(2179:JASDAQ) 成学社 広告宣伝の積極的実施

2018/02/28

seigakusya

今回のポイント
・18/3期第3四半期の売上高は前年同期比3.0%増の85億65百万円。売上面では、グループ生数の増加、フランチャイズ教室の増加、「かいせい保育園」および「開成アカデミー日本語学校」の事業展開などが寄与した。営業利益は前年同期比32.5%減の3億34百万円。利益面では、新ブランドの立ち上がり時期にあたり人件費および設備投資等が先行して発生していること、積極的な広告宣伝活動を実施していることなどが影響した。・18/3期の会社計画は、前期比6.6%増の増収、同7.6%減益の期初予想から修正なし。売上高は、個別指導の堅調な推移、「かいせい保育園」の認可保育所化、新規事業である「開成アカデミー日本語学校」などの貢献を見込む。営業利益は、新たな認可保育所の開園等、営業開始が来期以降の先行投資が継続的に発生するため、費用の増加を売上の伸びでは吸収できず減益となる予想。配当も前期に比べ0.30円/株増配の10.40円/株の期初計画を据え置き。予想連結配当性向は35.4%。

・同社は本年2月より足立佳奈さん出演の新CMの放映を開始した。同社では、CM以外にも各種のメディア戦力を計画している模様である。若者に人気のある足立佳奈さんの起用による広告宣伝活動の積極的な実施が、今後同社の業績へいかなる好影響をもたらすのか注目される。

会社概要

大阪府を中心とした近畿圏および東京都で学習塾を展開しており、小学生から高校卒業生(大学受験浪人生)までを対象としてクラス指導と個別指導の2部門による学習指導を行っている。2015年4月には、乳幼児から未就学児を対象にした保育事業を開始した。また、子会社において、英会話教室、学習塾の運営、学校法人等への講師派遣を行っている他、飲食事業や不動産賃貸事業も手掛けている。グループは、同社の他、(株)アプリス、(株)global bridge 大阪、APLIS INTERNATIONAL EDUCATION CORP.の連結子会社3社。

(株)アプリス (100%) 広告の企画・立案・製作、学校法人等への講師派遣、飲食店の運営、英会話教室「IVY」の運営
(株)global bridge 大阪
(100%)
小規模認可保育所「アイテラス保育園」の運営
APLIS INTERNATIONAL
EDUCATION CORP.
日本人を対象に英語教育を行う「Kaisei English Academy」の運営

*連結子会社であった(株)個夢は事業展開の効率性を図るため2017年10月1日付で同社が吸収合併。

<沿革>

1982年7月、個人経営の学習塾「開成教育セミナー」を大阪府豊中市で創業。1987年1月に(株)成学社として法人組織に改組した。早くから個別指導にも力を入れ、90年12月に「個別指導学院フリーステップ」として個別指導形態の進路指導及び学習指導を開始した。97年から99年にかけては兵庫県、滋賀県へ教室展開。2001年10月には「個別指導学院フリーステップ」のFC事業を開始した。02年7月には京都府へ教室展開し、同年12月には対象を高校生に広げた「開成ハイスクール」を開始。05年9月には奈良県へ教室展開。15年3月には、徳島県、香川県にFC教室を開校し、四国にまで教室展開を拡大した。15年4月には、知育特化型保育園「かいせい保育園」(17年4月より認可保育所として運営)、小規模認可保育所「かいせいプチ保育園」を開園し、保育園事業を開始した。17年4月には、外国人留学生を対象にした「開成アカデミー日本語学校」を開校している。

M&Aにも積極的に対応しており、08年3月に(株)ファイブランズより学習塾を譲受し、「エール進学教室」を開校。08年8月のJASDAQ上場を経て、09年3月には(株)進学教育研究所より学習塾を譲受し、「京大セミナー」(後に「開成教育セミナー」にブランド統合)を開校。同年12月には兵庫県東播磨地区で個別指導専門塾「個別教育システム アイナック」を運営する(株)個夢の全株式を取得し連結子会社化した。更に10年2月には連結子会社(株)東京フェリックス(13年に当社を存続会社として吸収合併)を設立し、同年3月より首都圏で学習塾の運営をスタート、11年12月には英会話教室の運営ならびに英語を公用語とする外国人講師の学校法人等への派遣を主な事業とする(株)アイビー(13年に子会社アプリスを存続会社として吸収合併)を連結子会社化した。15年12月には、認可保育所を運営する(株)global bridge 大阪の全株式を取得し連結子会社化、17年3月には、連結子会社がフィリピン共和国にてAPLIS INTERNATIONAL EDUCATION CORP.を設立し連結子会社化、同年7月より「Kaisei English Academy」を運営している。
03年6月には飲食事業、04年7月には所有不動産の有効活用を目的とした不動産賃貸事業も開始した。飲食事業については、05年10月に(株)アプリスに移管し、現在2店舗を運営している。

<事業内容>

事業は、教育関連事業、不動産賃貸事業、及び飲食事業に分かれ、売上高構成比は、それぞれ98.6%、0.3%、1.1%(18/3月期第2四半期)。

教育関連事業

クラス指導部門では、「開成教育セミナー」、「エール進学教室」の塾名で教室を展開しており、学力別クラス編成に基づいた指導を行っている。一方、個別指導部門では、小学生以上を対象とした「個別指導学院フリーステップ」、「ハイグレード個人指導ソフィア」、「アルスポート」のほか、高校生以上を対象に映像配信授業を行う「開成教育グループ代ゼミサテライン予備校」を展開している。また、「個別指導学院フリーステップ」ではFC事業を展開。その他の指導部門では、学校法人等への講師派遣、英会話教室「IVY」の運営、小学生の滞在型アフタースクール「かいせい こどもスクール」、認可保育園「かいせい保育園」、小規模認可保育所「かいせいプチ保育園」、「アイテラス保育園」の運営を行っている。
2017年9月末の教室数は、直営245教室、フランチャイズ23教室。

飲食事業

大阪市内に飲食店舗を2店舗運営している。

不動産賃貸事業

不動産を効率的に活用するため、所有不動産の一部を賃貸している。

<日本有数の教育企業として、充実した教育サービスと教育コンテンツを提供>

学習塾業界では、少子化の影響、顧客ニーズの多様化から、顧客の学習塾に対する選別基準が厳しくなっている。同社では、業界内の競争激化に対応すべく、教務内容の充実によるサービス水準の向上、英会話教室の運営、学校法人への講師派遣を通じて、総合教育企業として発展を目指している。
日本の将来を展望した場合、「グローバル化された世界に生きる子ども達が、確かな知識と学力、そして変化に対応できる柔軟な思考力と発想力を培う事が何より大切」と言うのが同社の考え。そして、そのために最も必要とされるものが「教育力の充実」であるとの確信の下、子ども達の可能性を最大限に引き出すための教育活動を行っている。
少子化によって学習塾のこれからの成長性を悲観する見方もあるが、同社はむしろ教育新時代を迎えて、業界の将来は極めて明るいものと確信しており、これまでのライブ中心の授業に加え、ICT時代に対応できる授業コンテンツの提供も含め、新時代対応型の教育企業として確実な成長を目指している。

2018年3月期第3四半期決算概要
個別指導部門、その他指導部門が堅調で増収も先行投資などにより営業減益

売上高は前年同期比3.0%増の85億65百万円。売上面では、グループ生数の増加、フランチャイズ教室の増加、「かいせい保育園」および「開成アカデミー日本語学校」の事業展開などが寄与した。
営業利益は前年同期比32.5%減の3億34百万円。利益面では、新ブランドの立ち上がり時期にあたり人件費および設備投資等が先行したこと、積極的な広告宣伝活動を実施したことなどが影響した。売上高総利益率は、前年同期比1.7ポイント低下の18.9%。売上高対販管費比率は、同0.3ポイント上昇の15.0%。一方、「かいせい保育園」および「かいせいプチ保育園」の今春開園(予定)に伴い行政からの補助金収入(3億14百万円)を営業外収益に計上したことなどにより、経常利益は前年同期比21.3%増加した。その他、特別損失で13百万円を計上したものの親会社株主に帰属する四半期純利益は同6.3%増加した。

(教育関連事業)
前年同期比増収セグメント利益減益

売上高は前年同期比3.3%増の84億54百万円、セグメント利益は同28.7%減の3億59百万円。
例年ピークを迎える11月時点のグループ生総数(直営教室)は25,737人(前年同月比2.3%増)となった。部門別では、クラス指導部門8,279人(前年同月比7.0%減)、個別指導部門16,954人(同6.6%増)、その他の指導部門504人(同43.2%増)となった。クラス指導部門は、クラス指導全体の市場縮小傾向に加え、塾生募集期が低調な結果となったことが年間を通じて影響した。一方、個別指導部門は、主力ブランドである「個別指導学院フリーステップ」が堅調に推移した他、「開成教育グループ代ゼミサテライン予備校」ではフリーステップ教室に併設する「フリーステップサテラインコース」を設置したことが奏功した。また、その他の指導部門においても、「かいせい保育園」の開園、「開成アカデミー日本語学校」の開校が寄与した。
利益面では、新ブランドの立ち上がり時期により人件費および設備投資等が先行して発生したこと、積極的な広告宣伝活動を実施したことなどが影響した。

(不動産賃貸事業)
前年同期比減収減益

売上高は前年同期比31.0%減の26百万円、セグメント損失は同24.0%減の23百万円。
事業拡大に伴い自社利用スペースを拡大したため、賃貸スペースが縮小した。

(飲食事業)
前年同期比減収セグメント損失拡大

売上高は前年同期比10.4%減の85百万円、セグメント損失は同7.7百万円増の9百万円。
個人消費の伸び悩み等の影響により、厳しい店舗運営環境が続いており減収となった。また、顧客層を明確にした店舗運営を行い、利益面の改善に注力したものの、店舗の改装による費用の増加などが影響した。

第3四半期累計期間(4-12月)の売上高は、個別指導部門やその他の指導部門の拡大が寄与し概ね増加基調。一方、経常利益は減少基調であったものの、18/3期累計期間(4-12月)においては、補助金収入の拡大などにより増加した。

塾生数が例年ピークを迎える第3四半期(10-12月)の売上高と経常利益は概ね増加基調。

17/12月末の総資産は、17/3期末比18億40百円増の86億69百万円。資産サイドでは営業未収入金と有形固定資産等が、負債・純資産サイドでは、短期借入金と長期借入金と前受金等が主な増加要因。17/12月末の自己資本比率は30.1%と17/3期末の33.5%から3.4ポイント低下した。

2018年3月期業績予想
前期比6.6%の増収、同7.6%の営業減益予想

18/3期の会社計画は、売上高が前期比6.6%増の116億9百万円、営業利益が同7.6%減の1億91百万円の期初予想から修正なし。売上高は、「個別指導学院フリーステップ」を中心とした個別指導の事業拡大、認可保育所及び2017年4月に開校した日本語学校の貢献などにより前期比増収を見込む。
営業利益は、新たな認可保育所の開園等、営業開始が来期以降の先行投資が継続的に発生するため、費用の増加を売上の伸びでは吸収できず減益となる予想。一方、認可保育所開園に伴う補助金収入、減損損失の負担軽減などにより、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は増益となる見込み。
配当も前期に比べ0.30円/株増配の10.40円/株の期初計画を据え置き。予想連結配当性向は35.4%。

(教育関連事業)

クラス指導部門は、引き続き環境は厳しく減収計画であるが、小学生を中心とした低学年の取り込みを強化し、将来への成長へつなげる。
塾生数(例年ピークとなる11月末時点)は前期比399名減少の8,501名を計画していたが、同621名減少の8,279名となった。

個別指導部門は、堅調な「個別指導学院フリーステップ」を中心としつつ、代ゼミサテライン予備校の開講教室拡大など、高校生の取り込みを強化する。フランチャイズも引き続き好調で前期比7.7%増収予想。
塾生数は前期比1,221名増加の17,126名を計画していたが、同1,049名増加の16,954名となった。

その他の指導部門では、認可保育所「かいせい保育園」の開園、外国人留学生を対象とした「開成アカデミー日本語学校」の開校により大幅増収を予想。
塾生数は前期比194名増加の546名を計画していたが、同152名増加の504名となった。

(不動産賃貸事業)

自社利用への変更を見込み減収予想。

(飲食事業)

既存店舗の運営効率を改善し、早期の黒字化を目指す。

人件費は、人手不足の中、優秀な人材確保のため増加傾向。人材確保が先行する保育園の開園のため今後も高止まる見込み。家賃も適正な水準に家賃を抑えつつ、新規開校を継続し営業拠点を拡大するため今後も増加傾向。広告宣伝費は、教室の新規開校、新規事業の展開を見据え、前期に続き増加を予想。目安としている売上高比6%以内で効果的な広告宣伝活動を実施する方針。その他費用も教室運営費用、求人コスト、設備投資費用等、継続的に来期以降の事業展開に向けた費用が発生する見込み。

(4)教室展開

全体の直営教室は2017年9月末比5教室増加し、2018年3月末で250教室となる予想。
クラス指導は同1教室増加し、2018年3月末で101教室となる予想。将来の成長につながる地域を厳選して事業展開する。
個別指導は同4教室増加し、2018年3月末で196教室となる予想。塾生数の伸びが期待できる東京都で積極的に開校を行う。
その他指導部門は下期の新規開園、新規開校の予定はなく、2018年3月末で15教室となる予想。2018年4月に認可保育所「かいせい保育園」を3カ所、「かいせいプチ保育園」1カ所を開園予定。

フランチャイズ教室は2017年9月末比1教室増加し、2018年3月末で24教室となる予想。年間10教室程度の開校を目指す。

(5)18/3期のトピック
【フリーステップ】2月1日よりテレビCM放映開始

平成30年2月1より、足立佳奈さん出演のテレビCMを「読売テレビ」「毎日放送」「朝日放送」「関西テレビ」の4局(近畿地区)にて放映を開始した。同社は、今後も新CMの積極的な放映を予定している。

今後の注目点
同社の主力ブランドである「個別指導学院フリーステップ」は塾生数が増加し売上高が順調に拡大している。こうした環境下、同社は本年2月より足立佳奈さん出演の新CMの放映を開始した。同社では、CM以外にも各種のメディア戦力を計画している模様である。若者に人気のある足立佳奈さんの起用による広告宣伝活動の積極的な実施が、今後同社の業績へいかなる好影響をもたらすのか注目される。とりわけ、「個別指導学院フリーステップ」の今後の塾生数と売上高の動向に注目したい。
また、その他指導部門の保育事業では、今春予定している「かいせい保育園」3箇所と「かいせいプチ保育園」1箇所の開園以降、売上高が急拡大する可能性を秘めている。保育事業は急激に園児が増加する事業ではないものの、1児童当たりの保育料が高く、行政からの補助金も入ることから将来性豊富である。今春予定している「かいせい保育園」と「かいせいプチ保育園」の立ち上がり状況に加え、「かいせい保育園」の新たな開園の動きにも引き続き注目していきたい。
<参考:コーポレートガバナンスについて>
◎コーポレートガバナンス報告書

最終更新日:2017年11月15日
JASDAQ上場企業としてコーポレートガバナンス・コードの基本原則を全て実施している。

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