(7590:東証2部) タカショー エクステリア商品 照明機器の販売が順調

2018/04/19

takasho

今回のポイント
・18/1期は前期比1.5%増収、77.3%経常増益。国内では、「エバーアートウッド」を用いたエクステリア商品、「エバーアートボード」、ローボルトLEDライト等の照明機器の販売が順調に推移した。海外展開では、大型ホームセンターとの新規口座開設や定番商品を投入。利益面では、原価率の低減に伴い営業利益は前期比20.8%増。営業外では為替差益を計上した。・19/1期は5.7%増収、23.7%経常減益を計画する。国内では、販売活動の強化ならびに製造部門の設備を拡大し、さらなるガーデニング及びエクステリア製品の販売強化を図る。グローバル展開では、18年3月末にベジトラグEU有限会社を設立する見込み。ドイツ支店の開設も予定し、欧州地域の売上拡大に努める考え。配当は、1株当たり10円の期末配当を計画する。

・期初に掲げた利益改善策が功を奏した。先行投資負担をこなしながら営業利益、フリーCFが伸びている。また、海外事業は本格展開したばかり、今後の収益貢献が楽しみなところ。特に利益面では米国や欧州はこれまで利益貢献していない一方、売上は大きく伸びていることから分岐点を超えてからの貢献に注目。国内でもプロユース中心に売上が伸びればV字回復も期待できそう。PBRは1倍を大きく割り込んでいる。国内外の今後の利益改善余地を考慮すると株価の見直し余地は大きい。

会社概要

「やすらぎのある空間づくり」を基本コンセプトに、人工・天然の竹木製フェンスやガーデンファニチャー、緑化資材等の庭園資材を製造・販売。LED(発光ダイオード)ライト等の照明機器、池・滝・噴水等のウォーターガーデンや坪庭等も手掛けている。「より良い庭での暮らしをグローバルに提供する企業」を理念とする。戦後、素材から業種型、そして業態産業へと移行、同社はより良い庭くらしのライフスタイルメーカーとして成長してきた。庭での暮らし方を提案するライフスタイルメーカーとして業容を拡大させていく考え。常に変化を先取りして新たな価値を創造し、広く都市環境庭文化に貢献するグローバルなオンリーワン企業を目指している。ビジョンとして「幸せな家族のくらしをつくり笑顔で健康的な空間をつくる」と掲げている。
製造は国内及び中国、販売は国内のみならず、欧州、アジア、オセアニア、アメリカへも展開。商品の企画から製造、販売までを一貫して手掛けるグループ力を強みとし、日本においても確立した市場となりつつある「ガーデニング市場」のリーディングカンパニーとして期待されている。子会社は国内7社、海外12社。1980年に9月にジャスダックに上場、昨年10月19日より東証二部へ市場変更している。

【販売ルート】

事業部門は、販売ルート別に設計・施工が必要なハウスメーカーや工務店向け「プロユース」、ホームセンターへの卸売を中心にした一般消費者向け「ホームユース」、「輸出」に分かれる。売上構成比は、それぞれ60%、31%、9%(18/1期実績)。着実に売上を伸ばす中、ここ数年間では特にプロユース事業が伸びている。

「プロユース」では、プロユーザー向けのカタログ「PROEX(プロエクス)」を業界最大の約25万冊印刷し、造園業者、設計士、エクステリア施工店、商業施設等にダイレクトメールで配布している。カタログには商品を使った庭園イメージの写真が掲載されており、この写真を見ながら実際に施工する場所と庭園の簡単な図面を書いてファックスもしくはWebで発注すると、CAD(コンピュータによる設計支援システム)、CG(コンピュータ映像)を駆使した完成予想図と共に見積書を当日中に返送し、正式な注文があれば商品を短納期する仕組み作りが確立している。

事業戦略

長期的な数値目標として、25/1期に売上高500億円、営業利益50億円を掲げており、この目標達成に向け、企画からサービスまで一貫して手掛ける垂直ビジネス、中国での製造とワールドワイドでの販売を展開するグローバルビジネス、ハウスメーカーとの取組みや非住宅市場向け建材・外装等のトータル化ビジネス、LEDのイルミネーション、ソーラーライト、ローボルトライト等の近代化ビジネス等の取り組みを進めている。

【販売戦略】

ハウスメーカーとの取組みでは、「エバーアートウッド」等が高い評価を受けており、大手メーカーのエクステリア&ガーデンカタログに掲載される商品が増えている。「5th ROOM」(庭は、リビング、ダイニング、キッチン、ベッドルームに続く5番目の部屋であり、家と庭の持つ良い部分を重ね合わせた空間である)や「スマートリビングガーデン」(後述)と言ったコンセプトも共感を呼んでいる。

ガーデン(庭)に加えて、エクステリア、コントラクトを製品の主軸と位置付け、新築、リフォーム、リノベーションへの製品を投入する。

販売はリアル(カタログ)とネット(WEBツール)を併用する。IT&WEBサービスでは無料見積サービスなどを提供し、全国にあるショールームへ誘導する。大阪には新たなショールームを開設した。

専門家による庭の情報発信サイト「Garden Story」は「知れば知るほどお庭がもっと好きになる」サイト花や緑の育て方や庭の見せ方、お手入れ、楽しみ方や料理やお菓子に至るまで様々な庭の情報が掲載している。

この他、庭のプロフェショッナル集団を目指す「リフォームガーデンクラブ」を通じて問屋や施工店とのコミュニケーションを図る。「エクステリア&ガーデンマイスター制度」や「ウォーターガーデンマイスター制度」、「ガーデンライティングマイスター制度」といった制度を設立した。17年3月にライティングマイスターは受講者5,000名を突破した。新たに「ガーデンセラピーコーディネーター」資格の認定制度を設け、17年11月には資格認定制度のセミナーも開かれた。
業界の活性化に向けた取り組みも盛況だ。取引先を対象に来期に向けた商品政策等を見ることができる自社展示会「タカショーガーデン&エクステリアフェア」が例年7月に行われ、盛況となっている。今年は7月26日、27日に開かれる予定。施工店へのネットワークに対しても積極的に支援している。タカショーリフォームガーデンクラブの会員数は約700社。「共に学び、共に成長する」をモットーに全国交流会・地域研修会を全国で200回以上開催してきた。
また、市場への啓発活動も推進している。14年6月には広島に、15年9月には、首都圏ショールームも新設した。首都圏ショールームでは市場拡大が期待される関東エリアにおけるサービスの向上ならびに販売強化を目的に商品の色合いや質感を実際に確認できる体感型の展示や、最新情報を備え、顧客の要望に応えられる体制を整えたものとなっている。都心部では、新東京サンプルルームにおいて、材料・資料・協力商品をコンパクトに集約展示し、デザインや設計、施工の対応に注力する。大阪では4月1日に箕面市で移転オープンした。

12年4月に日本初の本格的なガーデンセンター「GARDENER’S JAPAN(ガーデナーズジャパン)」を本社隣接地にオープンした。「GARDENER’S JAPAN」は施設の半分が緑に包まれ、オープンガーデンのような長時間滞在したくなる楽しい空間造りに特徴がある。通販サイト「青山ガーデン(http://www.aoyama-g.co.jp/)」との連動を強化していく考え。

【商品戦略】

86年にエバーバンブーを発売、05年エバーアートウッド及びライティングシリーズを発売、14年にはエバーアートボードを発売、近年に商品がより拡充されている。

エクステリア(新築外構)、ガーデン(庭での暮らしの提案)、コントラクト(非住宅市場向け建材、外装)に力を入れている。「ガーデンとは、囲われた楽園。囲うものが無ければガーデンは成り立たない」という独自の発想の下、この囲うものをエクステリアと捉え、タカショーらしい独自性を重視した製品開発を進めている。

「スマートリビングガーデン」とは、スマートハウスの発想と庭から始まるエネルギーマネジメントシステムGEMSを融合させ、家と庭で「省エネ」、「創エネ」、「畜エネ」の実現する庭であり、こうした庭づくりを目指す同社の提案活動の事。14年10月には屋外照明の100%LED化を実現した。「タカショーローボルトライトシステム」は一般社団法人HEAD研究会主催の「第4回ベストセレクション賞」を受賞して評価を受け、市場への知名度も上がっている。
コントラクト(非住宅市場向け建材、外装)分野では、景観建材事業を展開している。「エバーアートウッド」や「エバーバンブー」等の提案を強化していく考え(「エバーアートウッド」は国土交通省から不燃材料として認定されており、外装だけではなく、内装にも対応可能)。豊富な商品の組み合わせにより、各施設にふさわしい庭空間、建物外観や内装をトータルに提案、全国で数多くの納品事例を誇る。

【グローバルビジネス】

グローバルに販売するものは、主に九江工場でインターナショナルブランドとして生産されている。文化性のあるものを海外から日本に取り入れる一方、中国の九江工場で製造した、木製品、ソーラーライト、ワイヤー製品等を、世界に輸出している。中国の九江工場では随時増強しているだけでなく、先端の技術を取り入れた自動化も進めている。敷地面積は既に20,000坪に及ぶが、手狭になってきており隣接地の購入も視野に入れている。

販売におけるグローバル展開

販売は広範囲で展開している。米国においては、15年2月に当社100%子会社である英国の販売会社(ベジトラグ社)100%出資の「ベジトラグUSA」を設立し、米国への販売の強化を進めている。また、16年5月にはベトナムにショールームを設立した。
この他、ドイツ、オーストラリア、韓国に展開している。ワールドワイドに展開するためには、ガーデニング市場が4兆円規模と言われている英国(日本は6,000億円程度)のような大きなマーケットに販社を置く必要があると言う。
グローバルサイト「VegTrug.com」の運営を開始した。イギリス、アメリカ、オーストラリアで販売開始。

2018年1月期決算
前期比1.5%の増収、経常利益は77.3%増

18/1期の売上高は前期比1.5%増の174億89百万円。
国内においては、ホームユース部門では為替リスクの低減を目的に、一部の海外生産品において三国間取引していたものを当事者会社間の直接取引に変更したことにより減少した。しかし、プロユース部門ではアルミ製人工木「エバーアートウッド」を用いたエクステリア商品等の販売が順調に推移した。さらに、木、石、塗り壁、和風など様々な天然素材を再現したアルミ複合板「エバーアートボード」ならびに夜の庭を演出するローボルト(12ボルト・24ボルト)LEDライト等の照明機器の販売が順調に推移した。
海外展開においては、ホームユース部門における取扱商品の供給元を当社中国製造子会社に集約し原価コスト削減、生産性の向上を図った。こうしたなか、販売子会社において大型ホームセンターとの新規口座開設や定番商品の投入、また為替リスクの低減を目的とした当事者会社間による直接取引への変更等の結果、増収となった。
利益面では、販売費及び一般管理費が全体的にはほぼ前年並みに推移したものの販売力および製造量増加に向けた人材の採用による人件費が増加する中、原価率の低減により営業利益は前期比20.8%増の6億7百万円となった。また、営業外費用において、貸倒引当金繰入額を計上したものの、為替差益(前年は為替差損)を計上したことから、経常利益は同77.3%の5億71百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は同50.0%増の2億28百万円となった。

プロユース事業

「非住宅・商業施設部門」の売上が前期比81%増となった。また、「一般住宅・エクステリア部門」においても同4%増となった。これらにより、売上高は前期比2.3%増の104億54百万円となった。

ホームユース事業

ホームセンター向けの季節商品販売が伸び悩んだこと等から、売上高は前期比2.5%減の54億71百万円となった。

国際事業

大型ホームセンター等の取引本格化やネット販売開始等に伴い売上高は前期21.1%増の16億2百万円となった。尚、海外販売は前期比33.7%、売上高構成比は11.9%となり前期比2.9ポイント上昇した。

その他

昨年まで実施していた「ガーデニング雑誌」の製作・販売から撤退したことから返本処理によりマイナスとなった。

日本

売上高は前期比0.9%減の162億8百万円。セグメント利益は同55.6%増の6億46百万円。エバーアートウッド、エバーアートボード、ライティングなどの新商品の販売が順調に推移するなか、エバーアートウッドが建材としても使用されることにより、プロユース部門の売上は増加した。しかし、ホームユース部門では、新商品を投入する等売上の増加に努めたが、同社施策により為替リスクを軽減させる目的で当事者会社間の直接取引に変更したことから売上が減少。利益面では売上原価の減少に伴い売上総利益率が改善したことや、販売費及び一般管理費においても前期と比べ抑制できたこと大幅増益となった。

欧州

売上高は前期比21.0%増の11億41百万円、セグメント損失1億4百万円(前期は50百万円の損失)。ホームセンター側の在庫が慢性的に過剰気味であることから、リピートの受注量が減少するなか、天候不順等の影響もあり販売に苦戦した。しかし、VegTrugブランドを中心とした新商品の市場への投下や商品の定番化なども徐々に進んだことにより2桁増収。利益面では、販売費及び一般管理費の抑制に努めたものの、売上拡大を目的とした人材採用や保有在庫の増加に伴う倉庫料の増加等により損失が拡大した。

中国

売上高は前期比38.9%増の31億92百万円。セグメント利益は同26.8%増の2億55百万円。中国国内販売においては、微増ながら順調に推移したことや、親会社からの商圏の移管を受けたことや、自社生産品への集約が進むことで大幅な増収。増収効果でセグメント利益も大きく伸びた。

韓国

売上高は前期比90.3%増の74百万円、セグメント損失50百万円(前期は54百万円の損失)。ホームセンターへの導入アイテム増加やエクステリア関連商品の本格的参入により大幅増収、販売費及び一般管理費を抑制し、セグメント損失は横這い。

その他

売上高は前期比79.6%増の3億19百万円、セグメント利益は3百万円(前期は36百万円の損失)。特にアメリカ市場でデリバリー体制の整備によるオンライン販売の増加、また大型ホームセンターとの新規口座開設等により大幅増収。利益面では、売上増加に伴い先行投資型の販売費及び一般管理費が増加したものの、増収効果により黒字に転じた。

18/1期期末の総資産は前期末比3億64百万円増加し、178億35百万円となった。流動資産では、債権売却により受取手形及び売掛金が前期末比1億94百万円減の24億57百万円となった。一方、販売に向けた在庫保有によりたな卸資産が同5億2百万円増の48億96百万円となった。固定資産では、減価償却によりソフトウエアが同1億18万円減の2億46百万円となった。一方、建物を新設したことにより建物及び構築物が同1億1百万円増の32億7百万円となり、時価評価により投資有価証券が同44百万円増の2億8百万円となった。
負債合計は同1億10百万円増の102億59百万円となった。流動負債は前期末比2億5百万円増の94億59百万円となった。運転資金の調達にコミットメントラインを運用することから長期借入金から短期借入金へ移行させたことにより、1年以内返済予定の長期借入金が同3億10百万円減の3億6百万円となった。一方、短期借入金が同3億35百万円増の46億8百万円となり、支払日が翌期にずれたことにより支払手形及び買掛金が同1億88百万円増の32億54百万円となった。固定負債は同95百万円減の7億99百万円となった。建物を取得したことにより資産除去債務が同17百万円増の1億65百万円、繰延税金負債が同16百万円増の19百万円となった。一方、運転資金を長期借入金から短期借入金に移行させたことにより、長期借入金が同2億23百万円減の4億41百万円となった。
純資産は同2億54百万円増の75億75百万円となった。利益剰余金が同1億54百万円増の43億47百万円となり、為替換算調整勘定が同1億37百万円増の3億81百万円となった。
自己資本比率は前期末比0.6ポイント増加し42.0%となった。

18/1期末の現金及び現金同等物の残高は前期末比4億57百万円増加し、25億87百万円となった。
営業CFは、前期比11億28百万円収入が増加し13億7百万円の収入となった。税金等調整前当期純利益563百万円、棚卸資産の増加額2億31百万円、仕入債務の増加額2億1百万円などによるもの。投資CFは、5億41百万円の支出が減少し5億75百万円の支出となった。有形固定資産の取得による支出4億86百万円、無形固定資産の取得による支出46百万円などによるもの。これらによりフリーCFは、前期9億37百万円の支出から7億32百万円の収入に転じた。財務CFは、前期9億10百万円に収入から3億10百万円の支出に転じた。長期借入金の返済による支出6億34百万円、短期借入れによる純収入3億23百万円などによるもの。

2019年1月期業績予想
5.7%の増収、同23.7%の経常減益予想

19/1期は売上高が前期比5.7%増の184億90百万円、経常利益は同23.7%減の4億36百万円を計画する。
同社が提唱する庭は家での暮らしにおける5番目の部屋である「5thROOM」(フィフスルーム)に基づき、庭でのライフスタイルメーカーとしてのブランド力の向上を図る。国内においては、販売活動の強化ならびに製造部門の設備の拡大を図り、さらなるガーデニング及びエクステリア製品の販売強化を図る。グローバル展開においては、有限会社タカショーヨーロッパの解散に伴い、欧州地域における販売戦略の再構築を図るため、18年3月末にベジトラグEU有限会社を設立する予定。ならびに同社取扱商品であるエバーアートウッドを中心としたエクステリア商品の拡販を目的とし、同商品の販売が順調に推移している韓国および豪州と同様に18年4月1日にドイツ支店の開設を予定する。これらにより、欧州地域に対する売上拡大に努める考え。さらに、中国における製造部門の強化を図り、欧州、アジア、オセアニア、北米地域への販売活動の強化を図る。
配当は、1株当たり10円の期末配当を計画する。

今後の注目点
期初に掲げた利益改善策が功を奏した。18/1期は為替の影響は軽微となったことを主因に大幅な経常増益となったが、先行投資負担をこなしながら営業利益が伸びていることやフリーCFの大幅増にも注目したい。また、海外事業は本格展開したばかり、米国ではホームセンターとの取引が開始、新オフィスも本格稼働しており、売上は大きく伸びていることから収益貢献が楽しみなところ。
国内でも増資による調達資金を活用し、積極的に設備投資を行ってきた。これまでの利益の圧迫要因ともなっていたが、その回収期にも入りつつある。プロユース中心に売上が伸びればV字回復も期待できそう。
PBRは1倍を大きく割り込んでいる。今期予想が経常減益ということもあるだろう。しかし、国内外の今後の利益改善余地を考慮すると株価の見直し余地は大きい。
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