(4783:JASDAQ) 日本コンピュータ・ダイナミクス 前年同期と比較し利益率が大幅向上

2018/03/14

NCD

今回のポイント
18/3期3Q累計決算は前年同期比7.9%増収、246.5%経常増益。パーキングシステム事業が大幅な増収。利益面ではIT関連事業、パーキングシステム事業ともに、人員配置の見直しなど中期経営計画で掲げた業務プロセスの改善が効果を現し、前年同期と比較して利益率が大幅に向上した。・通期予想は修正なく3.9%増収、136.9%経常増益を予想する。尚、2Q決算発表時に上方修正した。新たなライフスタイルや技術環境の変化に迅速かつ適切に対応できる、更なる成長企業を目指す中期経営計画「Vision2020」を昨年5月に策定しており、引き続き進行していると思われる。尚、予想配当は修正なく12円(うち上期6円)を見込む。

・2Q決算発表はサプライズ。今回は着実な好業績が確認できた。引き続き利益率の大幅な向上が進んでいる。3Q累計の通期予想に対する進捗率は売上高で75%、経常利益で82%に達しており、会社予想を上回って着地するのは確実な情勢。配当も増額修正が見込まれる。来期以降は、IT関連事業ではこれまで輩出した新商品の貢献、パーキングシステム事業においては自転車活用推進法施工に伴う収益貢献に期待。中期的な見通しも明るい。

会社概要
独立系ソフトウェア開発会社のパイオニア。コンサルティングからシステム運用までを手掛けるシステム開発事業、システムの運用管理とテクニカル・サポートを主体としたサポート&サービス事業、及び自転車駐輪場システムの開発・運用を行なうパーキングシステム事業を展開。システム開発事業やサポート&サービス事業は優良顧客との継続的な取引が特徴。また、電磁ロック式駐輪場での導入実績No.1を誇るパーキングシステム事業は成長性に富み、収益性も高い。

事業拠点は本社(東京都品川区西五反田)のほか、江東サービスセンター(東京都江東区東陽)、福岡営業所(福岡市博多区千代)、長崎営業所(長崎市出島町)を構えている。連結子会社(いずれも100%出資)は、国内にはIT関連事業、パーキングシステム事業を行うNCDテクノロジー(株)(東京都品川区西五反田)、IT関連事業を行い大阪のビジネス拠点である(株)ゼクシス(大阪市中央区北浜)、少子高齢化に伴う日本企業の人材採用難を解決する一端として、アジア諸国より人材を斡旋する業務を目的とする子会社East Ambitionがある。海外では中国天津市に天津恩馳徳信息系統開発有限公司(NCD China)があり、アジア日系企業向けサービスや日本向けオフショア開発を行っている。
17/3期の売上構成比はシステム開発事業36.8%、サポート&サービス事業28.0%、パーキングシステム事業35.0%、その他0.2%。社名の”日本コンピュータ・ダイナミクス”には、「コンピュータをダイナミックユースして社会に貢献する(Dynamic use of Computer)」と言う創業時の思いが込められている。尚、2017年3月16日付けで創立50周年を迎えた。

【特徴と強み】
「システム開発事業・サポート&サービス事業」

IT関連事業であるシステム開発事業とサポート&サービス事業では、長期継続を特徴とする優良な顧客資産が強みの一つだ。主な取引先として、東京ガス、西部ガス、マニュライフ生命、メットライフ生命、三井住友海上火災、日本生命、東京海上日動火災、富士ゼロックスグループ、パナソニックグループ、ソニーグループ、ウシオ電機、商船三井、日本水産、KADOKAWA、エスアールエル、ぐるなび、高砂熱学工業、竹中工務店、東京鐵鋼、福岡県庁、ヤクルト本社、日本トイザらス、久月、匠大塚等、一般企業から官公庁まで幅広い業種に対応している。

システム開発事業では、アプリケーションからインフラまでの企画・提案と設計構築までを行う。

サポート&サービス事業ではアプリケーションシステムからインフラまでの保守・運用と業務サポートを提供する。

パートナー企業との協業サービスも同社の強み、様々なソリューションを有する。
◆システム構築ソリューション

■超高速開発ツールWagby(ワグビィ) … ビジネスルールを設計情報として入力することでアプリケーションが自動生成され、ノンプログラミングで超高速な開発が実現可能。またシステム変更時は、設計 情報の更新で済むため顧客自身での保守も可能なツール。

●導入実績 精密機器、化学、建設業など

◆インフラ構築ソリューション

■Amazon Web Services(AWS)導入支援サービス … 米国Amazon社が提供するクラウドコンピューティングサービス。クラウド化する ことでシステム運用に必要なリソースの初期費用及び運用コストが軽減できる。このような顧客のニーズに合わせた導入支援サービスを提供する。
●導入実績 卸売業、小売業、デザイン業など

◆パッケージソリューション

■OBC … 株式会社オービックビジネスコンサルタント(以下、OBC)と販売パートナー契約を結んでおり、奉行シリーズの導入実績とOBC担当者との垣根を越えた対応が評価され、『OBC Partner Award 2016-2017 優秀賞』を2015年度に続いて受賞した。また、業務スピードの向上と正確な在庫管理をサポートする、倉庫管理ツール『倉丸』を同社で開発し提供している。
●導入実績 保険業、電気機器、鉄鋼、卸売業、小売業、食料品ほか、多岐にわたる業種
●自社開発ツール
■Salesforce … 世界15万社以上の導入実績を持つ顧客管理(CRM)ソリューションを中心としたクラウドコンピューティングサービス。
●導入実績 情報・通信業、卸売業、小売業、食料品、不動産業、サービス業など
●自社開発ツール
■用友(よんゆう) … 中国国内シェアNo.1のERPパッケージである『用友U8』をグループ会社であるNCDChinaと共に、中国・東南アジアの日系企業への導入支援サービスを提供している。また、どこからでもWEBで中国現地法人の用友U8上の財務会計データを日本語で照会できて財務諸表も出力できるWEBシステム『CrossWord』を開発し提供している。
●導入実績 化学関連企業〈中国(山東省青島市、広東省佛山市)、タイ、インドネシア〉の現地法人
●自社開発ツール

◆インフラ・保守運用ソリューション

■インフラからアプリケーションまでの包括的運用保守サービス・・・業務アプリケーションも含めた複合障害にも対処できる専門の技術者集団が、顧客のシステム運用部門に替わって24時間365日、運用監視、障害対応、アプリケーション保守まで、顧客のITインフラ全てを包括してサポートする運用保守アウトソーシングサービスを提供している。
■アウトソーシング拠点
マネージドサービスセンタ(MSC) … 本社内に専用居室を設け、複数の顧客をサポート。
江東サービスセンタ(KSC) … 顧客の近くに専用居室を設け、その顧客専任でサポート。
長崎営業所 … 安定した地盤により多くの企業が設置している長崎でのニアショアによるサポート。
「パーキングシステム事業」

IT企業としては異色である、成長の牽引役であるパーキングシステム事業であるが、放置自転車問題が社会問題化していた1999年にいち早く参入している。コア事業であるIT技術とコンサルティング力を人々の暮らしに役立てたいという同社の思いと、オフィス街及び駅周辺での放置自転車に悩む自治体の要望がマッチし、IT化された駐輪場は順調に増加し放置自転車は減少、社会課題の解決に大いに貢献した。
2017年5月1日に施行された自転車活用推進法では、自治体に「自転車専用道路の整備」や「シェアサイクル施設の整備」など、自転車に関連する15項目について、計画や実施を求めている。また、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックでは、公共交通手段に代わる自転車(コミュニティサイクル)の活用の機運も高まっている。同社は「ITと自転車で街と未来を変えていく」をコンセプトに、IT技術とコンサルティング力で挑戦していく。

主なサービスは以下の通り
・「EcoStation21」 :時間貸し無人駐輪場管理事業
・「ecoport」    :コミュニティサイクル事業
・「ECOPOOL」    :月極め駐輪場管理事業
・駐輪場総合コンサルティング(土地活用・導入・運営)
・自転車駐輪場管理システムの販売(設計・施工・開場)/運用管理
・自転車駐輪場管理システムの運用管理

全国で1,605箇所 415,003台(18/1/1現在)を展開

以下のように多くの自治体や事業者を顧客としている。

「家余り×自転車ブーム」を背景に駐輪場による土地活用の提案を展開

同社では、土地所有者に向け、「駐輪場」での土地活用の提案活動を展開する。
売却以外の土地活用を検討する際に、アパート・マンション経営、駐車場経営などが一般的に候補に挙がるが、「駐輪場」での土地活用もメリットが多く、積極的に提案活動を行っている。「駐輪場」での経営は、初期投資が少ない、他への転用が容易、経営がそれほど難しくないという点では駐車場経営と同様である。しかし、自転車は車と比較して1台あたりの設置スペースが小さくて済むため、駐車場よりもさらに狭小地や、変形地に対応しやすいという特徴がある。
「駐輪場」経営を推奨する背景には近年社会的にクローズアップされている「家余り」問題がある。総務省の住宅・土地統計調査(2013年時点)によると、全国の空き家の数は820万戸で5年前比63万戸の増加。1963年の52万戸から一貫して増加を続けている。また、2013年の総住宅数に占める空き家の割合は13.5%で7戸に1戸の割合となっている。
つまり、土地活用の方法としてアパート・マンション経営を選択した際、借り手が見つからず空室になるリスクが以前より増している。このことから「駐輪場」に適した土地であれば、「駐輪場」経営を選択することが収益性を高めると考えている。
もう一つの大きな社会的な背景として、自転車ブームが継続していることが挙げられる。同社の「駐輪場」設置場所も増加傾向が続いている。

自転車ライフをより豊かにする商品展開

同社の成長を支えるパーキングシステム事業だが、BtoC向けサービスにも取り組んでおり、ECサイト(B’s supply)や、小売りを通して、「自転車ライフをより豊かにする」商品の展開を行っている。

新たなサービスの創出による事業の成長を目指すため、「もっと楽しく!もっと便利に!もっと充実した時間を!」をテーマに、新しいライフスタイル提案型サイクルショップ『STYLE-B』を18年3月13日にオープンする。

<自転車メディアサイト「LIFE-B」>
「あなたのサイクルライフを彩る。」をコンセプトにオシャレ×自転車というキーワード に関連するあらゆるモノゴトを共有・発信できるサービス

R&D
高速データ検索基盤ソリューション「Dynamic Search Engine」

ITの主要動向である「ビッグデータの分析・活用」に着目し、産学共同開発の「メモリー型コンピューティング」技術を利用した高速データ検索基盤製品「Dynamic Search Engine」の新デバイス『3次元データマッチング専用デバイス』を16年8月に発表した。
国内最大規模の大学と産業界のマッチングイベント『イノベーション・ジャパン2016』と日経BP社が主催する国内最大規模のエンタープライズICTの総合展『ITpro EXPO2016』にて、ビッグデータ検索専用デバイス(DBP.J)、全文検索専用デバイス(SOP.J)と3次元データマッチング専用デバイス(3D SOP.J)の3つのデバイスを出展。

2018年3月期第3四半期決算
前年同期比7.9%の増収、246.5%の経常増益

売上高は前年同期比7.9%増の120億1百万円。システム開発事業がわずかに減収だが、サポート&サービス事業、パーキングシステム事業が増収、特にパーキングシステム事業が大幅な増収。IT関連事業、パーキングシステム事業ともに、安定した受注獲得が続き増収となった。
経常利益は同246.5%の大幅増。前年同期と比較して利益率が大幅に向上した。中期経営計画のグループ重点策として掲げた「業務プロセスの改善による収益性の向上」のための諸施策が効果を現し、安定した収益を生み出した。売上総利益率が17.0%と前年同期比34.4ポイントの大幅な改善、販管費率の低下もあり、営業利益は217.4%増6億34百万円となった。営業外では補助金収入の増加などがあり、特別損失には減損損失の計上や法人税等の正常化等により純利益は前年同期比195.5%増の4億23百万円。

システム開発事業は売上高41億13百万円(前年同期比0.9%減)、営業利益3億50百万円(同34.6%増)。前年同期比で若干の減収となったが、地道なプロジェクト進捗管理活動、品質管理強化活動が功を奏し、利益率向上に寄与したことにより、大幅な増益となった。
サポート&サービス事業は売上高33億79百万円(前年同期比4.5%増)、営業利益1億83百万円(同91.6%増)。順調な増員要請に基づく事業拡大が続き、前年同期比で増収となった。一方、新たなIT基盤領域獲得のための先行投資費用の回収が順調に進み、利益率向上のための諸施策も軌道に乗ってきたことなどから大幅な増益となった。
パーキングシステム事業は売上高44億91百万円(前年同期比20.7%増)、営業利益8億11百万円(同61.4%増)。自治体向けの機器販売における大型案件の獲得や、駐輪場利用料収入が引き続き堅調に推移していることから、大幅な増収増益となった。

18/3期3Q末の総資産は前期末比65百万円増加し、109億17百万円となった。現預金が3億90百万円増加した一方、売上債権が2億円減少した。
負債は前期末比2億56百万円減少し、80億43百万円となった。買掛金が2億38百万円、リース債務(固定負債)が1億81百万円減少した。
純資産はおもに利益剰余金の増加により、前期末比3億22百万円増加し、28億73百万円となった、
自己資本比率は、前期末2.8ポイント上昇し、26.3%となった。

*2017年3月期が減益となったのは、金利低下に伴い退職給付債務に用いる割引率が低下したことによる数理計算上の差異が発生し、これを1年で償却するため。これら特殊要因を除外すると増益である。

2018年3月期業績予想
上方修正、前期比3.9%の増収、136.9%の経常増益を予想

通期予想は修正なく、18/3期は3.9%増収、136.9%経常増益を予想する。尚、昨年11月に営業利益は1億80百万円、経常利益では1億90百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は1億40百万円の上方修正を行った。パーキングシステム事業において、大型案件の受注や駐輪場利用料収入が引き続き堅調な推移で見込まれる。また、サポート&サービス事業において、事業領域拡大に伴う先行投資費用の回収が順調に進んでおり利益率が大幅に改善される見込みとなったことに伴う修正である。
尚、新たなライフスタイルや技術環境の変化に迅速かつ適切に対応できる、更なる成長企業を目指すため、以下の中期経営計画「Vision2020」を5月に策定しており、引き続き進行していると思われる。尚、予想配当は修正なく12円(うち上期6円)を見込む。

今後の注目点
2Q決算発表はサプライズ。今回は着実な好業績が確認できた決算内容と言えそうだ。引き続き利益率の大幅な向上が進んでいる。情報サービス産業各社の売上は検収が集中する9月末と3月末に偏る傾向があり、パーキングシステム事業で地方自治体等との取引も多い同社は3月期末への偏重が顕著である。3Q累計の通期予想に対する進捗率は売上高で75%、経常利益で82%に達しており、会社予想を上回って着地するのは確実な情勢。また、同社は配当性向40%を目標としている。予想配当は期初から据え置いているが、業績予想を達成すれば19%にとどまることから増額修正の可能性が高い。
来期以降は、IT関連事業ではこれまで高速データ検索基盤製品「Dynamic Search Engine」を始め、いくつかのクリエーティブな新商品を輩出してきており、その収益貢献に期待したい。バージョンアップした「Wagby R8」の動向にも注目。パーキングシステム事業においては自転車活用推進法施行に伴う貢献がありそうだ。中期的な見通しも明るい。
<参考:コーポレートガバナンスについて>
◎コーポレートガバナンス報告書

最終更新日:2017年6月27日。

<基本的な考え方>
当社の基本的なコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方は、継続繁栄の条件として、機動性のある業務執行体制とコンプライアンスを重視した経営を念頭に、内部統制の充実に努めることです。

<コーポレート・ガバナンス・コード各原則の実施について>
ジャスダック上場企業として、基本原則をすべて実施している。

<その他>
指名・報酬委員会の設置
コーポレート・ガバナンス体制のより一層の充実を図ることを目的とし、平成29年6月23日付けで「指名・報酬委員会」を設置した。取締役会の諮問機関として経営陣の選任・解任や報酬等に関する方針を審議し、その決定プロセスの客観性及び透明性を確保する。

指名・報酬委員会の構成
3名(うち2名は独立社外取締役、委員長は独立社外取締役から選定)

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