「2万円から先」の日経平均

2015/12/03

12月入りとなった今週の国内株市場ですが、初日となる1日(火)の日経平均の終値がようやく2万円の大台に乗せました。その後は乗せきれてはいないものの、2万円台を捉えた展開が続いていますが、下値は相変わらず「堅い」印象です。一方、利上げが規制路線となりつつある米NYダウは11月下旬より17,700ドル台~17,900ドル台でのもみ合いが続いています。

以前、米利上げについては、「利上げ実施の影響を懸念する視点」と、「利上げ実施ができる米経済という背景を好感する視点」が存在すると指摘しましたが、最近までは後者が優勢だったものの、ここに来て前者への意識が強まっているようにも見えます。

今週はイエレンFRB議長が講演であらためて12月利上げの可能性を示したほか、ベージュブックでも、ほぼ全地区で消費が増え、「米経済は緩慢なペースで拡大」となっています。あとは今週末の米雇用統計の結果待ちとなります。また、今週発表されたISM製造業景気指数が弱い内容でしたが、米国GDPのウエイトは製造業の生産よりも、消費やサービス業の方が高いため、雇用情勢と併せてこれらが堅調であれば、利上げへの方向性は崩れなさそうです。

「アフター雇用統計」となる来週以降は、上方修正が期待されている7-9月GDP2次速報値が8日(火)に予定されているほか、メジャーSQ(11日)、FOMC(15~16日)、日銀会合(17~18日)というスケジュール感になっている中で、日経平均の「2万円から先」があるのかを探っていく展開が想定されます。日経平均は企業業績の上振れを先取りする格好で8月の急落前に2万1千円近くまで上昇しました。今のところ企業業績に対しては目だった不安は顕在化してはいませんが、当時と比べると足元の相場環境は良いとは言えず、夏場のように期待を先取りしていく状況ではありません。

日経平均の一段高には、まずは米利上げ後の影響の見極め、中国情勢の落ち着き、国内政府や日銀の政策期待などを確認していくことが必要と思われます。要は夏場以降の不安材料が後退すれば、企業業績への期待も再び高まるというリクツです。

先ほどのスケジュール感(金融政策とSQによる先物取引の思惑の組み合わせ)では、日経平均が一気に2万から先をトライする可能性もありますが、日経平均は9月末の1万7千円台割れを底に、2カ月の間、コレといった調整もなく上昇してきたため、「買い疲れ」も感じられます。そのため、上昇が一時的に止まり、目先の調整入りを想定しておく必要がありそうです。ただし、これまで下がったら買いたい投資家のタイミングを逃し続けてきたため、押し目の水準を探りながらの調整になると思われ、結果的には年末まで堅調な展開が見込まれそうです。

 

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楽天証券経済研究所 土信田 雅之が、マクロの視点で国内外の市況を解説。着目すべきチャートの動きや経済イベントなど、さまざまな観点からマーケットを分析いたします。
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