(4317:JASDAQ) レイ MICE関連ビジネス比率上昇へ

2017/11/22

Ray

今回のポイント
・18/2期上期は売上高55億56百万円(前年同期比8.3%増)、営業利益1億87百万円(前年同期は営業損失1億06百万円)。1Q、2Qと好調が続いたTVCM(テレビコマーシャル)部門がけん引。大幅な営業損益の改善は前年同期に広告ソリューションが赤字となった反動もあるが、期初予想(営業利益90百万円)との比較でも大きく上振れした。

・通期予想に変更はなく、売上高120億円(前期比6.1%増)、営業利益4億40百万円(同21.1%増)。「TVCM業界において、従来のテープや光ディスク等によるプリント納品が、2017年10月以降、配信による納品に順次変更されていく予定になっているが、その環境等がまだ確定しておらず、当社のTVCM部門、ポストプロダクション部門の業績に与える影響が不透明」として通期の業績予想を据え置いた。SP(セールスプロモーション)・イベント部門や映像機器レンタル部門は、秋のイベント・展示会関連で豊富な受注残を抱えているようだ。1株当たり6円の期末配当を予定。

・同社の強みは、制作領域と技術領域を持ち、映像、イベント、クリエイティブ、そしてプロモーションという4つの異なる領域をカバーし、顧客ニーズに合った総合的な提案やワンパッケージのサービスができる事。大手広告代理店向けビジネスを拡大させつつ、上記の強みを活かせる広告主からの直接受注や国際会議・展示会などMICE関連ビジネスの比率を高めていく考え。

会社概要

セールスプロモーション(SP)やテレビコマーシャル(TVCM)等の、企画、制作、プロモーション、更にはイベントまでをカバー。ポストプロダクション(編集スタジオ)機能や映像機器を保有し、実制作部隊を備える事で、顧客ニーズに合った総合的な提案やサービスができる事が強み。グループは、同社と(株)クレイ、(株)マックレイの連結子会社2社、及び持分法関連会社の上海光泉会展有限公司。

【経営理念】
・会社はステージ、社員をアクター、経営者を演出家、そしてお客様と株主の皆様を観客と、置き換えることができると考えております。
・最先端のステージ(会社)で、アクター(社員)、演出家(経営者)全員が、それぞれプロ意識に徹し、十分にその実力を発揮し、多くの観客(お客様と株主の皆様)から拍手をいただくことは大変素晴らしく、当社グループの理想とするところです。
・当社グループは、その理想の下、常に会社組織、投資機材の一層の拡充、最先端化と全社員の絶え間ない質的向上を経営の基本方針としております。

同社は、小さなベンチャー企業から発展し、広告、プロモーションや番組等の映像制作ビジネスを立ち上げてきた。その発展を支えてきたのは上記の経営理念である。この経営理念の下、強みであるデジタル映像制作加工技術及びデジタル映像演出技術を活かせる市場機会への俊敏な取り組み、そして市場より得られたリターンをデジタル技術に再投資する事で能力を高め、その高められた能力を基に新たな市場機会に挑戦する、と言う不断のイノベーションを経営戦略として推進している。

【経営方針】

同社は創業36年を迎える現在の立ち位置を、次の30年に向けた第二の創業と位置付けており、キーワードとして「100億をベースにさらなる躍進」を掲げている。現在、大手広告代理店からの直接・間接(制作会社経由)の受注が全体の50%を占めており、残りの50%はエンターテイメントやMICE関連だが、次の30年に向けた企業創造では、深耕と領域拡大で大手広告代理店向けビジネスの拡大を図りつつ、エンターテイメントやMICE関連の売上構成比を引き上げていく(広告主からの直接受注や学会関連のビジネスの拡大)。また、業界再編を顧客フィールドの拡大につなげるべくM&Aの可能性も探っていく。

【事業セグメント】

事業は、SP(セールスプロモーション)やTVCM(テレビコマーシャル)等の企画制作を行う広告ソリューション事業と保有する各種映像インフラを活用した実制作やデジタル映像機材のレンタルを行うテクニカルソリューション事業に分かれる。同社グループは、企画制作領域と実制作領域をカバーする事で一貫したサービスを提供できる事が強みだ。テクニカルソリューション事業の全売上高の5%が広告ソリューション事業向けの内部売上であり、95%が顧客向けの売上である。
17/2期の売上構成比は、それぞれ48.3%、51.7%。連結調整前利益の構成比は、それぞれ9.2%、90.8%。

広告ソリューション事業

企業のSP、キャンペーン、イベント、展示会、ショールーム等の企画制作・運営を手掛けるSP・イベント部門とTVCMの企画制作を行うTVCM部門に分かれ、(株)レイと(株)クレイが事業を手掛けている。
尚、広告の制作は、クライアント及び広告代理店が方向性や戦略を決定し、戦略に基づいて企画・制作会社が詳細な実施計画を立案し、実制作作業を各種業者に発注する。

テクニカルソリューション事業

広告ソリューション事業が提案する企画制作を実現する事業だが、現在、グループ外への売上が全体の95%を占め、広告ソリューション事業向けの社内売上は5%にとどまる。イベント、展示会、コンサート、学会、会議等で使われる映像システム、特殊演出システム、ビジネスプレゼンテーション機器等のレンタル・オペレーションサービスを行う映像機器レンタル部門と、デジタル映像を中心に各種映像(テレビコマーシャル・番組等)の編集及びDVD・ブルーレイディスク・CG制作等を行うポストプロダクション部門に分かれている。
広告ソリューション事業と同じく請負事業で、主に制作会社から受注しているが、設備の償却負担がコストに占める割合が大きく、各種機材の稼働率が利益面での課題となる。

※ MICE
企業等の会議(Meeting)、企業等の行う報奨(Incentive)、国際機関・団体、学会が行う国際会議(Convention)、及び展示会・見本市、イベント(Exhibition/Event)の頭文字をとったもの。多くの集客交流が見込まれるビジネスイベントの総称。

広告フィールドに軸足を置いて事業を展開しているため、大手広告代理店向けの売上(直接及び制作会社経由の間接)が多いものの(広告代理店との取引は大手広告代理店のみ)、売上高の過半には届いておらず、エンターテイメントやMICE関連等の売上が過半を超えている。深耕と領域拡大で大手広告代理店向けビジネスを拡大させつつ、一般企業等の広告主からの直接受注やMICE関連ビジネスの売上構成比を引き上げていく考え。

【強み ワンパッケージサービス】

同社の強みは、制作領域と技術領域を持つ事で、映像、イベント、クリエイティブ、そしてプロモーションという4つの異なる領域をカバーし、顧客ニーズに合った総合的な提案ができる事。広告ソリューションで培ってきた企画制作力と、IT・デジタル・映像を強みとしたテクニカルソリューションを駆使して、顧客の様々なニーズに、どの立ち位置からでも、どの段階からでも柔軟にサポートしていく。

2018年2月期上期決算
前年同期比8.3%の増収、営業利益1億87百万円(前年同期は営業損失1億06百万円)

売上高は前年同期比8.3%増の55億56百万円。ポストプロダクション部門、映像機器レンタル部門共に低調な推移となったテクニカルソリューション事業の売上が同1.7%減少したものの、TVCM(テレビコマーシャル)部門の好調で広告ソリューション事業の売上が同19.0%増と伸びた。

利益面では、営業損益が前年同期の1億19百万円の損失から2億02百万円の利益に転じた広告ソリューション事業の大幅な損益改善が連結業績に反映された。

広告ソリューション事業は売上高29億29百万円(前年同期比19.0%増)、営業利益2億02百万円(前年同期は営業損失1億19百万円)。TVCM部門で第1四半期、第2四半期と好調が続き、SP・イベント部門の苦戦をカバーした。

テクニカルソリューション事業は売上高26億26百万円(前年同期比1.7%減)、営業利益2億59百万円(同12.9%減)。ポストプロダクション部門は編集スタジオの稼動が安定していたものの受注単価の厳しい状況が続き、映像機器レンタル部門も受注苦戦で低調な推移となった。

2018年2月期業績予想
業績予想に変更はなく、前期比6.1%の増収、同21.1%の営業増益予想

TVCM部門の好調で上期の業績が大きく上振れしたものの、「TVCM業界において、従来のテープや光ディスク等によるプリント納品が、2017年10月以降、配信による納品に順次変更されていく予定になっているが、その環境等がまだ確定しておらず、当社のTVCM部門、ポストプロダクション部門の業績に与える影響が不透明」として通期の業績予想を据え置いた。ただ、SP・イベント部門や映像機器レンタル部門が秋のイベント・展示会関連で豊富な受注残を抱えている模様。不透明感は、あくまで特殊要因によるもの。
1株当たり6円の期末配当を予定している。

(2)今後の方針

広告ソリューション事業では、SP・イベント部門において、事業拡大に向け、100人規模(現在約70人の1.5倍)の組織を目指して採用を再加速させる。TVCM部門においては、ハイクオリティなCM制作を軸として、インテグレート・ダイレクトをコンセプトにプロダクション機能を強化していく方針。

一方、テクニカルソリューション事業では、映像機器レンタル部門において、仕掛ける営業の継続的と組織的プレーによる新たなビジネスの開拓、利益率向上のためのコスト意識、外注費の削減、及び新たなジャンルや顧客の開拓、を方針として挙げている。ポストプロダクション部門においては、CM依存からの脱却に向けた映像業界での全方位営業の展開を方針としている。

今後の注目点
上期業績が大きく上振れする中で、通期の業績予想を据え置いたが、あくまで特殊要因によるもの。2017年は東京モーターショー(10月27日~11月5日)の開催年でもあり、下期に特段の不安要因がある訳ではない。
同社の強みは、制作領域と技術領域を持ち、映像、イベント、クリエイティブ、そしてプロモーションという4つの異なる領域をカバーしている事。このため、顧客ニーズに合った総合的な提案やワンパッケージのサービス提供が可能だ。制作業務が中心の広告代理店向けでは強みを十分に活かせないが、企業(広告主)との直接取引やMICE関連では総合的な提案やワンパッケージサービスが強みを発揮する。加えて、MICE関連は映像機器レンタルとのシナジーも期待できる。同社は、大手広告代理店向けビジネスを拡大させつつ、広告主との直接受注やMICEビジネスの比率を高めていく考え。非広告代理店取引の拡大により潜在成長力を顕在化させる事ができるか、注目していきたい。
<参考:コーポレートガバナンスについて>
◎コーポレート・ガバナンス報告書      更新日:2017年06月08日
基本的な考え方

当社は、株主をはじめとした全てのステークホルダーの皆様の信頼に応え、継続的な企業価値の向上と健全で透明性が高く、環境の変化に柔軟に対応できる経営を重要な課題と位置付け、経営効率の更なる向上を図りつつ、業務遂行の意思決定機関である取締役会の充実、コンプライアンス遵守等、コーポレート・ガバナンスの強化に向けた取組みを推進しております。また、企業活動の展開にあたり、法令を遵守し、社会倫理に従って行動するという観点から、当社グループの役員及び従業員の基本的な行動の規範を定めた「レイグループ行動規範」を策定し、役員、従業員に遵守、徹底を図っております。

<実施しない原則とその理由>

当社は、コーポレートガバナンス・コードの基本原則を全て実施しております。

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