フューチャーベンチャーキャピタル<8462>設立ファンドの大型化やM&Aの実現が待たれる

2018/04/23

設立ファンドの大型化やM&Aの実現が待たれる
ベーシックレポート
(株)アイフィスジャパン 堀部  吉胤

地方のベンチャー企業への投資に重点を置く独立系VC
日本アジア投資(8518)出身の川分陽二氏により1998年に京都に設立された独立系ベンチャーキャピタル(以下VC)。投資先は他のVCとの競合が少ない地方のアーリーステージの製造業が多い。2017年6月末までの累計投資社数は414社、累計IPO(新規株式公開)社数は22社。リーマンショック後のIPO市場低迷などにより赤字が常態化しているが、2015~2016年の2回の新株予約権発行による35.8億円の調達により、財務内容は急回復し、当面の事業運営資金も確保した。
これまで伝統的なVC業務に特化してきたが、市況に左右されない安定した経営基盤を構築するため、EXITをIPOに依存しないファンドの設立やM&Aを含めた周辺事業への展開などを図っている。

18/3期はZMP株の一部売却でも最終赤字で着地したとみる
18/3期3Q累計(4-12月)の連結純利益は▲1.51億円(前年同期は▲3.59億円)。2Q(7-9月)に連結対象ファンドで保有するZMP株のうち60万株を売却し、個別ベースで1.56億円の売却益を計上したことを主因に赤字幅は縮小したが、ファンド総額100億円の旗艦ファンドが2016年1月から延長期間入りし安定収益の管理報酬が減少していることや固定費の増加などにより、黒字化には至らなかった。18/3期は結局、IPOがなかった。4Q(1-3月)には大きなイベントがなかったとみられ、通期業績は3Q累計から若干赤字が拡大して着地したとみる。

ZMPのIPOのほか、大型ファンド設立やM&Aの実現が待たれる
19/3期業績はZMPのIPOの可否にかかっている。下表の業績予想ではZMPのIPO・全株式売却を前提に売却益約14.2億円(個別)を織り込んだ。ZMP株を保有するファンドは、今年末に延長期間が終了する(延長の余地はある)。仮にIPOが困難と判断し18/3期2Qの売却時と同じ1株500円で売却した場合、売却益は約4.7億円(個別)にとどまる。
IPOによる売却益がなくても安定的に黒字を確保できるようになるために、新規ファンド設立の加速・大型化や潤沢な手元資金を活用したM&Aなどによる安定収益の拡大が急務である。

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