想定内の結果なのに…

2014/04/10

アフター米雇用統計となった今週の株式市場ですが、国内でも日銀の金融政策決定会合が週初の2日間で開催されるなど、週末を挟んで要注目の日米イベントがあったわけです。

それぞれの結果を振り返ると、米雇用統計は、NFP(非農業部門雇用者数)が19.2万人増となり、市場予想(20.5万人増)には届かなかったものの、さほど下振れしたわけでもなく、前回分が上方修正されるなど上手くバランスがとれた結果だったと言えます。また、日銀の金融政策決定会合についても、現状の金融政策の維持が決定され、会合後の黒田総裁の記者会見では、追加の金融緩和の実施そのものは否定しなかったものの、早期の実施については釘を指す内容となりました。両イベントともに大きなサプライズはなく、想定内の結果だったと言えます。

ただ、雇用統計発表後の米NYダウが前日比で166ドル安となったほか、日銀会合翌日(9日)の日経平均も前日比で300円以上下落しました。想定内の結果にも関わらず、株式市場の反応は思ったよりも売られたという印象です。

株価が軟調に反応したということは、①市場が想定以上の期待を織り込んで上昇していたか、②材料出尽くしで手掛かり不足になってしまったかのどちらかと言えます。米国については、雇用統計発表直前のNYダウやS&P500などの株価指数が過去最高値圏だったことや、決算シーズン入り前だったこともあって、②に近いと言えます。

日本については、先月末から先週末にかけての日経平均が短期間で節目の15,000円台を回復するなど上昇基調を辿っていました。その背景には「日銀が思ったよりも早く追加の金融緩和をするのでは?」との期待があり、①の状況だったと言えます。結果的には今回の会合で追加緩和の早期実施期待が後退した格好です。

もっとも、テクニカル分析的には9日までの日経平均がいわゆる「窓」を空けて4日続落し、「三空叩き込み」の形状となっており、目先の反発が期待されるところではあります。また、今後も追加緩和に対する期待は相場のテーマとして存在感を示しそうです。足元では5%から8%への消費増税による景気への影響を見極めている状況ですが、次の10%への引き上げ判断を控えていることを踏まえると、時間的猶予はさほど残されていません。

とはいえ、日米の株式市場ともに「次の材料」を待っている段階といえ、これから本格化する企業決算と業績見通し発表をにらみつつ、今後の金融政策の思惑を絡ませながら、株価の落ち着きどころを探る展開に入りそうです。

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楽天証券経済研究所 土信田 雅之が、マクロの視点で国内外の市況を解説。着目すべきチャートの動きや経済イベントなど、さまざまな観点からマーケットを分析いたします。
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