ポジション調整と、その後年末に向かって上昇加速シナリオ(12月6日会員向け発信分)

2014/12/08


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※これは、毎週土曜日に増田経済研究所会員向けに発信している週報です。日報は日に3度。夜には、仮想ポートフォリオ「黄金銘柄リスト」とその解説を発信しています。

▼サプライズの雇用統計。
5日夜半、米国市場寄り前に、雇用統計が発表されました。
非農業雇用者数は、驚きの31万1000人の増加(予想23万人)。失業率は5.8%
ただ、イエレン連銀議長が注目している時間当たり賃金は、前年比2.1%の伸びにとどまり、3%目標に届きません。
確かに毎度のことですが、冬場になりますと、雇用統計はいつも強い数値となることが多いのです。今後もこの傾向はますます強まる可能性は確かにあるのですが、これだけの強さは想定していませんでした。
これで思いのほか株式市場の上昇、国債市場は下落、長期金利は2.307%でした。
これに対し、ドル円は121円台に突入。ユーロドルも1.228に下落と、株高には好都合の環境になりました。
長期金利が上昇していることから、米国主要指数の上昇は押さえられましたが、7週連続で週足では上昇。ダウ工業株は18000ドル手前まで迫っています。

▼外人、5週買い越しの後、売り越しへ。
先週の主体別動向が木曜日に発表されていました。
それまで5週連続で買い越しだった外人ですが、ついに売り越し。
規模は大きくありませんが、裁定買い残はこれまで1兆円ほど積みあがっていたのものが、ざっくり3分の1が解消されたような格好でしょうか。
一見意外感のある外人の売り越しですが、来週のシナリオ想定を考えれば、当然の動きだとも言えます。
恐らく、今週も売り越しが続くのではないか、と考えられます。
ただ、外人という順張りが売り越し、個人という逆張りも売り越し続きということですと、極端に対照的なスタンスの主体がすべて売り越しということになりますから、相場としては一番調整の可能性が高い局面ということになります。
ただし、それ以上売り手というものが存在しない状態であることから、逆にそれが相場の底入れにもなってくるわけで、来週押しがあったとしても、それは深いものではないと想定できます。

▼外人が考える来週、再来週の運用方針。
14日の衆院選等開票日前にして、自民圧勝観測が報道でなされていたことから、イベントドリブン的なヘッジファンドなど投機筋は、出遅れまいとして先物を中心に買い先行できていたわけです(この間、一貫して個人投資家は売り越し)。
この流れに変化が起きているということになります。
それは、同じように「実はGDPの落ち込みはそんなに悪くない」という観測もあって(当コラムでは、以前からV字型回復の可能性あり、と毎日発信の日報では解説してきました)、来週月曜日のGDP二次速報(改定値)、そして週末12日のSQ、さらに14日の投開票日と、イベント続きです。
現在は、すでに自民圧勝、GDPが思ったよりは改善しているといったような想定は、ほぼ市場で先行織り込みしていますから、市場では今週、一連のイベントを経過したところで、株式市場が調整入りするのではないか、といった見方も多いようです。
つまり、ここから上昇加速したあと、選挙投開票を経過した後調整、というシナリオです。
これも一応念頭に入れておきましょう。
もともと当コラムで考えていたのは、SQまでに、いったんポジションを落とすということです。
すべてニュートラルにするということは無いでしょうが、相応には落とすのではないか、と考えられます。
そして実際の投開票を迎え、観測通り、自民圧勝ということであれば、改めてロングに一気に傾斜してくるのではないでしょうか。
この場合、ちょうど昨年12月の相場つきと酷似してくることになります。
問題は、昨年の場合、年末高で、年明けからいきなり相場は調整局面に入ってしまったという点です。
今回は果たしてどうでしょうか。
最初のシナリオか、後者のシナリオかですが、5日の雇用統計のサプライズで前者のシナリオの可能性もありうると思っています。ただ、先述通り米国長期金利の上昇次第では、後者も依然としてシナリオとしては生きているわけですから、決め打ちしないほうがいいでしょう。

▼ヘッジファンドのポジション傾斜具合。
短期的な投機筋がポジションを傾けてきたものが、ユーロショート、原油ショート、日本・中国株ロングであったことは間違いないでしょう。
従って、グローバルマネーが逆回転して、日本株相場が下落調整入りするとしたら、こうした偏ったポジションがアンワインドされる場合です。
増田経済研究所では、日々定点観測を行って、外部環境に異変が起こらないか、チェックしています。
ユーロに関しては、シカゴの投機筋のユーロポジションを見る限り、ショートが12-3万枚を天井に、ややこのところショート積み上がりが止まってきて、若干ながら減少傾向が見られます。
原油についても、投機筋のポジションは、極端にロングの積み上げ分が極小化しており、ここから逆に原油のロングポジションの積み増しをしていくとしても、なんら不思議な手の内ではないでしょう。
ただ、サウジが5日の段階で、日本企業に対し、来年1月分から一段の値下げを伝えてきており、年初から40%下落した原油価格が、まだ先安感が残ることも考えられます。
原油についてはやや微妙なところかもしれません。
あとは、米国長期金利ですが、とてもチャート形状からは、下降する50日移動平均線で頭を抑えられたままになっていますが、5日の雇用統計で50日移動平均線まで戻りました。
米国株相場が調整入りするかどうかは、この長期金利が50日線を突破するかどうか(突破しなければ問題ありません。)。そして突破した場合に、米国株が上昇を止めたり、反落したりするかどうか、です。

▼中期的には、株式相場の調整入りを常に念頭に置くべし。
日米主要株価指数のいずれを見ても、RSIは完全にダイバージェンス(逆行現象)ですから、早晩、相場が滑落調整することが想定されています。
RSIは、なかなかピンポイントでそのタイミングを予知することはできませんから、先述のようにできるだけさまざまな定点観測ポイントを、日々チェックすることで、早めに異変に気づかなければなりません。
増田経済研究所では、この定点観測を今後もとりわけ重視していこうと思っています。
先述の米国長期金利の動向を除きますと、原油下落、金も下落。
ドル円に影響を与えるユーロドルは、安値更新。
この状況だけでいえば、東京市場の上昇トレンドは維持されることになります。
ダイバージェンスが完全に成立するには、ここ1ヶ月で判明することになるでしょう。
ダイバージェンスを破るとすれば、日経平均の場合、12日のRSI 86.76を突破すれば良いのです。逆に、途中これが86.76を越えることができずに低下していくようですと、ダイバージェンス成立ですから、相場は本格的な調整がすぐそこに迫っているということになります。
ただ、米国主要指数のRSIは、同じくRSIがダイバージェンスになりそうだとはいっても、50以上でずっと往来するようですと、いわゆる過熱感を恒常的に内包したままのブルトレンドにもなりうるので、この場合は最強のチャートパターンとなります。
まだ、なんとも判断がしがたい状況です。無用に弱気になるのは禁物です。

▼黄金銘柄リスト~仮想ポートフォリオは、なかなか指数に勝てない。
10月8日に一旦リバランスをした仮想ポートフォリオ「黄金銘柄リスト」は、72.3%のパフォーマンスでしたが、10月15日以降の、仮想運用再開以降、これで1ヶ月半が経過。
この間は、日経平均14%上昇に対して、黄金銘柄は10%の上昇でしかありませんから、あきらかに負けていることになります。
とくに10月31日の日銀バズーカ2以降に、負け続きになっています。
ラオックス8202の2倍や、ソニーの40%上昇など、パフォーマンスに貢献している銘柄は少なくないのですが、今週はポートフォリオの枠一杯の50銘柄になりましたから、どうしても利益も分散してしまう嫌いがあります。
今週、新たに組み入れたもので、その後値を飛ばし、パフォーマンスに貢献したのは、SUMCO 3436、中国株ETF1309、光世証券8617、水戸証券8622などでした。
来週の戦略としては、リスト中で、パフォーマンスが相対的に劣るものをあるていどまとめて処分し、押しがあった場合に備え、再参戦するための資金余剰をつくろうと考えてい、ます。
この調子では、年末大納会までに、ここから18%のパフォーマンスを積み上げるのは、かなり時間的には難しいかもしれません。18%取れれば、年間では仮想運用ポートフォリオも2倍の成績ということになりますので、残り少ない日数でどこまでできるかトライしてみます。

(詳細は増田経済研究所まで)
以上

増田経済研究所
コラム   増田経済研究所
増田経済研究所が、今週の東京株式市場の動向を展望します。米国を中心とした国際情勢を踏まえ、誰が今、何を考え、我々個人投資家はいかに対応すべきなのか、分かりやすく解説します。
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