と比較して、米国と日本の金利差に対する思惑が、一層為替の決定要因として強かったと思われます。したがって、(黒字額が臨界点を超えたとの考え方はありうるにしろ)、急に経常収支黒字の増加基調が米ドル安・円高要因として効き始めるとの解釈には、私は違和感を感じます。

それでは、2018年になって、米国長期金利は上昇し、(少なくとも長期金利の)日米金利差は拡大したにもかかわらず、どうして米ドル安・円高が進展しているのでしょうか?

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