オンコリスバイオファーマ<4588>来期以降の成長に向けた基盤強化を進める

2017/06/08

来期以降の成長に向けた基盤強化を進める

リサーチノート
(株)QUICK 豊田  博幸

17/12期1Qは2.4億円の営業損失
17/12期1Qの単独業績は、売上高が15百万円(前年同期は29百万円)、営業損失が2.4億円(同1.8億円の損失)、純損失が2.4億円(同1.9億円の損失)。セグメント別に売上高をみると、医薬品事業の売上高は無かったが、検査事業において、売上高が15百万円(同29百万円)計上された。テロメスキャンの権利許諾先からのライセンス収入や、研究目的の受託検査収入などが主な内容だ。営業損失は、減収に加え、研究開発費の増加(50百万円→101百万円)などから販管費が前年同期比18.4%増え、損失幅が拡大した。損失計上を余儀なくされたが、医薬品事業を中心としたライセンス契約に向け、研究開発を着々と進めている。プロジェクト自体は順調な進捗が続いているようだ。
今後の業績基盤拡大に寄与する2つの契約を17年3月に締結した。第1が台湾のメディジェン社とのOBP-301(テロメライシン)に関する戦略的アライアンス改訂契約の締結。これまでも肝細胞がんを対象にPhaseⅠ/Ⅱ臨床試験を韓国と台湾で進めていたが、今回の契約では、これまでの臨床試験継続と、新たに食道がんと転移性悪性黒色腫(メラノーマ)の共同開発権を付与した。食道がんとメラノーマは患者数が多く、今後の業績拡大に貢献しよう。第2が米プレシジョン社への出資(同社がプレシジョン社株式を14%保有)。プレシジョン社はアデノウイルス(風邪の原因とされる代表的なウイルス)改変技術を有し、ジカウイルス感染症(中南米を中心に世界的に拡大する感染症)のワクチンの開発も進めている。オンコリスのウイルス療法の付加価値を向上させ、「重症感染症」治療法のラインナップを充実することになろう。QUICK企業価値研究所では、将来的なビジネスチャンスが拡大できたと評価している。
財務面をみると、有利子負債が15/12期末4.0億円→16/12期末3.6億円→17/12期1Q末3.6億円。同様に自己資本比率が87.2%→82.7%→84.8%、D/Eレシオ(有利子負債÷自己資本)が0.11倍→0.14倍→0.13倍と、良好な水準を維持。赤字が続いているが、良好な財務健全性は維持できたようだ。

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