三洋貿易<3176>1Qは概ね想定通り。通期4%営業増益の従来予想を維持

2017/03/17

1Qは概ね想定通り。通期4%営業増益の従来予想を維持
リサーチノート
(株)QUICK  中村  宏司

1Qは化成品、海外現地法人が好調に推移し、機械資材、国内子会社の不振をカバー
17/9期1Qの連結業績は、売上高が前年同期比2.4%増の16,784百万円、営業利益が同0.5%増の1,318百万円となった。機械資材部門と国内子会社が不振だったが、化成品部門と海外現地法人が好調に推移したことから増収、営業利益は前年同期並みを確保した。
化成品部門(同16%増収、同61%営業増益)は、自動車向けを中心に合成ゴムや副資材の販売が堅調。買収効果もあり増収増益となった。海外現地法人部門(同11%増収、営業利益は同2.4倍)は、米国、中国、タイで自動車部品を中心に販売を伸ばし、前年同期が不振だったこともあり大幅な増収増益となった。一方、機械資材部門(同1%減収、同12%営業減益)は、自動車用内装部品の販売が円高の影響を受け、一部のバイオマス関連の設備納入が2Q以降にずれ込んだことから減収減益となった。国内子会社(同43%減収、同55%営業減益)は、前年同期に海洋・船舶の大型案件があった反動から大幅な減収減益となった。

2Q以降の機械資材の回復を見込み、17/9期通期では小幅な営業増益を見込む
会社側は17/9期通期の連結業績見通しについて、売上高67,000百万円(前期比12%増)、営業利益4,200百万円(同4%増)の期初計画を据え置いた。1Q業績の進捗率は、売上高25%(前年同期27%)、営業利益31%(同32%)と概ね前年同期並みの進捗。前期比では、化成品部門と機械資材部門において買収効果や木質バイオマス関連機材の新規プロジェクト効果が増収増益に寄与する見通し。増収率に対して営業利益の伸び率が小幅にとどまるとみているのは、業容拡大に伴う人件費の増加と買収に伴うのれん償却費の計上を見込むためである。
QUICK企業価値研究所では、17/9期の連結業績見通しについて、売上高67,000百万円(前期比12%増)、営業利益4,200百万円(同4%増)と従来予想を据え置いた。1Qの進捗は前年同期並みと概ね想定通りであり、会社計画は妥当なものとの判断を変えていない。1Qは不振だった機械資材部門も2Q以降は、ずれ込んだバイオマス関連の設備納入の実現に加え、業務提携や買収効果などが収益を押し上げ、通期ベースでは、全体の業績を牽引するとみている。
業務提携については、三洋貿易と洸陽電機の間で、ドイツのブルクハルト社製木質バイオマスコージェネレーション(熱電併給)システム(以下、本システム)の販売拡大や導入促進において提携することに合意した(16年6月)。三洋貿易は、本システムの日本総代理店として販売・メンテナンス体制の整備を進め、洸陽電機は、エンジニアリングやメンテナンスのほか、熱電併給を活用したエネルギー事業組成を支援する。本提携により電気だけでなく熱利用も含めたエンジニアリングを行い、高効率仕様のバイオマス熱電併給事業を推進するとしている。この業務提携による業績への影響は、16/9期はほとんどなく、17/9期は2社共同事業で合計売上高50億円(約半分が三洋貿易の売上高)を見込んでいる。
また、16年7月には日本ルフト全株式を取得し、子会社化することを決定した。日本ルフトは、医療機器の開発・製造販売、医療機器および理化学機器の輸入販売を手掛けている。売上規模は大きくないが、呼吸器系医療機器の取り扱いを主軸とする日本ルフトを買収することで、医療機器産業へ新規参入するとともに、理化学機器輸入取引においては相乗効果が期待される。

>>続きはこちら(295KB)

株式会社東京証券取引所
東証市場アナリストレポート   株式会社東京証券取引所
東京証券取引所・札幌証券取引所上場会社に対する投資家の理解を一層深めていただくことを目的に、第三者の専門家による客観的な分析を記したアナリストレポートです。
アナリストレポート・プラットフォーム(ARP)について
株式会社東京証券取引所では、証券アナリストによるアナリストレポートの発行機会が(時価総額が少額であるとの理由等から)比較的少ない上場会社の情報発信力拡充を目的として、上場会社側からの申込みにより、証券アナリストの独立性を担保した上で、当該上場会社のアナリストレポート発行がなされるよう取引所がその仕組みを支援するサービス(アナリストレポート・プラットフォーム:ARP)を行っております。本レポートはARPに基づき発行されたレポートです。投資者側の立場からみると、今まで発行される機会の少なかった上場会社のアナリストレポートが読める機会が増加することで情報拡充を図ることが可能となります。
ARPは、2010年10月に株式会社大阪証券取引所が構築し、2011年11月からは、証券会員制法人札幌証券取引所にARPを提供することで、投資家は札幌証券取引所上場会社のアナリストレポートも閲覧することができるようになりました。その後、2013年7月の東証への現物市場の統合に伴い、東証がARPの運営を行うことになりました。
<レポート種別について>
ベーシックレポート・・・会社を網羅的に紹介したレポート
アップデートレポート・・・決算にフォーカスしたレポート
リサーチノート・・・上記2種のレポート発行後に上場会社の経営に変化が発生した場合にアナリストの判断で発行するレポート


掲載するアナリストレポートは、レポートに記載されているレポート作成会社が信頼できると判断した情報に基づき記載されていますが、株式会社東京証券取引所(以下「東証」といいます。)、証券会員制法人札幌証券取引所(以下「札証」といいます。)及びレポート作成会社は、本レポートの記載内容が真実かつ正確であり、そのうちに重要な事項の記載が欠けていないことやこの資料に記載された企業の発行する有価証券の価値を保証又は承認するものではありません。本レポート及び本レポートに含まれる情報は、いかなる目的で使用される場合におきましても、投資者の判断と責任において使用されるべきものであり、本レポート及び本レポートに含まれる情報の使用による結果について、東証、札証及びレポート作成会社は何ら責任を負うものではありません。本レポート作成にあたり、レポート作成会社は本レポートの対象となる企業との面会等を通じて、当該企業より情報提供を受けておりますが、本レポートに含まれる仮説や結論は当該企業によるものではなく、レポート作成会社の分析及び評価によるものです。また、本レポートの内容はすべて作成時点のものです。その後の経営環境の変化により、状況が変わっている可能性があり、今後予告なく変更されることがあります。本レポートの利用に際しては、レポートに記載の「ディスクレーマー」を必ずご一読ください。


コラム&レポート Pick Up