(2462:東証1部) ライク 人材サービス売り上げ増加 営業損益も黒字転換

2017/08/29

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今回のポイント
 
・17/5/期は前期比25.8%の増収、同74.8%の経常増益。旺盛な人材需要を背景に総合人材サービスの売上が同24.0%増、前期は子会社の業績取り込みが10ヶ月分にとどまった子育て支援サービスの売上が同39.7%増、と共に伸長。実質満床となった介護関連サービスは同6.8%の増収にとどまったが、営業損益が黒字転換。子育て支援サービスにおける設備補助金収入の増加等で営業外収益も増加した。18円の期末配当を予定しており、上期末配当と合わせて年36円(記念配当5円を落として、普通配当を1円増配)。

・18/5期予想は前期比17.3%の増収、同30.4%の経常増益。実質満床の介護関連サービスの売上が前期並みにとどまるものの、総合人材サービスの売上が同27.1%増と伸びる他、保育施設の増加で子育て支援サービスの売上も同12.1%増加する見込み。配当は、上期末10円、期末10円の年20円を予定。9月1日付けで1株を2株に分割するため、実質的には年4円増配の40円。

・この8月にグループのブランド統一が完了した。引き続き、保育・人材・介護と、人生のどの段階においてもなくてはならない企業グループを目指していく考え。更なる成長が見込める保育も介護も、人材の確保抜きには語る事ができない。人材サービスに強みを持つ企業グループの保育・介護事業が、どのような成長軌道を描くか注目していきたい。

 
会社概要
 
「…planning the Future ~人を活かし、未来を創造する~」をグループの経営理念として掲げ、人生のどの段階においてもなくてはならない企業グループを目指して、保育・人材・介護サービスを営んでいる。
 
【事業セグメントとライクグループ】
事業セグメントは、人材派遣、業務受託、紹介予定派遣・職業紹介、及び採用・教育支援等の総合人材サービス事業、公的保育施設運営と受託保育の子育て支援サービス事業、介護施設運営の介護関連サービス事業、及び携帯電話キャリアショップ運営のマルチメディアサービス事業に分かれる。

グループは、純粋持株会社である同社の他、連結子会社5社及び持分法非適用関連会社1社。連結子会社は、派遣や業務請負等の総合人材サービスと携帯電話キャリアショップの運営を手掛けるライクスタッフィング(株)、事務職を中心とした人材派遣・人材紹介やビジネススクール事業を手掛ける(株)エースタッフ、ライクキッズネクスト(株)とその傘下で受託保育事業と公的保育事業(認可保育園等の運営)を手掛けるライクアカデミー(株)、及び介護施設運営のライクケアネクスト(株)。この他、ライクスタッフィング(株)が20%、携帯電話販売代理店最大手の(株)ティーガイア(東証1部:3738)が80%、それぞれ出資する合弁会社(株)キャリアデザイン・アカデミーが、法人顧客向け研修サービスを提供している。
 
 
19/5期に売上高552億円、経常利益35億円の達成を目指す中期経営計画が進行中である。「…planning the Future ~人を活かし、未来を創造する~」をグループの経営理念として掲げ、人生のどの段階においてもなくてはならない企業グループを目指して、保育・人材・介護の3事業を軸に事業展開を進めており、売上高・経常利益ともに計画を上回って進捗している。
 
【株主優待】
クオカードを、期末(5月末)時点で100株以上500株未満の株主に1,000円分、同500株以上の株主に2,000円分、それぞれ進呈している他、ライクケアネクスト(株)が運営する介護施設の入居金割引券300,000円分(有効期限:2019年8月末日/1枚につき1室分の利用)を同100株以上保有の株主に進呈している。
 
 
2017年5月期決算
 
 
前期比25.8%の増収、同74.8%の経常増益
売上高は前期比25.8%増の400億51百万円。内訳は、旺盛な人材需要が追い風となった総合人材サービスが同24.0%増の193億68百万円、前期は子会社の業績取り込みが10ヶ月分にとどまった子育て支援サービスが同39.7%増の147億24百万円、実質満床となった介護関連サービスが同6.8%増の52億95百万円。
利益面では、売上の増加と介護関連サービスの原価率改善等による売上総利益率の改善で、人件費・採用教育費等を中心にした販管費の増加を吸収して営業利益が15億24百万円と同59.9%増加。子育て支援サービスにおける設備補助金収入の増加等で営業外損益も改善したが、特別損益の悪化で最終利益は8億10百万円と同54.9%減少した。特別損益の悪化は、前期に段階取得に係る差益12億82百万円等を計上した反動と今期に関係会社整理損3億81百万円等を計上した事が要因。

期初予想との比較では、受託保育における契約更新前の昇給、消費税の処理の修正による子育て支援サービスの利益の下振れ、更には広告宣伝費の積み増し(商号変更に伴うブランディングの一環として実施した全国テレビCM等)で営業利益が期初予想に届かなかった。
 
 
 
総合人材サービス事業
売上高193億68百万円(前期比24.0%増)、営業利益21億23百万円(同30.2%増)。人材不足が深刻化する中、業務経験や社会経験の浅いスタッフでも早期の就業が可能なマッチング・就業フォロー・研修体制と顧客企業に対する多様な働き方の提案が成果をあげ、派遣契約が同15.0%増加。現場ニーズを反映した独自の運営オペレーションが評価され、業務委託契約も同44.1%増と伸びた。一方、紹介予定派遣・職業紹介は同19.6%の減収。派遣法改正による派遣期間制限の見直しによりモバイル業界向けが減少した。

業界別では、経験の有無を問わず活躍できるスキームと独自の受託運営オペレーションが評価されモバイル業界向けが同24.8%増加した他、長期契約の案件獲得に力を入れたアパレル業界向けが同36.6%増と伸長。インターネット販売の拡大を追い風にコールセンター業界(同40.6%増)や物流業界(同34.4%増)向けも大きく伸びた。尚、従来アパレルに含めていたアパレル業界向け倉庫業務を今期より物流に含めている。尚、保育業界及び介護業界向けについては、グループ内取引が控除されている(ライクキッズネクスト(株)向け1億42百万円、68百万円増。ライクケアネクスト(株)向け1億28百万円、20百万円増)。
 
 
 
 
子育て支援サービス事業
前16/5期はサクセスHD(現ライクキッズネクスト(株))を子会社化し2Qから損益を連結した(サクセスHDの15年7月から16年4月までの10ヶ月分を取り込んだ)。また、17年8月にサクセスHD(株)がライクキッズネクスト(株)に、(株)サクセスアカデミーがライクアカデミー(株)に、それぞれ商号を変更した。

売上高147億24百万円、営業損失76百万円。17/5期は総合人材サービスを手掛けるライクスタッフィング(株)との連携及び保育士の処遇改善で保育士の採用数が増加し定着率も向上したが、認可保育園の開設と顧客企業との受託契約更新前の保育士の昇給により原価率が悪化した。期末施設数は、受託保育施設165(前期末182)、公的保育施設151(同120)。
 
 
介護関連サービス
事業主体である(株)サンライズ・ヴィラを17年4月に完全子会社化し、同年5月に商号をライクケアネクスト(株)に変更した。

売上高52億95百万円(前期比6.8%増)、営業利益1億53百万円(前期は営業損失64百万円)。ライクスタッフィングへの採用業務委託の結果、介護士の充足が進みサービス品質が向上。実質満床となり、黒字転換した。
 
 
期末総資産は23億43百万円増の246億42百万円。借方では、保育施設の新規開園等で有形固定資産が増加する一方、のれん償却で無形固定資産が減少。貸方では、未払金や有利子負債が増加した。自己資本比率は26.6%(前期末29.8%)。
 
 
 
2018年5月期業績予想
 
【ライクグループブランドの統一】
求職者、スタッフ、保育・介護施設の利用者、顧客企業、株主、及び従業員等全てのステークホルダーに愛される企業グループでありたいという気持ちを込め、「LIKE(ライク)」を根幹にグループのブランドを統一した。
16年12月に同社がライク(株)に、連結子会社ジェイコム(株)がライクスタッフィング(株)に、それぞれ商号を変更し、(株)サンライズ・ヴィラが17年5月に商号をライクケアネクスト(株)に変更。更に17年8月、サクセスHD(株)がライクキッズネクスト(株)に、(株)サクセスアカデミーがライクアカデミー(株)に、それぞれ商号を変更した。尚、運営施設名であるサンライズ・ヴィラはブランド名として継続する。
 
 
前期比17.3%の増収、同30.4%の経常増益予想
売上高は前期比17.3%増の470億円。実質満床の介護関連サービスの売上が前期並みにとどまるものの、旺盛な人材需要の取り込みで総合人材サービスの売上が同27.1%増と伸びる他、保育施設の増加(認可保育園の新規開設目標は20ヶ所)で子育て支援サービスの売上も同12.1%増加する見込み。利益面では、引き続き人件費・採用教育費等を中心にした販管費が増加するものの、売上の増加で吸収して営業利益が17億80百万円と同16.7%増加。補助金収入の増加も見込まれ、経常利益は同30.4%増加する見込み。

配当は、上期末10円、期末10円の年20円を予定。9月1日付けで1株を2株に分割するため、実質年4円増配の40円となる。同社は、連結配当性向35%以上を目標とし、中間配当及び期末配当の年2回配当を実施する方針としている。
 
 
(2)事業別戦略
総合人材サービス
全ての業界で人材確保が経営の課題になっている。こうした中、同社は、求職者への適性が高く、かつ、希望に適う仕事の提案と週3日や時短等の求職者の希望を反映したクライアントへの多様な提案によるマッチング、現場経験豊富な研修担当による座学と店舗でのOJTによる研修、そして、就業後の現場視点でのフォローによる定着率の向上、といった未経験者を戦力化するグループ独自のノウハウにより就業人口を増やしていく。今後の増加が期待される海外人材においても、スキルチェックや研修による戦力化が可能だ。

研修では、ライフスタイルやスキルを問わず活躍できる内容となっており、受講者が自分のペースで受講する事が可能。職種毎に現場に精通した講師が、顧客企業が必要とするスキル等を伝授している。また、業界・職務内容の説明だけでなく、実際に求職者に現場を見学してもらい、魅力ややりがいを伝える事で、就業人口の増加と定着率の向上につなげている。
 
 
子育て支援サービス(受託保育事業165施設、公的保育事業151施設)
待機児童問題(保育施設の不足と保育人材の不足)が深刻化している。保育施設の増設と保育人材の確保に取り組むと共に、質の高い保育サービスの提供に努める事で、売上・利益共に成長し続ける日本一の保育事業者を目指している。
 
保育施設の増設
受託保育事業においては、グループの豊富な取引先を活かして案件を選別し、適正利益での受託数の増加に注力する。一方、公的保育事業においては、待機児童問題解消後も利用者に選ばれ続ける保育施設を目指して、優れた施設の増設(ハードの拡充・充実)と保育サービスのコンテンツ(ソフト)の拡充・充実に力を入れていく。
 
保育人材の確保
ライクスタッフィング(株)の採用・就業後フォローのノウハウを活かす事で、採用力の強化と定着率の向上を図る。具体的には、グループ内人事交流によるノウハウ共有やマッチング力強化、更には研修コンテンツのグループ共有に取り組む。
尚、保育士が働きやすい環境整備の一環として、2016年2月に「イクボス企業同盟」に加盟した。「イクボス」とは、職場で共に働く部下・スタッフのワークライフバランス(仕事と生活の両立)を考え、その人のキャリアと人生を応援しながら、組織の業績も結果を出しつつ、自らも仕事と私生活を楽しむことができる上司(経営者・管理職)の事(NPO法人ファザーリング・ジャパン)。
 
介護関連サービス(21施設・1,156室)
高品質の介護サービスを追求し、サービスの差別化と介護人材の確保に取り組んでいく。サービスの差別化では、24時間看護師が常駐し、医療機関と連携した看取り介護の他、他社との差別化を明確にした高品質の介護サービスを提供する事で、選ばれ続ける介護施設を実現する。介護人材の確保では、未経験者を戦力化するライクスタッフィングとの連携により介護人材を創出すると共に、定着率を向上させる事で就業人口の増加を図る。また、2016年11月28日に公布された「技能実習法」、「改正入国管理法」の施行状況を鑑み、海外人材の受入れに備え、研修コンテンツの拡充にも力を入れる。
 
 
今後の注目点
この8月にグループのブランド統一が完了した。引き続き、保育・人材・介護と、人生のどの段階においてもなくてはならない企業グループを目指していく考え。子育て分野では、待機児童の解消に向け、事業所内保育に対する補助金の引き上げや条件の緩和、保育士の給与の引き上げ、学童保育における追加的な受け皿の確保等が進められているが、ネックになっているのが保育士等の人材だ。また、介護関連サービスは実質満床状態のため、神奈川県と東京都で各1施設の開設を予定している。早期のオペレーションの軌道化と早期満床のポイントとなるのは、やはり介護士等の人材だ。更なる成長が見込める保育も介護も、人材の確保抜きには語る事ができない。人材サービスに強みを持つ企業グループの保育・介護事業が、どのような成長軌道を描くか注目していきたい。
 
 
 
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>
 
 
◎コーポレート・ガバナンス報告書       更新日:2016年12月01日
<開示している主な原則>
【原則1-4】
政策保有株式につきましては、企業価値向上におけるシナジーが認められると判断した場合に限り、当該株式の政策保有について検討いたします。また、政策保有している株式の議決権の行使については、当該会社の企業価値向上及び当社への影響を勘案し、議案に対する賛否の意思表示を行うものといたします。

【原則1-7】
関連当事者間の取引につきましては、「関連当事者の開示に関する会計基準」及び「関連当事者の開示に関する会計基準の適用指針」に基づき、当該関連当事者との取引の有無や当該取引の重要性を確認し、開示対象となる取引がある場合は開示するとともに、第三者との取引条件と乖離がないよう十分留意しております。また、取締役に対し、年度ごとに本人もしくは二親等以内の親族と当社間の一定金額以上の取引について確認を行っております。

【原則5-1】
・当社は、当社グループのIR活動全般を行うIR担当役員とIR担当部署を設置し、株主との建設的な対話の促進を図っております。
・情報開示については、基本的な考え方をまとめた「ディスクロージャー・ポリシー」を定め、これに則り、公正かつ適時・適切な開示に取り組んでおります。
・ディスクロージャー・ポリシーについては、当社HP(https://www.like-gr.
co.jp/ir/policy.html
)において開示しております。
・IR活動の詳細につきましては、本報告書の「株主その他の利害関係者に関する施策の実施状況」の2.に記載のとおりであります。
 
 

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