(7590:東証2部) タカショー シーズン到来 ガーデニング市場

2018/06/28

takasho

今回のポイント
座開設や定番商品の投入等により売上高は増加した。利益面では、倉庫料や人件費が増加したこと等により43.9%営業減益。営業外では、為替差損の計上があった。

・通期予想に修正はなく19/1期は前期比5.7%増収、23.7%経常減益を計画する。国内では新商品の拡充を図るとともにタカショー総合カタログPROEX(プロエクス)2018年版を発刊するなど販売活動の強化を図っている。海外ではドイツに有限会社ベジトラグEUを設立することで、欧州地域の展開を加速する他、インド地域における売上拡大を目的にタカショーインディア有限会社を設立する。配当は、1株当たり10円の期末配当を計画する。

・上期予想に対する進捗率は売上高で49%、営業利益では58%。2Q(5-7月)にガーデニングシーズンが本格化することを考慮すると予想に対して順調な立ち上がりといえそうだ。経常利益の水準が低いのは為替の影響が大きく、一時的なものとみてよいだろう。減益ではあるものの売上は着実に伸びており、先行投資の回収期を待ちたいところ。特に海外では、欧州地域における販売体制の再構築に加えインドにも進出予定。今後の海外展開にも要注目。

会社概要
「やすらぎのある空間づくり」を基本コンセプトに、人工・天然の竹木製フェンスやガーデンファニチャー、緑化資材等の庭園資材を製造・販売。LED(発光ダイオード)ライト等の照明機器、池・滝・噴水等のウォーターガーデンや坪庭等も手掛けている。「より良い庭での暮らしをグローバルに提供する企業」を理念とする。戦後、素材から業種型、そして業態産業へと移行、同社はより良い庭くらしのライフスタイルメーカーとして成長してきた。庭での暮らし方を提案するライフスタイルメーカーとして業容を拡大させていく考え。常に変化を先取りして新たな価値を創造し、広く都市環境庭文化に貢献するグローバルなオンリーワン企業を目指している。ビジョンとして「幸せな家族のくらしをつくり笑顔で健康的な空間をつくる」と掲げている。製造は国内及び中国、販売は国内のみならず、欧州、アジア、オセアニア、アメリカへも展開。商品の企画から製造、販売までを一貫して手掛けるグループ力を強みとし、日本においても確立した市場となりつつある「ガーデニング市場」のリーディングカンパニーとして期待されている。子会社は国内7社、海外12社。1980年に9月にジャスダックに上場、昨年10月19日より東証二部へ市場変更している。【販売ルート】事業部門は、販売ルート別に設計・施工が必要なハウスメーカーや工務店向け「プロユース」、ホームセンターへの卸売を中心にした一般消費者向け「ホームユース」、「輸出」に分かれる。売上構成比は、それぞれ60%、31%、9%(18/1期実績)。着実に売上を伸ばす中、ここ数年間では特にプロユース事業が伸びている。「プロユース」では、プロユーザー向けのカタログ「PROEX(プロエクス)」を業界最大の約25万冊印刷し、造園業者、設計士、エクステリア施工店、商業施設等にダイレクトメールで配布している。カタログには商品を使った庭園イメージの写真が掲載されており、この写真を見ながら実際に施工する場所と庭園の簡単な図面を書いてファックスもしくはWebで発注すると、CAD(コンピュータによる設計支援システム)、CG(コンピュータ映像)を駆使した完成予想図と共に見積書を当日中に返送し、正式な注文があれば商品を短納期する仕組み作りが確立している。
事業戦略
長期的な数値目標として、25/1期に売上高500億円、営業利益50億円を掲げており、この目標達成に向け、企画からサービスまで一貫して手掛ける垂直ビジネス、中国での製造とワールドワイドでの販売を展開するグローバルビジネス、ハウスメーカーとの取組みや非住宅市場向け建材・外装等のトータル化ビジネス、LEDのイルミネーション、ソーラーライト、ローボルトライト等の近代化ビジネス等の取り組みを進めている。【販売戦略】ハウスメーカーとの取組みでは、「エバーアートウッド」等が高い評価を受けており、大手メーカーのエクステリア&ガーデンカタログに掲載される商品が増えている。「5th ROOM」(庭は、リビング、ダイニング、キッチン、ベッドルームに続く5番目の部屋であり、家と庭の持つ良い部分を重ね合わせた空間である)や「スマートリビングガーデン」(後述)と言ったコンセプトも共感を呼んでいる。ガーデン(庭)に加えて、エクステリア、コントラクトを製品の主軸と位置付け、新築、リフォーム、リノベーションへの製品を投入する。販売はリアル(カタログ)とネット(WEBツール)を併用する。IT&WEBサービスでは無料見積サービスなどを提供し、全国にあるショールームへ誘導する。大阪には新たなショールームを開設した。専門家による庭の情報発信サイト「Garden Story」は「知れば知るほどお庭がもっと好きになる」サイト。花や緑の育て方や庭の見せ方、お手入れ、楽しみ方や料理やお菓子に至るまで様々な庭の情報を掲載している。この他、庭のプロフェショッナル集団を目指す「リフォームガーデンクラブ」を通じて問屋や施工店とのコミュニケーションを図る。「エクステリア&ガーデンマイスター制度」や「ウォーターガーデンマイスター制度」、「ガーデンライティングマイスター制度」といった制度を設立した。17年3月にライティングマイスターは受講者5,000名を突破した。新たに「ガーデンセラピーコーディネーター」資格の認定制度を設け、17年11月には資格認定制度のセミナーも開かれた。業界の活性化に向けた取り組みも盛況だ。取引先を対象に来期に向けた商品政策等を見ることができる自社展示会「タカショーガーデン&エクステリアフェア」が例年7月に行われ、盛況となっている。今年は7月26日、27日に開かれる予定。施工店へのネットワークに対しても積極的に支援している。タカショーリフォームガーデンクラブの会員数は約700社。「共に学び、共に成長する」をモットーに全国交流会・地域研修会を全国で200回以上開催してきた。また、市場への啓発活動も推進している。14年6月には広島に、15年9月には、首都圏ショールームも新設した。首都圏ショールームでは市場拡大が期待される関東エリアにおけるサービスの向上ならびに販売強化を目的に商品の色合いや質感を実際に確認できる体感型の展示や、最新情報を備え、顧客の要望に応えられる体制を整えたものとなっている。都心部では、新東京サンプルルームにおいて、材料・資料・協力商品をコンパクトに集約展示し、デザインや設計、施工の対応に注力する。大阪では昨年4月1日に箕面市で移転オープンした。12年4月に日本初の本格的なガーデンセンター「GARDENER’S JAPAN(ガーデナーズジャパン)」を本社隣接地にオープンした。「GARDENER’S JAPAN」は施設の半分が緑に包まれ、オープンガーデンのような長時間滞在したくなる楽しい空間造りに特徴がある。通販サイト「青山ガーデン(http://www.aoyama-g.co.jp/)」との連動を強化していく考え。【商品戦略】86年にエバーバンブーを発売、05年エバーアートウッド及びライティングシリーズを発売、14年にはエバーアートボードを発売、近年に商品がより拡充されている。エクステリア(新築外構)、ガーデン(庭での暮らしの提案)、コントラクト(非住宅市場向け建材、外装)に力を入れている。「ガーデンとは、囲われた楽園。囲うものが無ければガーデンは成り立たない」という独自の発想の下、この囲うものをエクステリアと捉え、タカショーらしい独自性を重視した製品開発を進めている。「スマートリビングガーデン」とは、スマートハウスの発想と庭から始まるエネルギーマネジメントシステムGEMSを融合させ、家と庭で「省エネ」、「創エネ」、「畜エネ」の実現する庭であり、こうした庭づくりを目指す同社の提案活動の事。14年10月には屋外照明の100%LED化を実現した。「タカショーローボルトライトシステム」は一般社団法人HEAD研究会主催の「第4回ベストセレクション賞」を受賞して評価を受け、市場への知名度も上がっている。コントラクト(非住宅市場向け建材、外装)分野では、景観建材事業を展開している。「エバーアートウッド」や「エバーバンブー」等の提案を強化していく考え(「エバーアートウッド」は国土交通省から不燃材料として認定されており、外装だけではなく、内装にも対応可能)。豊富な商品の組み合わせにより、各施設にふさわしい庭空間、建物外観や内装をトータルに提案、全国で数多くの納品事例を誇る。【グローバルビジネス】グローバルに販売するものは、主に九江工場でインターナショナルブランドとして生産されている。文化性のあるものを海外から日本に取り入れる一方、中国の九江工場で製造した、木製品、ソーラーライト、ワイヤー製品等を、世界に輸出している。中国の九江工場では随時増強しているだけでなく、先端の技術を取り入れた自動化も進めている。敷地面積は既に20,000坪に及ぶが、手狭になってきており隣接地の購入も視野に入れている。販売におけるグローバル展開販売は広範囲で展開している。米国においては、15年2月に同社100%子会社である英国の販売会社(ベジトラグ社)100%出資の「ベジトラグUSA」を設立し、米国への販売の強化を進めている。また、16年5月にはベトナムにショールームを設立した。この他、ドイツ、オーストラリア、韓国に展開している。ワールドワイドに展開するためには、ガーデニング市場が4兆円規模と言われている英国(日本は6,000億円程度)のような大きなマーケットに販社を置く必要があると言う。グローバルサイト「VegTrug.com」の運営を開始した。イギリス、アメリカ、オーストラリアで販売開始。
2019年1月期第1四半期決算
前年同期比5.8%の増収、経常利益は86.0%減19/1期1Qの売上高は前年同期比5.8%増の48億87百万円。国内では、プロユース部門ではアルミ製人工木「エバーアートウッド」を用いたエクステリア商品等の販売が順調に推移した。さらに、木、石、塗り壁、和風など様々な天然素材を再現したアルミ複合板「エバーアートボード」の販売も順調に推移した。しかし、ホームユース部門では一部の販売先において日除け商品やソーラーライト等の在庫調整等により売上高は前年同期並みで推移した。海外では、ホームユース部門における取扱商品の供給元を当社中国製造子会社に集約し原価コスト削減、生産性の向上を図った。こうしたなか、販売子会社においてベジトラグ・ブランド商品の展開により大型ホームセンターとの新規口座開設や定番商品の投入等により売上高は増加した。利益面では、販売費及び一般管理費が売上増加に伴う在庫増により倉庫料が増加したこと、販売力および製造量増加に向けた人材の採用による人件費が増加したこと等により営業利益は前年同期比43.9%減の139百万円となった。また、営業外費用において、為替差損を計上したことから、経常利益は同86.0%減の14百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失は35百万円(前年同期は39百万円の利益)となった。1Q末の総資産は前期末比14億7百万円増の192億42百万円となった。流動資産では、ガーデニングシーズン立ち上がりの売上増加に伴い受取手形及び売掛金が前期末比11億13百万円増35億71百万円となった。固定資産では、減価償却により建物及び構築物が前期末比65百万円減の31億41百万円となった。流動負債では、販売に向けての商品調達が先行して行われることから支払手形及び買掛金が前期末比9億68百万円増の42億22百万円、運転資金を短期借入金へ移行させていることから短期借入金が前期末比6億34百万円増の52億42百万円となった。固定負債では、運転資金を長期借入金から短期借入金へ移行させたため長期借入金が前期末比60百万円減の3億81百万円となった。純資産では、利益剰余金の減少等により前期末比1億97百万円減の73億78百万円となった。自己資本比率は前期末比4.1ポイント減少し37.9%となった。尚、同社では1Qはガーデニングシーズン立ち上げの時期にあたり一時的に総資産が増加し、有利子負債も増加しやすい傾向にある。
2019年1月期業績予想
5.7%の増収、同23.7%の経常減益予想通期予想に修正はなく、売上高が前期比5.7%増の184億90百万円、経常利益は同23.7%減の4億36百万円を計画する。ガーデニング業界においては、新設住宅着工数は前年よりも減少傾向となっており、震災復興や東京オリンピック・パラリンピック開催の影響を受け、全国的に工事を行う作業員が不足していること等から依然として厳しい状況が続いている。このような状況の中、庭は家での暮らしにおける5番目の部屋である「5th ROOM」(フィフスルーム)に基づき、庭からできる省エネ、節電、安全をテーマとした「SMART LIVING GARDEN」(スマートリビングガーデン)や家族が笑顔で健康になる庭をテーマとした「ガーデンセラピー」等、自然や季節を楽しむ心地良い庭での暮らしを目的とする新商品の拡充を図るとともにタカショー総合カタログPROEX(プロエクス)2018年版を2 月1日に発刊するなど販売活動の強化を図っている。また、海外展開では業績が不振であった有限会社タカショーヨーロッパを解散すると同時に、イギリスに本社を置くベジトラグ株式会社の子会社としてドイツに有限会社ベジトラグEUを設立した。これにより、欧州地域においてベジトラグ・ブランド商品をベースとする園芸資材をホームセンターやガーデンセンターに展開を図るとともに、エバーアートウッドを中心としたエクステリア商品の展開を目的に当社ドイツ支店を開設し、欧州地域における販売体制の再構築により売上拡大を図る。さらに、国際市場の拡大において、近年経済成長が堅調で有望な市場であるインド地域における展開を目的にタカショーインディア有限会社を設立し売上拡大を図る。配当は、1株当たり10円の期末配当を計画する。上期予想は以下の通り
今後の注目点
上期予想に対する進捗率は売上高で49%、営業利益では58%。2Q(5-7月)にガーデニングシーズンが本格化することを考慮すると予想に対しては順調な立ち上がりといえそうだ。経常利益の水準が低く、親会社株主に帰属する四半期純損失となっているのは為替の影響が大きく一時的なものとみてよいだろう。減益ながら売上は着実に伸びており、先行投資の回収期を待ちたいところ。特に海外では、欧州地域における販売体制の再構築に加えてインドにも進出をする。今後の海外展開も要注目。PBRは1倍を大きく割り込んでいる。今期予想が経常減益ということもあるだろう。しかし、国内外の今後の利益改善余地を考慮すると株価の見直し余地は大きい。
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>
◎コーポレートガバナンス報告書最終更新日:2018年4月23日。<基本的な考え方>同社は、健全で透明性が高く、経営環境の変化に迅速かつ的確に対応するための経営の意思決定の効率性を確保したコーポレート・ガバナンスの構築が重要課題と認識し取り組んでいる。
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