年末年始のラリーへ。

2014/12/01

▼先週末の米国市場は、一見小幅高。中身は乱高下。
ブラックフライデーだった先週末、現地は午後1時までの時間短縮取引でした。
終日閑散商いでしたが、主要株価指数は小幅高。
一応新値更新なのですが、中身を見るとかなり乱高下しています。
典型的なのは、ダウ輸送株指数です。ザラ場、なんと9412ポイントまで上昇しています。(データのミスか、或いは発注ミスか不詳)水曜日終わり値が9195ポイントでしたから、一時2.3%の高騰をしていたことになります。
大引けは、9198で、わずか0.03%上昇。
しかも寄り付きは9295ポイントでしたから、先週末の足は実は陰線です。
これが何を意味するのでしょうか。
一応、最終的にはしっかりプラスで終わったということで、半ドン商いのイレギュラーな立会いだけに、あまり意味が無いということで良いのでしょうか。
ちなみに、米10年国債利回りは、なんと2.2%割れです。

▼乱高下の要因は、やはり原油の急落。
石油輸出国機構(OPEC)総会で、原油の減産が見送られたことは、ご存知の通りです。
原油先物価格は急落。68ドル台まで大幅下落でした。
米国でも資源関連株が大きく下げており、先週末日本でプラント関連株が大幅下落したのとよく似た状況となりました。
28日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の原油先物市場で、米国産標準油種(WTI)の1月渡しが、66.15ドルまで一時は下落。2009年9月以来、約5年2カ月ぶりの安値となったことはさすがに驚きです。
さらに時間外取引では、65ドル台後半をつける場面もあり、下落に歯止めがかかりません。
原油がこうした動きですから、どうしても株式市場としてはそれで急騰した部分は、週末だっただけに短期的な利益確定等もでて、大きな指数の変動に結びついたのではないでしょうか。
とくにダウ輸送株指数は、空運、海運、内陸トラック輸送など、原油下落で大変恩恵を被る業種が多いため、とりわけ変動幅が大きくなったのだと思います。

▼為替も大きく動く。ドル円は、118円台後半へ上昇。
先週末は、こうした原油価格の大幅下落があったため、ますますガソリン価格下落が進むことで、米国の年末年始の消費活動が旺盛となり、米国経済にはきわめてポジティブということでしょう。ドル買い優勢です。
ここもとの日銀効果による円安ではなく、あきらかにこれはドル高です。
しかもここからは、日本で選挙戦がスタートしますから(2日公示)、円安効果も加わるかもしれません。
とくに日本の全国消費者物価指数(コア)の伸びが鈍化しており、消費税分を除けば0.9%です。日銀の追加緩和期待なども市場では期待する向きがでてくるでしょうから、これが円安効果になってきます。
28日のニューヨーク外為市場で、ドル・円は118円25銭から118円76銭まで上昇、118円70銭で引けています。
逆に言えば、これだけ条件がそろってきていますから、これで120円台をヒットしないということになりますと、やはり年内、ドル円はほぼ当面の天井をつけた、ということになるかもしれませんから、この点は注意したほうがいいでしょう。
ちなみに、ユーロドルですが、1.2490から1.2427まで下落。ユーロ圏・11月消費者物価速報値の伸びが鈍化したことで、ユーロ売りが優勢でした。
2日続落ですが、それでもまだ6日以来の、1.235から1,259のレンジの中にとどまっているわけで、持ち合い状況であることは変わりません。
ユーロ売りのショートポジションの手仕舞いはまだ行われているということでしょう。これが一巡したあと、本格的なユーロの買戻しの場合、ドル高のスタンスを維持するために、これまでのユーロ売り・ドル買いから、円売り・ドル買いに切り替わってくれるかどうかがポイントです。
また、従来通り、再びユーロ売りがかさんで、ユーロ下落のトレンドが続くのでしょうか。
ユーロ買戻しが、ドル安になってしまうようですと、円高にクロス円では動いてしまいますから、これは引き続き日本株下落のトリガー(引き金)になりかねないので、原油の同行を合わせて注意しましょう。
ユーロ円を見る限り、ドル円と同じように、円はユーロに対しても激しく急ピッチで下落しており、言わば円の独歩安状態です。従い、ユーロドルのショートの手仕舞いが出ますと、対円でもユーロショートが買い戻される可能性もあるわけで、その分、円高にどうしてもブレてしまう可能性は潜在しているわけです。

▼今週の東京市場。
先週の東京株式市場で日経平均株価は、思った以上の強さで、211円高の17549円と3日ぶりの反発でした。
TOPIXに至っては25 日の年初来高値を、終わり値ベースで更新しています。
為替が落ち着いていたことに加えて、11月鉱工業生産など経済統計が予想を上回ったことで、景気回復期待から買いが先行したと言われています。
消費税の影響について、これまでも詳しく述べてきましたように、在庫というきわめてGDPに大きな変動要因を与えた部分を除けば、一部エコノミストの試算によりますと、4-6月はマイナス17%という驚異的な落ち込みであり、7-9月は逆にわずかながら、0.8%程度の実はプラス成長であったようです。
実体を考えた場合、うまくすればこれはV字型の経済成長の反騰の可能性もあるわけです。
そこに上述の11月の鉱工業生産の良好さがでてきているわけで、今後のマクロ経済指標の出方によっては、文字通り成長のV字型反騰がけして無いとは言い切れません。
また本日12月1日寄り前に出た、法人企業統計が良好でしたから、上記の可能性は確かにあるでしょう。
指数的には、日経平均の11月の月足は、3カ月連続の陽線で終わりそうですから、師走の掉尾の一振(とうびのいっしん)に期待がかかります。

▼相場の内容。
ドル円については、先述のように、個人的には年内120円ヒットは難しいのではないか、と思っていますが、市場では圧倒的に120円前提の観測になっています。
ドル高であれば、外需性景気敏感が買われるシナリオですが、肝心の外人はここから20日あたりのクリスマス休暇入りまでの期間、どこかの時点でポジションをむしろ落としてくるタイミングになります。
従って、売り方でずっときている国内勢の買い方への反転が期待されます。
先週は、ことのほか売りに傾いた個人ですが、NISAの残存分の消化にも、金融業者は発破をかけてくるでしょうし、売りとは裏腹に上値を追いはじめる東京市場ということになりますと、我慢しきれずに買い方に回ってくるということも考えられるでしょう。
2日の選挙公示から、14日の投開票まで、逆張りで買うとすれば、そのタイミングです。
というのも、クリスマス休暇入りの後は、外人は再び、年末年始にかけて、ボーナスから入ってきたファンドの新規資金を使って、来年相場に向けて種玉を買っていく動きが始まるからです。
これが、いわゆる1月効果、JanuaryEffectと呼ばれる投資行動です。
短い期間に急騰する局面ですから、効率性を考えれば、(選挙ということもありますから)、いわゆる低位株優位の状況を指摘する市場関係者も多いようです。
低位株といえば、内需建設株はその代表的なところですが、選挙の進行とともに、ここがねらい目になってくるのかもしれません。
また、内需的な意味では、小型株が動くとすれば、ここのはずです。
押し場としては、従来述べていますように、今週末の米雇用統計前後でいったん小天井をつけて、来週末のSQに向かって反落局面があるというのが、月間のアノマリーです。
正確にそうなるかどうかは別ですが、一応念頭にいれておいたほうが良いでしょう。

▼黄金銘柄リスト。
黄金銘柄リストの累計平均パフォーマンスは、10%台のパフォーマンスですから、日経平均とほぼ同じ位で抜つ抜かれつという状態。
一番パフォーマンスが高いのは、ラオックスの95.9%、NOKの53.5%、モルフォの44%、ソニーの42.5%などです。
詳細は、増田経済研究所まで。

以上

増田経済研究所
コラム   増田経済研究所
増田経済研究所が、今週の東京株式市場の動向を展望します。米国を中心とした国際情勢を踏まえ、誰が今、何を考え、我々個人投資家はいかに対応すべきなのか、分かりやすく解説します。
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商号等:有限会社増田経済研究所/金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第1069号

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