テクニカルで見た、日経平均・ドル円の倍返し~万一、相場が値崩れの場合の各種指標の分岐点~

2013/12/16

1.すでに5月高値をブレイクしたドル円相場。
今年5月、ドル円の高値は102.90円(5月20日)でした。
12月に入って、ついに103円台をつけたことで、取りあえずは年初来高値を更新したことになります。
途中、7月8日の高値101.49円、9月6日の高値100.12円をブレイクするのにかなり手間取ってきましたが、ここを抜けてからは速いピッチでのドル高となりました。
単純なテクニカルで見ますと、5月急落以降の安値である6月13日の93.94円から、5月高値102.90円までの落差が、8.96円分あります。
一般論として、102.90円を突破した場合には、長期的には倍返しを市場参加者は想定しがちですから、このトレンドのターゲットは111.86円ということになります。
その実現可能性は、世界的なファンダメンタルズの今後の進展具合によることは言うまでもありません。

2.まだ5月高値をブレイクできない日経平均。
このドル円に対して、まだ日経平均のほうは、完全には5月高値をブレイクできていません。
5月のザラ場高値は15942円(5月23日)でした。
途中、7月19日高値14953円、9月27日の高値14817円をなかなか抜けずに手間取り、ここもとようやく勢いづきました。
いったん動き出しますと、そのピッチの速さは驚くばかりで、5週間急騰という、15年ぶりのハイスピードで駆け抜けました。
ところが、ドル円と違い、どうしても5月のザラ場高値が抜けません。
一体、ドル円のブレイクが正しいのか。それとも、ブレイクできないでいる日経平均のほうが正しいのか。
来年以降、中長期的にはブレイクして大相場になることは、間違いなさそうですが、このブレイクそのものはそれだけ重要な分岐だけに、そうそう簡単に抜ける代物ではない、と考えていたほうが良いでしょう。
仮に、日経平均が5月のザラ場高値をブレイクできたとしますと、ドル円と同様、倍返しを想定されても当然でしょう。
6月13日安値が12415円ですから、5月高値15942円からの落差は3527円。
倍返しだとすると、日経平均のターゲットは19469円ということになります。

3.ブレイクを本物にするためには、屈伸が必要。
日米などファンダメンタルズの背景に不透明感がなければ、スムーズにブレイクしていくのでしょうが、どうやらそうは話が簡単ではなさそうです。
そうしますと、5月高値のブレイクには、それなりの苦労を伴うということになります。
また、そのほうが破壊エネルギーが蓄積されますから、市場参加者が期待するような倍返しの現実性が高まるというものでしょう。

4. 目先のガス抜き調整をしのげば、次は年明け1月中旬以降が危険。
足元、懸念されていた調整が始まっていますが、これ自体は個人的にはあまり大きな本格的調整になっていくとは考えていません。
本当にファンダメンタルズや需給から見て危険なのは、年明け1月中旬以降、2月前半くらいです。
米国主要指数にしろ、日経平均にしろ、それまでは上値をどんどん取っていくということは、難しいと考えています。
財政協議も来年、行政機能のシャットダウンのリスクが無くなりましたから、かえって連銀の金融緩和縮小を巡る議論がまたもや相場に横槍を入れることになります。
今月はともかく、来年だとすると、一番最初のFOMCが1月20日です。
ここは一つ相場が一番緊張するところかもしれません。
ただ、指数がそうした調整局面にある場合、ボーナスなどの新規資金流入も期待できますから、過剰流動性がかえって増大し、値動きの良いもの、成長株、中小型株、安全パイとしてのディフェンシブ銘柄に資金が集中する可能性があります。
つまり、やりようはある相場環境ということになります。
主力大型株が動意となるのは、2月後半から3月前半ということでしょう。日経平均が上値を取りに行く動きは、米国市場と並行してその段階まで待たなければならないのではないか、とざっくりシナリオを描いています。
重要な指標の分岐点を改めて確認しておきましょう。

日経平均   12300円前後。
(12月6日終わり値15299円。25日移動平均線15295円。)
       この下のサポートは、14800円前後。
      (9月27日高値の14817円。10月23日高値の14799円。)

ドル円    103.37円~103.39円。
(12月3日高値、12月10日高値。)
       この下のサポートは、102円前後。
      (11月25日高値101.91円、12月6日安値101.69円)

ナスダック  25日移動平均線3991。
      (11月18日高値3994。)

ユーロ円   140円。
      (12月3日高値139.93円)

以上は、ここを割ると危ういという分岐点です。
逆に、ここを上放れると危ういという分岐点は、米国長期金利(10年国債利回り)です。

米長期金利  目先は、12月6日の2.93%。
       その上は、9月5日の2.98%。
以上

増田経済研究所
コラム   増田経済研究所
増田経済研究所が、今週の東京株式市場の動向を展望します。米国を中心とした国際情勢を踏まえ、誰が今、何を考え、我々個人投資家はいかに対応すべきなのか、分かりやすく解説します。
本資料は情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。
銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。
本資料の情報は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その情報源の確実性を保証したものではありません。本資料の記載内容に関するご質問・ご照会等には一切お答え致しかねますので予めご了承お願い致します。また、本資料の記載内容は、予告なしに変更することがあります。

商号等:有限会社増田経済研究所/金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第1069号

コラム&レポート Pick Up