AM One「柏原延行」の Market View #58 欧州の残る心配事は?

2017/05/29

皆さま こんにちは。

アセットマネジメントOneで調査グループ長を務めます柏原延行です。

通貨ユーロが重要な節目と考えていた1ユーロ=1.10米ドルを超え、図表1の通り、1.12米ドルまで上昇しています(通常、米ドルは1米ドル=113円のように表記されますが、対ユーロでは、1ユーロ=1.10米ドルとの形で表記されます、すなわち、数字が大きくなるほど、ユーロ高です)。同様に、ドイツはいうまでもなく、フランスやイタリア、スペインの株価指数も堅調に推移しています。

この背景には、フランス大統領選でのマクロン氏の勝利に加え、14日に行われたドイツ最大の州であるノルトライン・ウェストファーレンの議会選挙でメルケル首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)が勝利し、秋の連邦議会選挙においても有利であるとの見方が広がったことがあるといわれています(地方選挙は国政選挙の前哨戦です、我が国でも都議会選挙が7月に予定されています)。CDUのライバルであるドイツ社会民主党 (SPD)は、連邦議会選では苦戦との報道が多くなっているようです。

ドイツにおいては、2013年の連邦議会選挙で、議席を得た会派は、4個しかなく、いわゆる極右といわれる勢力は連邦議会に議席を有しません(ドイツ大使館ホームページに記載の情報から)。また、CDUとSPDは国政では連立を組んでおり、与党の議席数は約8割と圧倒的なものです。仮に連邦議会選でSPDが苦戦するのであれば、現在より議席数が減少するSPDは、引き続き連立を組む可能性が高いと考えます。したがって、ドイツの秋の総選挙を、欧州の政治リスクとして捉える見方は急速に萎んでいます。

それでは、今後1年程度を見据えたうえでの、欧州の政治に関連したリスクとしては、どのようなものが想定できるのでしょうか?

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