フューチャーベンチャーキャピタル<8462>増資資金を活用し、周辺事業、海外事業への展開を急ぐ

2017/02/07

増資資金を活用し、周辺事業、海外事業への展開を急ぐ
ベーシックレポート
(株)アイフィスジャパン 堀部  吉胤

地方のベンチャー企業に積極投資する独立系VC
日本アジア投資(8518)出身の川分陽二氏により1998年に京都に設立された独立系ベンチャーキャピタル(以下VC)。投資先は他のVCとの競合が少ない地方のアーリーステージの製造業が多い。2016年9月末までの累計投資社数は376社、累計IPO(新規株式公開)社数は22社。リーマンショック後のIPO市場低迷などにより経常赤字が継続。2011年に今庄現会長の出身会社であるカネカ(4118)などに対する第三者割当増資を実施し、カネカが筆頭株主となった。
これまで伝統的なVC業務に特化してきたが、市況に左右されない安定した経営基盤を構築するため、周辺事業のM&Aや海外事業への展開に向け動き出している。

待望のZMPの上場が延期に
当社運営ファンドの投資先であるZMPの上場がようやく昨年11月に承認されたが、直後の個人情報流出問題からまさかの上場延期となった。ZMPは社内管理体制を整備した後、早期に再度上場を目指す方針だが、今期中の上場は無理な状況。ZMP以外のIPOも今期はなさそう。一方、ファンド募集や海外事業展開のため販管費が急増し、17/3期の赤字はやや大きくなろう。ZMPは社内管理体制の整備に1年はかからないとしており、18/3期中の上場に期待したい。ZMPに投資しているファンドは昨年末に償還を迎えたが、2年延長となっている。

海外事業への取組みを本格化
昨年9月に第8回新株予約権を発行。昨年11月末までに行使が完了し28.8億円を調達。自己資本は一気に拡充された。調達資金のうち約20億円を事業シナジーが見込まれる企業のM&Aに、約5億円を海外事業に振り向ける方針。残りで借入金を繰り上げ返済し、昨年末には無借金となった。昨年1月から管理報酬などの安定収益で固定費を賄えなくなっており、M&AによりIPOがなくても黒字を確保できるようになることが期待される。海外事業では米コロラド州で現地のエンジェル投資家ネットワークを活用し、投資、ファンド設立を行っていく。

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