(2462:東証1部) ライク 三つの主要サービス全て伸長

2018/05/31

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今回のポイント
・18/5期3Q(累計)は前期比15.7%の増収、同47.9%の経常増益。主力の総合人材サービスが同15.5%増加する中、公的保育を中心にした施設の増加と受託保育の契約見直し効果で子育て支援サービスが同20.4%増と伸長。介護関連サービスも、同6.1%増加した。人件費・採用教育費や広告宣伝費の増加による販管費の増加を吸収して営業利益が同20.4%増加。営業外に計上した設備補助金収入も同3.5倍に拡大した。・通期予想に変更はなく、前期比17.3%の増収、同16.7%の営業増益。「子育て支援サービス事業において、認可保育園の新規開設が4月に集中するビジネスモデル上、4Qに開設コストが大きく出る」として業績予想を据え置いた。10円の期末配当を予定しており、上期末配当10円と合わせて年20円となる予定。2017年9月1日付けで1株を2株に分割しているため、実質4円増配の年間40円。

・グループを牽引する人材の採用・育成と保育士・介護士・総合人材サービスのスタッフの採用力強化・定着率向上を念頭に、2018年1月よりTVCM・web広告・交通広告を開始した。これらの広告活動に1億86百万円を投じたため、3Q(12-2月)は前年同期比13.5%の増収ながら、同20.2%の経常減益となった。「中長期的な事業拡大と社会の課題の解決のためには、社名・事業内容の認知度向上が不可欠」というのが同社の考えだ。もっとも、この影響を除くと15%強の経常増益。通期では、上記の通り、この影響を吸収して大幅な経常増益が見込まれる。

会社概要

「…planning the Future ~人を活かし、未来を創造する~」をグループの経営理念として掲げ、人生のどの段階においてもなくてはならない企業グループを目指して、保育・人材・介護サービスを営んでいる。

【事業セグメントとライクグループ】

事業セグメントは、人材派遣、業務受託、紹介予定派遣・職業紹介、及び採用・教育支援等の総合人材サービス事業、公的保育施設運営と受託保育の子育て支援サービス事業、介護施設運営の介護関連サービス事業、及び携帯電話キャリアショップ運営のマルチメディアサービス事業に分かれる。

グループは、純粋持株会社である同社の他、連結子会社3社及び持分法非適用関連会社1社。連結子会社は、派遣や業務請負等の総合人材サービスと携帯電話キャリアショップの運営を手掛けるライクスタッフィング(株)、ライクキッズネクスト(株)とその傘下で受託保育事業と公的保育事業(認可保育園の運営)を手掛けるライクアカデミー(株)、及び介護施設運営のライクケアネクスト(株)。この他、ライクスタッフィング(株)が20%、携帯電話販売代理店最大手の(株)ティーガイア(東証1部:3738)が80%、それぞれ出資する合弁会社(株)キャリアデザイン・アカデミーが、法人顧客向け研修サービスを提供している。

19/5期に売上高552億円、経常利益35億円の達成を目指す中期経営計画が進行中である。「…planning the Future ~人を活かし、未来を創造する~」をグループの経営理念として掲げ、人生のどの段階においてもなくてはならない企業グループを目指して、保育・人材・介護の3事業を軸に事業展開を進めており、売上高・経常利益ともに計画を上回って進捗している。

【株主優待】

クオカードを、期末(5月末)時点で100株以上500株未満の株主に1,000円分、同500株以上の株主に2,000円分、それぞれ進呈している他、ライクケアネクスト(株)が運営する介護施設の入居金割引券300,000円分(有効期限:2019年8月末日/1枚につき1室分の利用)を同100株以上保有の株主に進呈している。

2018年5月期第3四半期決算
前期比15.7%の増収、同47.9%の経常増益

売上高は前年同期比15.7%増の336億74百万円。モバイルや物流・コールセンターをけん引役に主力の総合人材サービスが同15.5%増加する中、施設の増加と受託保育の契約見直し効果で子育て支援サービスが同20.4%増と伸長。介護関連サービスも同6.1%増加した。
経常利益は同47.9%増の21億84百万円。新規開設準備に係るコストの発生で介護関連サービスの利益率が悪化したものの、運営補助金加算等による子育て支援サービスの利益率改善で吸収し、売上総利益率が17.5%と0.6ポイント改善した。人件費・採用教育費(2億62百万円増)や広告宣伝費(TVCM等で2億12百万円増)の増加による販管費の増加を吸収して営業利益が16億01百万円と同20.4%増加。営業外では、設備補助金収入が5億41百万円(前年同期1億56百万円)と同3.5倍に拡大した。
前年同期に関係会社整理損3億81百万円を特別損失に計上した反動で四半期純利益は8億96百万円と同90.7%増加した。

総合人材サービス事業

売上高161億41百万円(前年同期比15.5%増)、営業利益15億31百万円(同4.9%増)。求職者に対しては経験を問わず就業先で活躍できるようマッチング・就業フォロー・研修体制を強化し、顧客企業に対しては多様な働き方・施策の提案を行った。
契約形態別では、業界・職種を問わず人材不足により需要が拡大する中、経験の有無にかかわらず求職者が活躍できるスキームが奏功し派遣契約が同17.0%、現場ニーズを反映した独自の運営オペレーションに対する需要が拡大した業務委託契約が同13.9%、それぞれ増加。一方、紹介予定・職業紹介契約は派遣を希望する求職者の増加等で同22.4%減少した。
業界別では、求職者が経験の有無にかかわらず活躍できるスキームと独自の受託運営オペレーションに対する需要増で主力のモバイル業界向けが同13.9%増加する中、インターネットショッピングの市場拡大を追い風に、コールセンターが同14.1%、物流が同64.9%、それぞれ増加。アパレル業界向けも同21.1%増加した。

子育て支援サービス事業

売上高128億76百万円(前年同期比20.4%増)、営業利益4億88百万円(同227.8%増)。ライクスタッフィングとの連携と処遇改善により、保育士の採用数と定着率が向上。認可保育園の運営補助金加算(第1四半期に発生)や受託保育の契約見直し効果で大幅な増益となった。2018年1月末(子会社の第3四半期末)現在の施設数は325施設(前17/4期末316施設)、受託保育168施設(同165施設)、公的保育157施設(同151施設)。

介護関連サービス事業

売上高42億02百万円(前年同期比6.1%増)、営業利益1億14百万円(同6.1%減)。ライクスタッフィングへの採用業務の委託により介護士の充足が進み、サービス品質が向上している。2017年6月にサンライズ・ヴィラ藤沢羽鳥(神奈川県藤沢市)で33室の増床を実施したが、順調に入居が進み、上期末には実質満床(入居率97.3%)。一方、利益面では、サンライズ・ヴィラ藤沢羽鳥の増床等、新規開設準備に係るコストが負担になった。

第3四半期末の総資産は前期末と同水準の242億86百万円。借方では、施設の増加で有形固定資産が増加する一方、現預金が減少。貸方では、未払法人税・消費税等が減少する一方、純資産が増加した。自己資本比率29.5%(前期末は26.6%)。

2018年5月期業績予想
通期予想に変更はなく、通期で前期比17.3%の増収、同16.7%の営業増益

通期予算に対する進捗率は、売上高71.6%、営業利益90.0%、経常利益67.2%、純利益64.0%、と順調だが、「子育て支援サービス事業において、認可保育園の新規開設が4月に集中するビジネスモデル上、4Qに開設コストが大きく出る」として業績予想を据え置いた。
10円の期末配当を予定しており、上期末配当10円と合わせて年20円となる予定。2017年9月1日付けで1株を2株に分割しているため、実質4円増配の年間40円となる。同社は、連結配当性向35%以上を目標とし、中間配当及び期末配当の年2回の配当実施を方針としている。

(2)事業別戦略
総合人材サービス事業

全ての業界で人材確保が経営の課題になっている。こうした中、同社は、求職者への適性が高く、かつ、希望に適う仕事の提案と週3日や時短等の求職者の希望を反映したクライアントへの多様な提案によるマッチング、現場経験豊富な研修担当による座学と店舗でのOJTによる研修、そして、就業後の現場視点でのフォローによる定着率の向上、といった未経験者を戦力化するグループ独自のノウハウにより就業人口を増やしていく。今後の増加が期待される海外人材においても、スキルチェックや研修による戦力化が可能だ。
研修では、ライフスタイルやスキルを問わず活躍できる内容となっており、受講者が自分のペースで受講する事が可能。職種毎に現場に精通した講師が、顧客企業が必要とするスキル等を伝授している。また、業界・職務内容の説明だけでなく、実際に求職者様に現場を見学させ、魅力ややりがいを伝えする事で、就業人口の増加と定着率の向上につなげている。

子育て支援サービス事業(受託保育事業168施設、公的保育事業157施設)

待機児童問題(保育施設の不足と保育人材の不足)が深刻化している。保育施設の増設と保育人材の確保に取り組むと共に、質の高い保育サービスの提供に努める事で、売上・利益共に成長し続ける日本一の保育事業者を目指している。

保育施設の増設

受託保育事業においては、グループの豊富な取引先を活かして案件を選別し、適正利益での受託数の増加に注力する。一方、公的保育事業においては、待機児童問題解消後も利用者に選ばれ続ける保育施設を目指して、優れた施設の増設(ハードの拡充・充実)と保育サービスのコンテンツ(ソフト)の拡充・充実に力を入れていく。18/5期の認可保育園の新規開設は20施設を予定している。第3四半期末(2018年2月末)までに4施設開設しており、4月に16施設(にじいろ保育園13施設、その他3施設)の開設を予定している。

保育人材の確保

ライクスタッフィング(株)の採用・就業後フォローのノウハウを活かす事で、採用力の強化と定着率の向上を図る。また、グループ内人事交流によるノウハウ共有やマッチング力強化、更には研修コンテンツのグループ共有による人材の創出に取り組む。
尚、保育士が働きやすい環境整備の一環として、2016年2月に「イクボス企業同盟」に加盟した。「イクボス」とは、職場で共に働く部下・スタッフのワークライフバランス(仕事と生活の両立)を考え、その人のキャリアと人生を応援しながら、組織の業績も結果を出しつつ、自らも仕事と私生活を楽しむことができる上司(経営者・管理職)の事(NPO法人ファザーリング・ジャパン)。
また、キャリア形成支援の一環として、総合職保育士「ミライクル保育士」制度を導入した。保育職から他職種への転換が一般的でない保育士を、総合職として採用し運営の中核を担う管理職を育成する考え。キャリア形成を支援するべく、一般保育士と異なる新たな給与体系や研修制度等を設ける。新聞報道によると、一般保育士と比べて、入社時の給与が最大で3万円高くなると言う。

介護関連サービス事業(21施設・1,156室)

高品質の介護サービスを追求し、サービスの差別化と介護人材の確保に取り組んでいく。サービスの差別化では、24時間看護師が常駐し、医療機関と連携した看取り介護の他、他社との差別化を明確にした高品質の介護サービスを提供する事で、選ばれ続ける介護施設を実現する。介護人材の確保では、未経験者を戦力化するライクスタッフィングとの連携により介護人材を創出すると共に、定着率を向上させる事で就業人口の増加を図る。また、2016年11月28日に公布された「技能実習法」、「改正入国管理法」の施行状況を鑑み、海外人材の受入れに備え、研修コンテンツの拡充にも力を入れる。
尚、2017年6月にサンライズ・ヴィラ藤沢羽鳥を33室増床した。

今後の注目点
第3四半期(12-2月)は前年同期比13.5%の増収ながら、同20.2%の経常減益となった。グループを牽引する人材の採用・育成と保育士・介護士・総合人材サービスのスタッフの採用力強化・定着率向上を念頭に、2018年1月よりTVCM・web広告・交通広告を開始し、これらの広告活動に1億86百万円を投じた事が経常減益の要因だ。同社は「中長期的な事業拡大と社会の課題の解決のためには、社名・事業内容の認知度向上が不可欠」と考えている。もっとも、この影響を除くと15%強の経常増益。通期では、この影響を吸収して大幅な経常増益が見込まれる。広告宣伝活動の成果に期待したい。
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>
◎コーポレート・ガバナンス報告書       更新日:2017年08月28日
基本的な考え方

当社は、「…planning the Future~人を活かし、未来を創造する~」をグループ理念とし、人生のどの段階においても社会になくてはならない企業集団を目指しており、コーポレート・ガバナンスへの取組みを重要な経営課題として認識しております。これを実現するために、当社グループの役員、従業員及びサービス利用者が、常に公正で機能的な行動をとることができるよう、持株会社体制であることを活かし、コンプライアンス体制を持株会社に集約し、持株会社の機能をグループ全体の経営管理に集中させることにより、グループ全体のコーポレート・ガバナンスの強化を図っております。

1.株主の権利・平等の確保
株主総会における議決権をはじめとする株主の権利が実質的に確保されるよう、適切な対応を行っております。
2.株主以外のステークホルダーとの適切な協働
当社のグループ理念に基づき、行動規範や行動原則を遵守し、サービス利用者、クライアント、株主、従業員等全てのステークホルダーの皆様に対し誠実に行動することにより、継続的に企業価値を拡大してまいります。
3.適切な情報開示と透明性の確保
法令に基づく情報開示を適切に行うとともに、法令に基づく開示以外の情報や非財務情報の提供にも積極的に取り組んでまいります。
4.取締役会等の責務
取締役会は、グループの経営の基本方針や戦略の策定、事業会社の管理・監督を行っており、グループ全体における業務の意思決定及び取締役会による業務執行を監督する機関として位置付け、運営しております。なお、社外取締役は、経営規律の強化を図るとともに、透明性をより一層高める役割を担っております。
5.株主との対話
グループの企業価値の極大化のため株主との対話を重視しており、株主からの対話の申し込みに対しては随時対応しております。株主との対話は、IR担当部署、IR担当役員、経営陣幹部が必要に応じて行っております。

<開示している主な原則>

【原則5-1】
・当社は、当社グループのIR活動全般を行うIR担当役員とIR担当部署を設置し、株主との建設的な対話の促進を図っております。
・情報開示については、基本的な考え方をまとめた「ディスクロージャー・ポリシー」を定め、これに則り、公正かつ適時・適切な開示に取り組んでおります。
・ディスクロージャー・ポリシーについては、当社HP(https://www.like-gr.co.jp/ir/policy.html)において開示しております。
・IR活動の詳細につきましては、本報告書の「株主その他の利害関係者に関する施策の実施状況」の2.に記載のとおりであります。

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