(6465:東証1部,名証1部) ホシザキ 一部で設備投資抑制継続が見込まれるが既存・新規顧客への拡販継続

2018/01/10

hoshizaki

今回のポイント
・2017年12月期第3四半期(累計)の売上高は前年同期比5.8%増の2,192億円。国内売上高は、同5.5%増の1,464億円。食器洗浄機の大口受注があったほか、プレハブ冷蔵庫などの戦略商品の販売も好調に推移。海外売上高は、同6.3%増の727億円。米国を中心に主要販売先であるフードサービス産業において、主力製品の拡販に取り組んだ。また、主要為替レートの米ドルが対前年同期比で円安となったことが増収に寄与した。営業利益は同1.0%減の312億円。国内では主要鋼材価格高騰の影響があったものの、一部好調商品が利益増に貢献。海外では米国のLANCER社で第2四半期までに発生した一時費用等やインドでの高額紙幣廃止による需要停滞等により、減益となった。

・業績予想に変更は無い。2017年12月期通期の売上高は前期比3.9%増の2,758億円の予想。国内売上高は同4.9%増の1,848億円。一部チェーン店で設備投資抑制継続が見込まれるが、主力・戦略商品の既存・新規顧客への拡販が継続する。海外売上高は同1.8%増の910億円の予想。主要な為替レートを2016年12月期に対して円高に見込んだことによる影響に加え、ブラジルMacom社の決算期変更による影響、インド市場における炭酸飲料メーカーの設備投資抑制継続などを見込んでいる。営業利益は同2.4%増の354億円の予想。国内では材料価格の高騰等を想定。海外では主に北米での材料価格の高騰、先行投資及び新興国を中心とした価格競争激化による利益率低下を見込んでいる。

・第2四半期は累計、四半期(4‐6月)とも同社としては久しぶりの減益となったが、第3四半期(7-9月)は増益となり、通期の減益幅も縮小した。また、売上高は国内外ともに期初の通期計画(国内4.9%増、海外1.8%増)を上回る伸びで推移しており、戻り歩調の株価もこうした点を評価しているようだ。同社の場合第4四半期(10-12月)のウエイトは売上高、営業利益ともさほど高くないが、どれだけ上積みできるかを注目したい。

会社概要

飲食店、病院・介護老人保健施設(以下、病院老健)、学校・保育園、スーパー、コンビニエンスストア、オフィスなどを顧客とし、製氷機、冷蔵庫を始めとしたフードサービス機器の研究開発・製造・販売及び保守サービスを行っている。

製氷機、冷蔵庫、食器洗浄機、生ビールディスペンサ等の主力製品では国内トップシェア。製氷機、冷蔵庫に関してはグローバル市場でもトップシェアである。独自の製品開発力、高品質、強力な営業力、迅速できめ細かなサービス&サポート体制等が強みであり、同業他社に対する大きな優位性となっている。

海外売上高比率は33.7%(2016年12月期)。ホシザキを含む連結グループ会社は、2017年9月末時点で、国内18社、米州13社、欧州・アジア等23社の合計54社。工場は国内5、米州7、欧州・アジア6とグローバルでの生産体制を構築している。国内営業体制は、北海道から沖縄までの15販売会社及びその447営業所(2017年9月末時点)によって日本全国をカバーしている。また海外では米州、ヨーロッパ、アジア・オセアニアに、販売会社を配置し、全世界を幅広くカバーできる体制を整備している。

【事業内容】

製品別売上は、製氷機17.5%、冷蔵庫25.8%、食器洗浄機6.7%、ディスペンサ11.3%、他社仕入商品12.0%、保守・修理16.9%、その他9.8%となっている(2016年12月期)。

【特徴・強み】
1.独自の技術に基づく製品開発&高い品質基準

独自技術に基づいた製品企画から製品化までの一貫した研究体制を持つことにより、最終顧客の多様なニーズへ迅速に対応している。また、新製品開発、既存製品の改良や改善、シリーズ展開及び原価低減活動に加え、販売及び保守サービス活動から得られる情報や市場品質情報を製品開発に活用する体制を確立している。また、独自の品質基準を設定し、業務用という厳しい使用環境に耐えられる構造設計を行っており、過酷な条件で繰り返し行われるテストに合格した部品や技術のみが採用されている。

2.主要製品でトップシェア

高品質、サービス&サポート体制、省エネ・低環境負荷、耐久性、使いやすさ、デザイン性等といった様々なポイントが顧客に評価され、製氷機、冷蔵庫、食器洗浄機、生ビールディスペンサ等の主力製品では国内トップシェアとなっている。また、製氷機、冷蔵庫に関しては、グローバル市場においても、トップシェアである(同社推計)。

3.きめ細かいサービス&サポート体制

同社では国内を15販売会社及びその447営業所でカバーし、約2,500名のサービススタッフによる地域密着型のきめ細かいサービス&サポート体制をとっており、ユーザーから故障やトラブルの問い合わせがあった際は、短時間で駆けつける「即日対応」を掲げて、スピーディーな対応を行っている(いずれも2017年9月末現在)。

4.営業力の強さと強固な顧客基盤

約3,100名の営業スタッフが日本全国をカバーする直販体制による営業力の強さも同社の大きな特徴である。高い直販比率のため顧客との密着度は高く、現在の強固な顧客基盤の構築に繋がっている。また、サービススタッフとの緊密な連携により、顧客の状況に即応した提案を行う事が出来る機動性の高さも顧客から高く評価されている(2017年9月末現在)。

2017年12月期第3四半期(累計)決算概要
国内外市場ともに増収。累計では営業減益も四半期では増益。

売上高は前年同期比5.8%増の2,192億円。国内売上高は、同5.5%増の1,464億円。食器洗浄機の大口受注があったほか、プレハブ冷蔵庫などの戦略商品の販売が好調に推移。
海外売上高は、同6.3%増の727億円。米国を中心に主要販売先であるフードサービス産業において、主力製品の拡販に取り組んだ。また、主要為替レートの米ドルが対前年同期比で円安となったことが増収に寄与した。
営業利益は同1.0%減の312億円。国内では主要鋼材価格高騰の影響があったものの、一部好調商品が利益増に貢献。海外では米国のLANCER社で第2四半期までに発生した一時費用等やインドでの高額紙幣廃止による需要停滞等により、減益となった。為替差損の縮小などで経常利益は同23.8%増の319億円となった。

(国内)
売上高は前年同期比5.5%増収の1,464億円。営業利益は同5.2%増の219億円。
製品群別では、食器洗浄機の大口受注が継続した他、プレハブ冷蔵庫等の戦略商品の販売も好調に推移。顧客別では、飲食以外では、商店・学校保育園が好調だった他、病院老健も回復基調。一方、ビール会社向けビールサーバーの販売が停滞。
利益面では、主要鋼材価格高騰の影響があったものの、一部好調商品が利益増に貢献。
<海外>
(米州)
売上高は前年同期比7.4%増収の500億円。営業利益は同8.5%減の77億円。
米国では、天候不順の影響等で直近の成長率が低下するも、主力製品の販売は好調に推移。利益面では、米国のLANCER社で第2四半期までに発生した一時費用等に伴い、減益となっている。
(欧州・アジア)
売上高は前年同期比4.0%増収の227億円。営業利益は同24.0%減の19億円。
欧州・アジアセグメントで売上高が最も大きいインドのWestern社において、高額紙幣廃止による一時的な需要停滞が引き続き減収減益要因となっている。一方、欧州では、ホシザキヨーロッパ社(オランダ)とグラム社(デンマーク)の販売機能統合後の一部業務混乱が段階的に改善しており、増収を確保。

現預金の増加等で流動資産は前期末に比べ308億円増加。固定資産は同15億円の増加。資産合計は同323億円増加し3,223億円となった。
一方、仕入債務の増加等で負債合計は同154億円増加し、1,182億円となった。利益剰余金の増加などで、純資産は同168億円増の2,040億円となった。
この結果、自己資本比率は前期末より1.3ポイント低下の62.7%となった。

2017年12月期通期業績見通し
業績予想に変更無し。増収増益を予想。

通期業績予想に変更は無い。
売上高は前期比3.9%増の2,758億円の予想。
国内売上高は同4.9%増の1,848億円。一部の大手顧客で設備投資抑制継続が見込まれるが、主力・戦略商品の既存・新規顧客への拡販が継続する。また、物件対応力強化に伴う他社仕入商品の販売増も見込んでいる。
海外売上高は同1.8%増の910億円の予想。主要な為替レートを円高方向に見込んだことによる、円換算後のマイナス影響に加え、ブラジルMacom社の決算期変更による影響、インド市場における炭酸飲料メーカーの設備投資抑制継続などを見込んでいる。

営業利益は同2.4%増の354億円。
国内では、材料価格の高騰等を、海外では主に北米での材料価格の高騰、先行投資及び新興国を中心とした価格競争激化による利益率低下を見込んでいる。
経常利益は、同6.0%増の362億円の予想。外貨預金等による為替差損益は見込んでいない。
配当は前期と同額の70円/株を予想。予想配当性向は21.0%。

今後の注目点
プロダクトミックス、販管費の一時的増などで第2四半期は累計、四半期(4‐6月)とも同社としては久しぶりの減益となったが、第3四半期(7-9月)は増益となり、累計の減益幅も縮小した。
また、売上高は国内外ともに期初の通期計画(国内4.9%増、海外1.8%増)を上回る伸びで推移しており、戻り歩調の株価もこうした点を評価しているようだ。
同社の場合第4四半期(10-12月)のウエイトは売上高、営業利益ともさほど高くないが、どれだけ上積みできるかを注目したい。

<参考:コーポレートガバナンスについて>
◎コーポレートガバナンス報告書

最終更新日:2017年7月14日

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