フューチャーベンチャーキャピタル<8462>大型IPO待ちの状態が続く

2016/04/22

大型IPO待ちの状態が続く
ベーシックレポート
(株)ティー・アイ・ダヴリュ 堀部  吉胤

地方のベンチャー企業への投資を重視する独立系VC
日本アジア投資(8518)出身の川分 陽二氏により1998年に京都に設立された独立系ベンチャーキャピタル(以下VC)。伝統的なVC業務に特化。投資先は国内企業がほとんどで、地方のアーリーステージの製造業が多い。分散投資よりもハンズオンによりベンチャー企業の経営に積極関与する投資方針。2015年末までの累計投資社数は349社、累計IPO(新規株式公開)社数は22社(平均初値投資倍率4.7倍)。リーマンショック後のIPO市場低迷などにより経常赤字が継続。2011年に今庄現会長の出身会社であるカネカ(4118)などに対する第三者割当増資を実施し、カネカが筆頭株主に。16/3期2Q累計(4-9月)決算で9期ぶりに黒字化。黒字定着を目指す。

16/3期業績は大型IPOがなく、水面近辺にとどまったとみる
16/3期3Q累計(4-12月)決算は、実態を捉えるのに適している個別ベースで、売上高3.59億円(前年同期比28.7%減)、純利益0.34億円(前年同期は▲0.91億円)。利益水準は低いものの黒字化した。期中2社のIPOがあり、これらのキャピタルゲイン、成功報酬、また、ファンド設立に伴う設立報酬が牽引した。大型IPOにより業績は急回復するとみていたが、当期にはなく、通期業績は水面近辺にとどまったとみられる。昨年12月に第三者割当による新株予約権の権利行使が完了し約7億円を調達したため、当面の事業活動に支障はない。

新体制ではビジネスモデルの転換を目指す
16/3期に想定していた大型IPOは、上場審査の厳格化や年初からの株式市場の急落を受け遅れているとみられるが、17/3期にはIPOを果たし、業績は急回復するとみる。中期的にはもう1件有望なIPO候補があるとの見方にも変わりない。今回から本文の説明と平仄を合わせるために下記の業績動向を個別決算ベースとした。連単とも純利益はほぼ同じになる。事業継続に目処が付いたことから1月に社長が交代。新体制では、ホームラン案件の僥倖に頼ることなく、上場企業として業績が安定するようにビジネスモデルの転換を図っていく方針。

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