1年前の「サプライズ」再び?

2015/09/17

今週に入ってからの国内株市場はもみ合いが目立つ展開となっています。日経平均は18,500円近くになると上げ幅を縮小し、逆に18,000円水準になると下げ止まるようなレンジ相場の動きを見せています。NYダウや独DAX指数なども同様に方向感に欠けるもみ合いになっており、やはり、米FOMCが控える中で様子見の印象です。

また、国内では、日銀の金融政策決定会合が14日(月)~15日(火)の日程で開催されました。一部では追加金融緩和を期待する向きもあったと思われ、実際に、15日(火)の日経平均の値動きは、前場に前日比364円高まで上げ幅を拡大する場面もありましたが、昼過ぎになって「追加緩和なし」という会合結果の一報が伝わると上昇幅が縮小しました。もっとも、「今回の会合で追加緩和はないだろう」というのが大方の見通しでしたので、必ずしも失望されたわけではないと思われます。

とはいえ、足元の状況を整理すると、株式市場の不安定さをはじめ、世界的な景気減速懸念や原油価格の下落などの外部要因、さらに、内部要因を見ても、個人消費が想定以上に伸びず、物価も上がらない状況です。これらは昨年10月末の「サプライズ追加緩和」が決定された当時と状況が似ていることもあって、さすがに今回はFOMCを前に先手は打てなかったものの、「いずれ追加緩和を実施するのでは?」という声は根強いです。

ちなみに、昨年10月の日経平均安値は約14,500円、追加緩和の決定で迎えた10月末終値は約16,500円でしたから、現在の株価水準(18,000円台)はまだ高水準にあります。一方、現在のNYダウは何気にこの昨年10月の水準まで調整しています。当時はテーパリング(量的緩和の縮小)が終了し、「利上げは何時になるのか?」が意識されはじめた時期です。両株価指数水準の違いは金融政策の方向性の違いとして現れている格好ですが、米国は「利上げ意識」水準まで調整したと考えれば、仮にFOMCで利上げが決定してもあまり大きく相場が動かず、他の地域の株式市場が敏感に反応するという可能性もありそうです。

再び話を日銀の追加緩和に戻すと、期待が根強い分、「では、いつ頃緩和をするのか?」というのがしばらく注目点になると思われます(もちろん緩和しないシナリオもありますが)。今後の日銀会合は10月6日~7日と10月30日に予定されています。10月のFOMCが27日~28日に予定されていますので、10月30日説が有力かもしれません。折りしも昨年のサプライズ緩和からちょうど一年のタイミングですし、また、その直後の11月4日には、郵政グループ3社のIPOも控えているため、株価対策という観点からも、10月30日説を補強する材料になるかもしれません。

 

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楽天証券経済研究所 土信田 雅之が、マクロの視点で国内外の市況を解説。着目すべきチャートの動きや経済イベントなど、さまざまな観点からマーケットを分析いたします。
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