ウクライナの地政学リスク激化というノイズと、夏場までの相場シナリオ

2014/04/28

4月最終週の、個別銘柄を抽出。今週の黄金銘柄は、全上場株中、29銘柄!

【マクロ分析】
▼週末、米国市場は下落~ウクライナ情勢緊迫化。
(週末25日の米国市場は大きく反落)
前日ダウ工業株が、プラスマイナスゼロという十字足をつけ、なんとも微妙な方向感の無さを見せていましたが、金曜日は売り先行となりました。
アマゾンAMZNが好決算ながら、事業の拡大見通しに懸念を抱いたレポートがセルサイドから出されるなどして10%の下落。
ただ、アマゾンは1月の高値から、ずっと下落トレンドが続いているため、果たして今回嫌気されたものというよりも、かなり中期的にポジションをはずされている可能性が高いです。
マイクロソフトMSFTや、アップルAAPLなどは堅調に終わっています。

(対ロシア制裁すすむか)
むしろ、主要指数下落の大きな要因は、ウクライナ前提政権による親ロシア派の強制排除の激化、ロシア空軍機によるたびかさなるウクライナ領空侵犯など、国連の動きも慌しくなり、にわかにウクライナ情勢が泥沼化しつつあることを懸念した動きといったほうがいいかもしれません。ドイツでさえ、ロシアの先般のジュネーヴ協定違反を非難しているくらいですから、対ロシア制裁が一気にすすむ可能性を市場は心配しているのでしょう。
ロシアのCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)は、過去2年で最高水準に達しました。
284ポイントをヒット。この保証金水準というものは、5年以内にデフォルトするリスクが18%ある、ということを示しているようです。
スタンダード&プアーズも、ロシア国債の格付けに動きました。
こうした流れが金融市場に動揺を与えているようで、円が全面高。対ドルでは、101.90円台まで円高が進行するありさまでした。
一応海外では最終的にドル円は、102.17円前後で落ち着いているようです。
米国株の下げも午前中にほぼ安値をつけて、その後は底這いで終わっていますから、この週末のウクライナ情勢、そして来週に持ち越して、様子見というところでしょう。

(米10年国債利回り、2.67%へ低下)
米長期金利は、昨日の上記のような展開から、低下。再び2.7%割れで、下向き方向です。
ドル円、米長期金利、日経平均のパラメーターでは、米長期金利2.7%割れは、ドル円の102円割れ、日経平均の14500円割れです。
その下を見れば、長期金利2.6%で、ドル円101円、日経平均14000円ということになります。
ただ、ロシア問題は激化しても、米国経済に与えるネガティブインパクトは限定的でしょう。米国長期金利もけっきょくこれまでの動きを見ていますと、2.6-2.8%のレンジをただ、行ったりきたりしているだけで、本格的にウクライナ情勢を危機と感じている様子はありません。
この土日のウクライナ情勢をウォッチしましょう。週明け月曜日の朝刊では、それを踏まえて来週以降の相場を考えたいと思います。
以下は、こうした地政学的リスクというイレギュラーな要素をとりあえず棚上げして、純粋に経済的な観点だけで解説してみます。

▼東京市場に対する外人の立場。
いまのところ、売り叩くには安すぎる。買いあがるには、タイミング待ち、というところいに外人は立っているようです。
安いなら買えばいいではないか、と思い勝ちだが、金融緩和期待がくすぶる欧州や、あるいは新興経済国家でまだリバウンドが取れるということで、そう日本株を今買わなければいけないという焦燥感のようなものはありません。

▼外人の注目。
外人が、今後日本株に本腰をいれて買いに入るかどうかは、二つの点で判断するようです。
ひとつは、やはり実弾投入のことです。つまり、GPIF(年金基金積立管理独立行政法人)の方針決定ですし、もうひとつは言うまでもなく法人税減税です。
これに国家戦略特区などの材料もあわせて、6月に政府の成長戦略の詳細が決まるということでしょう。
当然、これまでも述べてきましたように、消費税増税後のマクロ環境を確認できるタイミングでもありますから、日銀が、政府に呼応する形で、なんらかの金融政策を便乗的に打ち出すことも考えられます。
従って、こういう上に上昇するリスクが煮詰まっていく5-6月に、ヘッジファンドと言えども、この水準から下に相場を売りくずすだけの勇気は持ち合わせていないでしょう。
基本、彼らは、トレンドフォロワー(トレンド追随者)です。

▼来週相場が動く。
来週は、29日にFOMC、30日にADPの民間雇用調査および、日本では日銀の展望レポートが注目されています。2日は米雇用統計です。
米長期金利が、2.6-2.8%のボックス圏で推移していますが、これが上に放れるかどうか。
そして、ドル円は、一目均衡表で、抵抗帯の下限でずっと推移してきましたが、これが抵抗帯の「ねじれ」が今後控えいます。
米国の景気の強さが確認されると、米長期金利の上放れ、ドル円の上放れとなり、そのまま日経平均上昇トレンドを決定づけることになります。
短期的には、GWの連休明けで、(おそらく日経平均は15000円前後を回復していると思いますが)それに対する利益確定がでるでしょう。この押し場は、6月から夏場にかけてのさらに一段上昇局面への起点ということになると考えています。

【黄金銘柄リスト】

▼追加銘柄。
本日は、以下の追加銘柄があります。

グローリー6457
富士電機6504
高砂熱学1969
酉島製作所6363
大同特殊鋼5471

以上5銘柄です。

▼除外銘柄。
ありません。

▼「絞込み表」
合計38銘柄です。

▼「コア銘柄」
さらに絞り込んで29銘柄となりました。
以下の通りです。

1959w 九電工
1969c 高砂熱学
2379cw ディップ
1934w ユアテック
1719cw 安藤ハザマ
4716c 日本オラクル
1888w 若築建設
7744w ノーリツ鋼機
8056d 日本ユニシス
1824cw 前田建設
2001cw 日本製粉
6140c 旭ダイヤ
5471w 大同特殊鋼
8585d オリコ
6641w 日新電機
1882d 東亜道路
3431 宮地エンジニアリング
4527c ロート
6278dw ユニオンツール
6923cdw スタンレー電気
6504w 富士電機
8515d アイフル
6013d タクマ
1822dw 大豊建設
1377w サカタのタネ
1860w 戸田建設
1815w 鉄建建設
1861w 熊谷組
1916d 日成ビルド

内需系の土木建設銘柄が非常に多くなってきているのがわかります。
一部ノンバンク、電子部品銘柄なども含まれています。

▼史上高値圏の銘柄の扱い。
「黄金銘柄リスト」は、基本的には月足で見たときに、過去の史上最高値まで、株価が全値戻しをする余地があるものを中心にしています。
項目3の銘柄名に、黄色の網掛けをしてあるものが、そうです。
ほとんどが黄色の網掛けをしていることがわかります。
たまさか、ごくわずかに網掛けのない無色の銘柄名がありますが(黒田電気のような例)、実は、本当に強い銘柄というのは、この史上最高値圏にある銘柄群なのです。
ただ、黄金銘柄リストは、デフレ経済からの脱却で恩恵を受ける銘柄に集中投資をするという方針でいますから、これらはあまり投資対象としては意味合い的にズレてしまいます。
もし、本当に強いこうした銘柄を選びたいと言う場合は、ひたすらそうした銘柄群をあつめて母集団として、かなり腰の据わったロングホールドをしていくということになりましょう。
これに該当する銘柄というのは、たとえば、オリエンタルランド4661、クラリオン6796、ダイキン6367、カナモト9678、良品計画7453、中外製薬4519、ヤクルト2267、キッコーマン2801、サイバーエージェント4751などを挙げることができます。

▼まったく別の切り口の「黄金銘柄リスト・バリュー投資版」
「黄金銘柄リスト」は、わたしのイデオロギーが大きく反映されているので、徹頭徹尾尖鋭なグロース銘柄(成長株)への投資を目的とした切り口になっています。
当然、投資理論には、グロースの反対に位置する、バリュー株(割安株)投資があるわけで、それを行う場合も、同じように「リスト」作成による母集団を、いつも把握している必要があります。
定点観測する母集団があって、はじめて目移りする癖を、できるだけ排除するためです。
現在のグロース中心の「黄金銘柄リスト」だけで、日々ルーティーンに追われているため、なかなか「黄金銘柄リスト・バリュー投資版」の作成まで手が回りません。
この方針の場合は、各位で作成していただくよりほかなさそうです。
この場合、PEGではなく、PBRで足切りします。
有利子負債の比率が圧倒的に低いもの。とくに、現預金が潤沢であるものを優先させます。ここが、グロース投資との区別では、際立った違いと言うことが言えます。
業績や利益成長は、ほぼ無視してよいでしょう。
需給面では、グロースと同様に、信用取り組みの低い数値が望ましいでしょう。
チャート形状では、月足あるいは週足で、ずっと同じ上限・下限のボックス相場となっているか、その突破を試みようとしている動意が見られるもの。
おそらく、影足を活用して、チャートパターンの基準にすると、かなり有効な銘柄スクリーニングになってくるのではないか、と推察します。
バリュー派は、以上のような諸点を重視して、各自試みたらいかがでしょうか。

黄金銘柄リスト全容など詳細は、増田経済研究所まで。

増田経済研究所
コラム   増田経済研究所
増田経済研究所が、今週の東京株式市場の動向を展望します。米国を中心とした国際情勢を踏まえ、誰が今、何を考え、我々個人投資家はいかに対応すべきなのか、分かりやすく解説します。
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商号等:有限会社増田経済研究所/金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第1069号

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