日銀トレード第3弾は来る?

2014/04/24

オバマ米大統領の訪日や中国製造業PMI(HSBC版)の発表、西武HDの上場など、今週は何かとイベントが多い中、日経平均は比較的堅調に推移しています。ヤマ場を迎える米国、これから本格化する日本の企業決算と業績見通しを睨みながらの展開が基本的な相場シナリオですが、来週30日には日銀の金融政策決定会合が予定されています。そこで思い出されるのが、いわゆる「日銀トレード」です。日銀トレードとは、日銀の会合を前に、追加金融緩和への思惑で株式市場が動意づく、イベントドリブン型の相場展開の一種です。

少し遡ると、3月の10日~11日、4月の7日~8日に日銀の会合が開催されました。いずれも開催前に日経平均が上昇し、会合後に大きく下落するというパターンを繰り返しています。当時の市況コメント等では、「日銀の追加緩和期待で先物主導による展開」という言葉が頻繁に登場していましたが、値動きが大きい割には商いが薄く、先物取引でまとまった売買があると、相場の動きが振れやすい状況でした。逆を言えば、中長期で継続的に買い上がれる材料の乏しさを物語っているとも言えます。今週も薄商いが続いており、日銀トレードが出やすい地合いではあります。

ただ、今回の会合は飛び石ながらも連休中に予定されていますし、追加緩和への思惑が働きにくいこともあって、過去2回のような動きにはならないかもしれません。過去2回は消費増税のタイミングであったこと、特に4月の会合後の黒田総裁の記者会見では、初のライブ配信が実施されるということもあり、「わざわざライブ配信するのだから、何かあるのでは?」といった邪推もあったと思われます。ところが、いざ蓋を開けてみれば、慌てて追加緩和を実施する必要がないスタンスが強調され、株式市場は、甘利大臣の「勝手に盛り上がって、勝手に失望しただけ」という発言の通りの動きとなりました。

また、先日13日の国債市場では13年ぶりに取引が成立しなかったという事態も起こっており、これ以上の追加緩和はメリットよりも、デメリットの方が大きくなる可能性が高くなっているとも言えます。とはいえ、足元ではGPIFをめぐる麻生大臣のリップサービスで株価が上昇する場面も見られたように、日銀トレードに限らず、ちょっとした材料に株価が大きく反応する展開は十分に考えられます。いずれにしても、市場の薄商いが続いていることが要因であり、6月をめどにまとまる安倍政権の成長戦略第2弾までは、決算発表シーズンをきっかけに売買が盛り上がってくれることに期待したいところです。

 

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楽天証券経済研究所 土信田 雅之が、マクロの視点で国内外の市況を解説。着目すべきチャートの動きや経済イベントなど、さまざまな観点からマーケットを分析いたします。
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