為替に見る相場動向~今週・来週で底入れ模索。

2015/03/30

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▼為替が示す米国連銀の利上げ時期。
米国連銀が、6月に利上げをするのか、9月にするのか、市場では議論が定まりません。
一番それに関して直接的な反応を示すのは言うまでもなく米長期金利(10年国債利回り)ですが、為替市場もそれに劣らずかなり明確な反応をするはずです。
ここで、一応、為替の動きから、どう米国の利上げを予測するか見てみましょう。

▼ユーロドルの動き。
世界の基軸通貨があるとすれば、ドルであり、補完通貨はやはりユーロということになります。
このユーロドルの日足チャートを見てみますと、昨年12月16日のユーロの高値から、一貫してユーロは下落してきました。

(ユーロドル 日足チャート) ・・・割愛

2014年12月16日のユーロドルは、1.25694でした。
今年1月には、1.10台から1.15台までの帯域で持ち合いましたが、その後再び安値更新となり、3月13日には1.04624まで下落。
ユーロショート(空売り)は記録的な多さをずっと維持しています。
これに変化が起こるとすれば、3月18日のFOMCでした。
ところが、このFOMCの解釈はいろいろありますが、全体としてハト派的であるものの、極端に前倒しする観測(4月利上げ説)はなくなり、6月利上げ説がこれで主流となりました。
一部には、9月説もありますが、今のところは6月にあるかどうかが、一番重大な関心事となっています。
このとき(3月18日)、ユーロドルは一日の動きとしてはここもと最大のブレをきたし、一時は
1.10021まで反発しています。
ところが、その後はこれを上回ることなく持ち合いに入りました。
つまり、昨年12月16日以降の上値レジスタンスを、この3月18日に突破できなかったわけです。
ここで突破できないということは、しばらく市場では連銀の利上げはまだ無い、と踏んだということになります。
東京市場では、外人が3月26-27日に売り始めたといったような観測がでてきています。
その理由は、土曜日28日の日経新聞でも解説が出ているような、「当面ドル高はない」ということがそうだとすれば、(わたしはそれが理由ではないと思っていますが)、ここからドルがどうなるかをよくウォッチしていなければなりません。
そのドルの動きを見るには、ユーロが対ドルで買い戻されるか(ドル安)、ユーロが再び安値更新をしていくか(ドル高)にかかっています。
上記の図でみたように、ユーロは対ドルでどうしても上がり切れないでいますが、週明けの相場でどうなるか注意していましょう。

▼ドル円。
同じことをドル円で観てみましょう。
ドル円は上値が限定的ですが、下値は確実に切りあがってきていました。

(ドル円 日足チャート) ・・・割愛

ちょうど関係から言えば、ユーロドルと反対のチャートといっても言いすぎではありません。
昨年12月16日にドルは対円で安値115.55円をヒット。
その後戻しましたが、再び売られ、一ヵ月後の1月16日は、115.847円とほぼ同水準をヒット。
Wボトムを形成して、その後はジグザグながら、明らかに下値を切り上げてきました。
実線の安値を結んでサポートラインを引いてみますと、例の3月18日には、いったんこれを割り込んだりしたものの、けっきょくサポートライン上でおさまっています。
上値は、121-122円の壁が厚いようで、ここで頭を打たれ続けています。
一方下値は、順次切り上がっており、二つのサポートラインが確認できます。
最初のサポートラインは、残念ながら割り込んでしまいました。最短コースでドルが121-122円の壁を突破することは拒否されたのです。
次のサポートラインを現在形成中ということでしょう。ドルはここで下げ渋っているように見えます。
仮にこれが割り込みますと、先述の115円台までフシはなさそうです。
わたしは、ドル安・円高が、日本株の足を引っ張るという効果を認めますが、その効力はかなり以前に比べて減退しているはずです。
なぜなら、この2-3月、東京市場が上値を取ってきた理由は、ドル高・円安ではなく、あくまで利益・成長の拡大という期待感からです。
従って、多少円高に振れたとして、相応のネガティブ要因にはなるでしょうが、決定的なインパクトを持つとは思っていません。

▼為替が示唆すること。
まとめてみましょう。
ユーロは、対ドルで上昇していく「トレンド転換」を果たせませんでした。今のところ、どちらに片寄っていくか流動的です。
一方ドルは、対円で上昇していく「トレンド加速」をやはり果たせませんでした。今のところ、やや円高に振れそうです。
このことから、どうやらユーロも、対ドルで上昇していくのではなく、再び安値に売りなおされていくリスクがやや台頭してきているということが考えられそうです。
これが、米国連銀の利上げの完全な織り込みが始まっていくときにどうなるのでしょうか。
米欧金利差から言えば、当然長期波動ではドル高・ユーロ安です。
日米金利差から言えば、当然長期波動では、ドル高・円安です。
しかし、日欧金利差では、ほぼアイコか、下手をすると欧州の利下げはまだまだ続くが、日本では場合によっては出口を探さなければならない、というふうに市場は考えるでしょう。
つまり、円高・ユーロ安です。
通貨の強弱を順列にすれば、ドル>円>ユーロという順番になります。
米国連銀の利上げが開始され、それに負けない米国企業やマクロ指標の伸びが出てくれば、この順列を市場は妥当なものとして受け入れるでしょう。
そして、為替の変動にあまり株式相場が振り回されることも少なくなると考えます。
株価の原動力は、ほぼ成長率一つに集約されることになるからです。
為替が変動するのは、ファンダメンタルズに不安を覚える市場が、政策期待をしながら、為替市場で右往左往するわけで、ファンダメンタルズに不安を覚えなければ、為替などどうでもよくなってくるからです。
つまり、強いファンダメンタルズの国の通貨が強くて当たり前という、ごく自然な理屈を素直に受け入れることができるのです。
そこまで到達するのに、米国連銀の利上げを巡って、まだしばらくは波乱がありそうです。
上記の想定シナリオとちがい、現実にはユーロは再び対ドルで売りなおされるかどうか微妙になっていますし、ドル円は、ややもすると円高に下ブレしそうになってきています。
やがて起こるシナリオとは逆の動きが、今足元では出始めていることになります。
この逆の動きが続いている限り、株式相場は調整、停滞を余儀なくされると考えても、そう間違いではないでしょう。

▼月間のアノマリーより、前倒しの下落。
そこに、例の4月第一週の米雇用統計という、月間で天井をつけやすいイベントがあるわけです。
ここを各国市場が、どう「しのぐ」か大変注目されます。
詳細は、日々、日報で解説していますし、週報でもこれまでたびたび深く突っ込んだ見方をしていますので、ここでは割愛します。
ただ、今のところや、やや月間のアノマリーよりも早めに相場が小天井をつけて下落し始めたような観がありますが、これもまだはっきりしたわけではありません。
たかだかヘッジファンドの一角が、配当落ちの真空状態という需給関係の隙をついて、売り仕掛けをしただけのことです。
週末の米国市場は曲がりなりにも反発して終わっています。
週明けから、来週週末のSQまでに、すべての答えがでてくるでしょう。
ただ、この局面を乗り切ると、例のかなりバブル的な上昇相場が夏場近くまで持続する可能性が一気に高まります。
年度内に、2万円の可能性はあると3月7日の週報で述べましたが、ほぼそれに近いところまで来ています。
東京市場の需給は申し分ありません。目先4月頭は、国内機関投資家の新年度入りの利益確定が想定されるわけですから、先のヘッジファンドの売り仕掛けは、(あるいは一部ロング筋も現物の利益確定をしたかもしれませんがこれらはみな)国内機関投資家の益出しによる下落を前に、先回りして売ったとも考えられるわけです。
当レポートで言う、4月頭の相場のソフトランディングが期待通りになるか、見てみましょう。

▼チャンピオン銘柄の状況~現時点での投資適格銘柄。
仮想運用ポートフォリオ・チャンピオン銘柄リスト(上場来高値更新銘柄ばかりの最強銘柄群対象)は、全体の平均パフォーマンスが、先週末の段階で+11.82%。
日経平均は+7.66%でした。
これは、チャンピオン銘柄リストをスタートした2月13日からのパフォーマンスです。
年初からのみなし計算(銘柄がほとんど変わらないはずですから)では、チャンピオン銘柄リストは+21%。日経平均はご存知のように+10.5%です。

現時点での投資適格銘柄は、要するに3週足が、13週足を上回っているものだけですから、39銘柄に及びます。
が、そのうち、日足でも、週足でも、まったくテクニカル上死角がないのは、以下の銘柄だけです。

空港ビル9706
富士通ゼネラル6755
参天製薬4536
ハーモニックドライブ6324
東レ3402

以上の5銘柄です。

戦略方針は、変わらず。
警戒モードのままです。ただ、キャッシュ比率は10%を目安と、通常の警戒モードに比べて、リスクを深刻には考えていません。
ただ、期末(海外は四半期末)だけに、機関投資家・外人のポジションに異動がありますと、いきなり事態急変ということになりかねないタイミングです。警戒は解除すべきではないでしょう。

黄金銘柄リスト(長期波動で出遅れ銘柄群対象)は、年初から-5.4%と依然として振るいません。
現時点の「絞込み表」銘柄は6銘柄です。
6銘柄の中では、Klab 3656、GMOペイメント3769、ソディック6143の3銘柄は、個人的にはそそられるチャートパターンです。

以上。

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コラム   増田経済研究所
増田経済研究所が、今週の東京株式市場の動向を展望します。米国を中心とした国際情勢を踏まえ、誰が今、何を考え、我々個人投資家はいかに対応すべきなのか、分かりやすく解説します。
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商号等:有限会社増田経済研究所/金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第1069号

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