(3313:東証1部) ブックオフコーポレーション 営業損益が黒字転換

2018/02/21

bookoff

今回のポイント
・18/3期3Q(累計)は前年同期比0.9%の減収、営業利益1億75百万円(前年同期は営業損失5億12百万円)。前3Q以降のコスト見直し効果で営業損益が黒字転換した。ただ、ハグオール事業における減損損失など特別損失の計上(2Qに計上)で6億40百万円の最終損失となった。

・通期予想は前期比0.8%の増収、営業利益5億円(前期は1億16百万円)。会社側では「各セグメントの直近トレンドを鑑み、期初予想を据え置いた」としている。業績予想を達成するためには、4Qに3億25百万円の営業利益を計上する必要があるが、過去の実績及び今期3Qまでの実績を考えると不安はない。配当は1株当たり10円の期末配当を予定している。

・18/3期は既存店の磨きこみを中心にした「リユース店舗事業の収益力強化」と利益体質への転換が遅れている「ハグオール事業の抜本的改革」に取り組んでいる。「リユース店舗事業の収益力強化」では、新設した地域別営業部の下、在庫状況や売れ筋商材に応じた地域内在庫連携や店舗コンディションを考慮したコスト最適化等、出店地域毎に管理・運営する取り組みを進めている。一方、「ハグオール事業の抜本的改革」では、2018年3月21日付けでブックオフオンライン(株)が(株)ハグオールを吸収合併する。(株)ハグオールが運営する富裕層向けの買取等の機能をブックオフオンライン(株)に統合して運営を効率化し、同社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の最大化につなげていく考え。

会社概要

「捨てない人のインフラを作るカンパニー」を標榜し、書籍、CD、DVD、ゲーム、アパレル、スポーツ用品、ベビー用品、雑貨など様々なジャンルでリユース(再使用)事業を展開。北海道から沖縄まで全国をカバーする店舗ネットワーク(直営+フランチャイズ)は800を超え、ヤフー(株)との資本業務提携の下、「リアルリユース」と「ネットリユース」のシナジーを追及している。
グループは、同社の他、ECサイト「BOOKOFF Online」を展開するブックオフオンライン(株)、店舗型のビジネスに限定しないリユース業として幅広い商材を扱う(株)ハグオール、大阪・兵庫・奈良でリユース店舗事業を手掛ける(株)ブックレット、米国でリユース店舗事業を手掛けるBOOKOFF U.S.A. INC.等の連結子会社10社等。ヤフー(4689)が発行済株式数の13.73%を保有する筆頭株主。

【事業内容】

事業は、リユース店舗事業、ECサイト「BOOKOFF Online」の運営のブックオフオンライン事業、店舗型のビジネスに限定せず幅広い商材を取扱うハグオール事業(以上、報告セグメント)、及び新刊書店「青山ブックセンター」、「流水書房」、「yc-vox」の店舗運営や各事業の店舗の内外装工事の企画・設計施工等を行うその他に分かれる。

リユース店舗事業

書籍・ソフト等のリユースショップ「BOOKOFF」のチェーン本部としてフランチャイズ(FC)システムの運営及び直営店舗の運営を行っている。直営店舗は、「BOOKOFF」、「BOOKOFF PLUS」、及び「BOOKOFF SUPER BAZAAR」の3つのタイプがあり、「BOOKOFF PLUS」は「BOOKOFF」にアパレル商品を加えた中型複合館、「BOOKOFF SUPER BAZAAR」は、書籍・ソフトの他、家電(オーディオ・ビジュアル、コンピュータ等)、アパレル、スポーツ用品、ベビー用品、腕時計、ブランドバッグ、貴金属、食器、雑貨など幅広い商品を加えた大型複合館との位置付けである。

主な子会社では、(株)ブックオフウィズ、(株)ブックレット、リユースコネクト(株)、(株)ブックオフ沖縄が、国内で「BOOKOFF」店舗の運営を行なっている。(株)ブックオフウィズは、上記に加え、アパレル・ベビー用品等のリユース店舗の運営を行なっており、腕時計・ブランドバック・貴金属等のリユースショップ・チェーンである「キングラム」のFCでもある。また、(株)ブックレットと(株)ブックオフ沖縄は、アパレル等のリユース店舗の運営も行なっている。
海外では、BOOKOFF U.S.A. INC.が米国で「BOOKOFF」店舗の運営を行なっており、SCI BOC FRANCEがフランス国内に所有する不動産の賃貸を行っている。

【CSR活動】

家庭で不要になった本・CD・DVD・ゲーム等をブックオフオンラインが提供している宅配買取サービス「宅本便」で買い取りを依頼すると、その買取金額が被災地支援に役立てられる「売って支援プログラム」を実施している(買取金額の10%分をブックオフグループが上乗せし、日本赤十字社に寄付している)。

2018年3月期第3四半期決算
前年同期比0.9%の減収、営業利益1億75百万円(前年同期は営業損失5億12百万円)

売上高は前年同期比0.9%減の594億43百万円。低価格帯在庫の一掃に取り組んでいるハグオール事業の売上が同12.3%増加したものの、既存店の書籍、ソフトメディア、アパレル等の苦戦でリユース店舗事業の売上が前年同期並みにとどまった他、店舗との在庫連携を抑制した影響でブックオフオンライン事業の売上も同5.4%減少した。

営業損益は、前年同期の5億12百万円の損失から1億75百万円の利益に転換。ブックオフオンライン事業は減収に伴い営業利益が減少し、ハグオール事業も前期に実施した大型物流倉庫への移転に伴うコスト増と催事販売「東京古着」の撤退に伴う損失で減益となったが、前期第3四半期より実施したコスト見直しの効果でリユース店舗事業が大幅な増益となった。ただ、(株)ハグオールが保有する固定資産にかかる減損損失等特別損失7億円を計上したため6億40百万円の最終損失となった。

リユース店舗事業

売上高521億77百万円(前年同期比0.8%減)、営業利益23億09百万円(同124.4%増)。第1四半期の大型複合店舗出店や(株)ブックオフウィズ等の連結子会社化を実施したものの、既存店売上高が前年を下回って推移した。商材別ではゲーム、トレーディングカード・ホビー、貴金属・時計・ブランドバッグが好調に推移した一方で、売上構成比が高い書籍、アパレル、音楽・映像ソフト等の既存店売上高が前年同期を下回った。
第3四半期末の店舗数は、直営391店舗(前期末388店舗)、FC442店舗(同455店舗)の合計833店舗(843店舗)。新規出店は、直営店4店舗、FC加盟店2店舗。一方、閉店は直営店9店舗、FC加盟店6店舗(同一建物内の複数店舗を1つの屋号に統合した事による閉店1店舗を含む)。この他、リパッケージが、直営2店舗、FC2店舗。

ブックオフオンライン事業

売上高45億38百万円(前年同期比5.4%減)、営業利益1億44百万円(同34.5%減)。店舗在庫の充実を目的に店舗からの在庫出荷を停止した影響や競争激化による宅配買取での商品確保の苦戦で在庫が減少したため売上が減少し、営業利益も減少した。

ハグオール事業

売上高17億43百万円(前年同期比12.3%増)、営業損失7億36百万円(前年同期は1億63百万円の損失)。前期第3四半期に実施した大型物流センターへの移転により取扱高が増加したが、倉庫移転に伴うコスト増と催事販売「東京古着」の撤退決定に伴う在庫償却で営業損失が拡大した。

第3四半期末の総資産は前期末と比べて14億45百万円減の496億01百万円。自己資本比率27.1%(前期末27.9%)。

2018年3月期業績予想
通期予想に変更はなく、前期比0.8%の増収、営業利益5億円(前期は1億16百万円)

通期予想に変更はなく、会社側では「各セグメントの直近トレンドを鑑み、期初予想を据え置いた」としている。通期予想に対する進捗率は、売上高72.5%、営業利益35.1%。若干、進捗が遅れているように見えるが、第4四半期(1-3月)は年間で最も売上のボリュームが大きくなる四半期であり、過去の実績及び今期第3四半期までの実績を考えると不安はない。

配当は1株当たり10円の期末配当を予定している。

今後の注目点
18/3期は既存店の磨きこみを中心にした「リユース店舗事業の収益力強化」と利益体質への転換が遅れている「ハグオール事業の抜本的改革」に取り組んでいる。「リユース店舗事業の収益力強化」では、新設した地域別営業部の下、在庫状況や売れ筋商材に応じた地域内在庫連携や店舗コンディションを考慮したコスト最適化等、出店地域毎に管理・運営する取り組みを進めている。同社は、漢方薬的治療と位置付けており、成果が出るまでにある程度の時間を要すると考えている。一方、「ハグオール事業の抜本的改革」は外科的治療との位置付け。今期で催事販売「東京古着」から撤退する考えで、2018年3月21日付けでブックオフオンライン(株)が(株)ハグオールを吸収合併する。(株)ハグオールが運営する富裕層向けの買取等の機能をブックオフオンライン(株)に統合して運営を効率化し、同社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の最大化につなげていく考え。
<参考:コーポレートガバナンスについて>
◎コーポレートガバナンス報告書        更新日:2017年06月26日

基本的な考え方
当社は経営理念のひとつとして「事業活動を通じての社会への貢献」を掲げ、社会的な公器を目指して事業活動を行っております。その中で、遵法経営と株主価値の向上を目標に経営効率の追求を行い、その結果については透明性の高い情報開示を通じて株主の裁定を得ることが肝要と考えております。
なお、コーポレートガバナンス・コードのそれぞれの原則を踏まえたコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方と方針は、「コーポレートガバナンス・コードに関する当社の取り組み」として開示し、以下の当社ホームページに掲載しております。 https://www.bookoff.co.jp/ir/corporate.html

<実施しない原則とその理由>

コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しております。

<開示している主な原則>

【基本原則 1】
当社は、全ての株主に対して、実質的な平等性を確保するとともに、株主の権利の確保と適切な権利行使に資するため、速やかな情報開示を行っています。また、少数株主にも認められている権利については、株式取扱規程により手続きを定め、その権利行使の確保に努めております。

補充原則1-2-3
当社は、株主総会が株主との対話の場であることを認識し、より多くの株主が株主総会に出席いただけるように、毎年土曜日に開催しております。

原則1-3. 資本政策の基本的な方針
当社は、利益配分を経営の最重要事項の一つと認識しており、連結純利益に対する配当性向25%を目処としつつ、持続的な業績向上を通じた増配を目指し、内部留保資金については、財務体質の強化と将来の事業基盤強化に繋がる戦略的投資に対して有効に活用することとしております。

【基本原則 2】
当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値創出のため、株主をはじめとするステークホルダーとの協働に努めるべきであると認識しております。「ものを捨てたくない人が、捨てない生活をするためのインフラとして役割を果たすブックオフ」=「捨てない人のブックオフ」を事業ミッションとして、様々なもののリユースを通じて循環型社会の実現に取り組んでまいります。

【基本原則 5】
当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値向上に資するために、株主総会以外の場においても経営陣幹部や取締役は株主と建設的に対話を行い、自らの経営方針を株主に分かりやすく説明しその理解を得ることが重要であると認識しております。そのため、IR担当役員を中心とするIR体制を整備し、当社への理解を深めてもらうために、定期的に投資家との対話を行う場を設けております。

原則5-1. 株主との建設的な対話
当社は、IR担当役員を選任し、経営企画部をIR担当部署としております。株主や投資家に対しては、決算説明会を半期に一回開催するとともに、逐次スモールミーティングや個別取材等を実施しております。また、IRポリシーを制定し、当社ホームページにて開示しております。
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