(3667:東証1部) enish 事業環境の変化が激しいが売上高は増加

2018/05/31

enish

今回のポイント
・18/12期1Q(1-3月)は売上高15億14百万円(前年同期比45.2%増)、営業損失97百万円(前年同期は2億02百万円の損失)。リリースから6ヶ月でダウンロード数が300万を突破した「欅のキセキ」をけん引役に売上が増加し、営業損失が半減した。ブラウザゲームの「ぼくのレストラン2」や「ガルショ☆」は若干想定を下回ったが利益面で貢献。「Yahoo!ゲームプレイヤー」への配信タイトルが順調に増加した他、月額ファッションレンタルサービス「EDIST. CLOSET」では、フィッティングサービス「EDIST.SELECT」、「EDIST.KIDS」を開始した。・「モバイルゲーム事業を取り巻く環境の変化が激しく、当社の業績も短期的に大きく変動する可能性があること等から、信頼性の高い第2四半期累計及び通期の業績予想数値を算出することが困難となっている」として、18/12期業績予想の開示を見合わせた。既存ブラウザタイトルの売上減少の制御を行いつつ、IPタイトルを中心にゲーム事業の強化と非ゲーム事業の拡大に取り組んでいく。

・営業損失が半減する等、まずまずのスタートを切ったと考えるが、「ぼくのレストランⅡ」及び「ガルショ☆」の漸減傾向が続くのであれば、黒字化に向けては、「欅のキセキ」において、もう一工夫が必要であり、「EDIST.CLOSET」も事業展開のスピードを上げていく必要がある。それらの収益状況も含めて、2Q(4-6月)決算に注目したい。

会社概要

レストラン経営シミュレーションゲーム「ぼくのレストランII」やアパレルショップの経営シミュレーションゲーム「ガルショ☆」等の人気作品を有するソーシャルアプリの企画・開発・運営会社。「Link with Fun」というスローガンの下、「世界中にenishファンを作り出す」事をミッションとして掲げている。社名の「enish(エニッシュ)」は、人と人との縁(えん、えにし)に由来する。

基本方針は、(1)IPタイトルの強化、(2)オリジナルタイトルの強化、(3)非ゲーム事業への投資。「欅のキセキ」を中心としたゲーム事業の更なる成長と非ゲーム事業の拡大により安定した収益基盤の構築を目指している。非ゲーム事業では、ファッションレンタルサービス「EDIST.CLOSET」、及び「Yahoo!ゲーム プレイヤー」といった新規事業を育成中である。

【沿革】

10月18日に、App Store、Google Play、Yahoo!ゲーム プレイヤー上で、「欅のキセキ」の配信を開始した。グループが歩んだ成長の軌跡と、メンバーが努力し続ける事で起こした奇跡をたどるドキュメンタリータッチのパズルゲーム。ファンにグループやメンバーを知ってもらえるように工夫されており、メンバーが写真や動画で登場する。基本プレイは無料(アイテム課金制)。「新米マネージャー」になって、オーディションからメンバーの成長を見守ろう!

「欅のキセキ」は、リリースから6ヶ月でダウンロード数が300万ダウンロードを突破し、足元も増勢が続き、収益に貢献している。App Storeでは「4.8」と高い評価を得ており、レビュー数は10.1万件。2017年に著しい成長を遂げたスマホアプリを表彰する「App Ape Award 2017」にもノミネートされた。

【既存タイトル】

「12オーディンズ」は、世界を滅ぼしかけた魔龍の爪あとが残るウルザールを舞台に、プレイヤーは「約束の地」を求めて旅立つ。個性豊かなキャラクターとの出会い、交錯する思いと人間模様、徐々に明らかになっていくストーリー。ジョブシステムと多彩な装備やスキルを駆使した戦略性と共に、派手なエフェクトと3Dで表現される爽快なリアルタイムバトルを堪能できる。2017年1月にリリース1周年を迎え、累計ダウンロードが200万ダウンロードを突破した。Funmily社との独占ライセンス契約の下、提携先を通して、台湾・香港・マカオでの配信も決まっている。

【非ゲーム事業】

旬の洋服をコーディネートして届ける月額ファッションレンタルサービス「EDIST. CLOSET」及び「Yahoo!ゲーム プレイヤー」を育成中である。

2018年12月第1四半期決算
前年同期比45.2%の増収、営業損失が半減

売上高は前年同期比45.2%増の15億14百万円。リリースから6ヶ月でダウンロード数が300万を突破した「欅のキセキ」が増収をけん引した。一方、ブラウザゲームの「ぼくのレストラン2」や「ガルショ☆」は、イベントやコラボ等きめ細かな運用で一定の売上水準を維持したが、若干想定を下回った(この影響で前期四半期比減収)。
損益面では、「欅のキセキ」の配信に伴う課金手数料・ロイヤリティ・CS等のコストの増加や新規タイトル(オリジナル)の開発費の計上で原価率が1.8ポイント上昇したものの、売上総利益は1億36百万円と同20.6%増加。広告宣伝費を中心にしたコストコントロールで販管費が減少し、前年同期は2億02百万円だった営業損失が97百万円に52%弱減少した。広告宣伝費については、費用対効果を見ながら投下していく考え。

第1四半期末の総資産は前期末と比べて8億33百万円増の25億15百万円。自己資本比率73.9%(前期末41.7%)。財務基盤の改善・強化を目的に、2018 年1月10日に大和証券(株)を割当先とする第三者割当てによる行使価額修正条項付第10回新株予約権12,000個を発行し、2018 年2月15日に全ての行使が完了した(1,200千株を発行)。この増資により12億54百万円を調達した事で現預金と純資産が増加した。

今後の施策

基本方針は、ゲーム事業において(1)IPタイトルの強化と(2)オリジナルタイトルの強化に取り組むと共に、(3)非ゲーム事業への投資を続ける。

ゲーム事業
「欅のキセキ」

10月にリリースした大型IPタイトル「欅のキセキ」に注力する。人気アイドルグループ“欅坂46”の初となる公式アプリ「欅のキセキ」(ドキュメンタリーライブパズルゲーム)はリリースから6ヶ月でダウンロード数が300万ダウンロードを突破した。現在、コンテンツの拡充に取り組んでおり、限定コンテンツが見られるVR機能の実装、他ユーザーとの交流を深める掲示板の追加、秋元康氏によるオリジナル楽曲の提供、の3施策が進められている。この他、ゴールド会員(30日間4,800円。自動更新なし)限定のゴールドカード(好きなメンバーを選んでGETできる)や新コンテンツ等、ゴールド会員の特典もリニューアルした。
VR機能については、4月28に「VRの鍵」を使って視聴できる「欅のキセキ」限定VR動画の配信を開始した。360度カメラで撮影した「欅のキセキ」限定VR動画であり、欅坂46メンバーが目の前にいるかのような、VRならではの感覚を体験できる。デビュー1周年記念ライブにまつわるエピソードや好きな果物のトーク等の内容で、普段見る事のできないメンバーの一面を垣間見る事ができる。

その他のタイトル

「12オーディンズ」については、アジア展開を進める。この一環として、2018年4月3日にFunmilyTechnology Corporation Limited(香港、代表取締役 Danny Li)との独占的ライセンス契約を締結し、台湾のApp StoreとGoogle Play上にて繁体字版の配信を開始した。また、中国でも上海東方明珠迪尔希文化伝媒有限公司(中国上海市、総経理:山口 哲也、略称:OPD2C)を通して上期中に繁体字版の配信が始まる予定。ブラウザゲームの「ぼくのレストラン2」及び「ガルショ☆」については、「ゲソてんbyGMO」にて配信を開始した。

パイプライン

他社の大型IPタイトルとオリジナルタイトルのバランスを念頭に進めている。現在、他社IPタイトルについては、IPホルダーと契約締結したタイトルが1タイトル、IPホルダーと協議中のタイトルが1タイトル。オリジナルタイトルについては、自社のノウハウを活かした王道RPG1タイトルを鋭意開発中である。

非ゲーム事業

順調に推移している「EDIST.CLOSET」に注力する。もう一つの非ゲーム事業である「Yahoo!ゲームプレイヤー」では新規タイトルのリリースでラインナップの拡充が進んでいる。ユーザビリティ向上を念頭に、機能面での改善も順次実施していく。

「EDIST.CLOSET」

プロのスタイリストがコーディネートした最旬コーデをセットで届けるファッションレンタルサービスである。

サービスの概要
・トレンドの洋服をレンタル
・送料・クリーニング不要
・コーデセットを自由に選択
・月額7,300円~
・展示会などのイベントに招待
・年2回のスペシャル特典付き

収益拡大に向け販売事業を開始

販売事業「EDIST.SELECT」と「EDIST.KIDS」を展開する事で更なる事業拡大を図る。「EDIST.SELECT」、「EDIST.KIDS」共に、トレンドに合わせたアイテムが自宅に届き、試着してから気に入ったアイテムだけ購入する事が可能。「EDIST.SELECT」は、パーソナルカラー診断に基づき、「EDIST. CLOSET」と合わせて使える定番アイテム2セットを用意する(トップスからボトムスまで4~5点を提供)。一方、「EDIST.KIDS」は、2~5歳の子供向けのプライベートブランドによるコーディネートセット。サイズは90・100・110の3種類を男女別に用意し、自宅で子供と一緒に洋服を選ぶ事ができる。
この他、EDIST.アプリ(iOS版)のリリースを予定している他、顧客満足度向上につながる施策と積極的なプロモーションを展開していく。

今後の注目点
営業損失が半減する等、まずまずのスタートを切ったと考えるが、「ぼくのレストランII」及び「ガルショ☆」の漸減傾向が続くのであれば、黒字化に向けては、「欅のキセキ」において、もう一工夫が必要であり、「EDIST.CLOSET」も事業展開のスピードを上げていく必要がある。それらの収益状況も含めて、2Q(4-6月)決算に注目したい。尚、恋活・婚活アプリ「metune」は選択と集中の観点からクローズした。
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>
◎コーポレート・ガバナンス報告書   更新日:2018年03月30日
基本的な考え方

当社は、企業価値を継続的に高めていくためには、迅速な意思決定や適切な業務執行と共に、経営の健全性と透明性を高める経営監視システムを強化し、機能させることが極めて重要だと認識し、ステークホルダーの信頼維持のため、コーポレート・ガバナンスの充実に努めています。

<実施しない主な原則とその理由>

原則4-8 独立社外取締役の有効な活用
当社は、取締役会における議論が一層活性化し適切な意思決定が行われることや、その監督機能を強化することなどを目的として、独立社外取締役を1名選任しております。しかしながら、変化の激しい事業環境の中、事業規模を鑑みながら、今後、コーポレート・ガバナンスをさらに充実させるため独立社外取締役が複数名となるよう候補者の検討を行っております。

原則5-2 経営戦略や経営計画の策定・公表
モバイルゲーム事業を取り巻く環境の変化が激しく、当社の業績も短期的に大きく変動する可能性があること等から、具体的な数値目標を算出することが困難となっているため、決算業績及び事業の概況のタイムリーな開示に努め、具体的な数値目標については開示を見合わせます。

<開示している主な原則>

原則1-4 いわゆる政策保有株式
当社は、モバイルゲーム及び周辺サービス事業に注力するため、当面は、上場株式を保有しない方針であります。なお、今後、政策保有をする場合、中長期的な企業価値向上の観点から、個別に賛否を判断いたします。

原則1-7 関連当事者間の取引
関連当事者取引については、取引条件及びその決定方法の妥当性について取締役会で審議し、意思決定を行う方針であります。
また、取締役会での意思決定後も、経理部門が取引の内容等の事後的なチェックを実施しています。

原則5-1 株主との建設的な対話に関する方針
当社は、株主との建設的な対話を促進するため、経営陣幹部等を中心に様々な機会を通じて株主と対話を持つよう努めております。
また、広くIR活動を行うため、IR担当役員として取締役執行役員管理本部長を指定し、IR担当部署として管理本部経営企画を指定するとともに、経理、総務等の関連部門と有機的な連携に努めております。
アナリストや投資家および株主にタイムリーに情報提供するとともに、お問い合わせに迅速かつ適切に対応するよう努める一方で、対話に際してのインサイダー情報の管理を徹底するよう努めております。なお、株主の意見や懸念につきましては、必要に応じて経営陣幹部や取締役会に報告しております。

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