(2593、25935:東証1部) 伊藤園 今期は緑茶飲料の販売に注目

2017/07/19

Itoen

今回のポイント
・「世界のティーカンパニー」を目指す“日本一のお茶屋”。緑茶飲料のトップブランドである「お~いお茶」は説明するまでもないだろうが、インスタントやティーバッグといった緑茶リーフ簡便性市場でもトップ・シェアを誇る。子会社にコーヒーショップの経営・フランチャイズ(FC)展開を行うタリーズコーヒージャパン(株)や乳製品のチチヤス(株)等を擁する。緑茶の普及と「」ブランドの確立に取り組んできた米国事業も成長軌道に乗りつつある。

・17/4期は前期比2.2%の増収、同26.3%の営業増益。売上面では、リーフ・ドリンク関連事業が同1.8%増と堅調に推移する中、飲食関連事業が同9.1%増と伸びた。利益面では、伊藤園(単独)を中心に売上総利益率が改善する一方、減価償却費の大幅な減少で販管費率が低下した。期末配当は、普通株式が1株当たり20円(上期末配当と合わせて年40円、配当性向36.8%)、第1種優先株式が25円(同50円、同42.1%)。

・18/4期予想は前期比3.5%増収、同3.8%の営業増益。リーフ・ドリンク関連事業では新製品の寄与等で「お~いお茶」を中心に緑茶飲料が増加する他、簡便性商品も伸びる。飲食関連事業も好調を持続する見込み。利益面では、原料・資材等のコストを保守的に見積もっているため売上総利益率が低下する見込みだが、主要経費が小幅な増加にとどまり前期と同水準の営業利益率を維持できる見込み。年間配当は、普通株式40円(予想配当性向35.9%)、第1種優先株式50円を予定している(同41.1%)。

会社概要

緑茶飲料、コーヒー飲料、野菜飲料等の飲料(ドリンク)や茶葉(リーフ)の製造・販売を中心に、子会社を通してタリーズコーヒー等の飲食店経営及びフランチャイズ(FC)展開やサプリメントの製造・販売等も手掛ける。国内では、「お~いお茶」等の緑茶飲料市場で33%(2016年12月時点)のトップ・シェアを有する。「世界のティーカンパニー」を目指し、ニューヨークを中心に米国、オーストラリア、中国、東南アジア地域で、「」ブランドの確立と新しい緑茶市場の開拓に取り組んでいる。

【経営理念 「お客様第一主義」】
“すべてのお客様を大切にすることが経営の基本である”とする「お客様第一主義」を経営理念として掲げている。

お客様とは、同社とかかわる、消費者、株主、販売先、仕入先、金融機関、更には地域社会等のステークホルダー。ステークホルダー全てをお客様と位置付け、それぞれの意見や要望に真摯に向き合い、常にお客様の立場に立った対応を図る事を経営の根幹としている。

【創業以来変わらない五つの製品開発コンセプト】
製品開発のコンセプトは、「自然」、「健康」、「安全」へのこだわりと、マーケティング施策の徹底、そしておいしさの追求。主力製品の「お~いお茶」では、前身の「缶入り煎茶」(1985年発売)から、原料と製法にこだわり、無香料・無調味の自然のままのおいしさを引き出している。

自然    :自然の素材を活かした製品
健康    :健康的な生活をサポートする製品
安全    :安全で安心して楽しめる製品
良いデザイン:美味しさをストレートに伝えるデザイン
おいしい  :幸せを感じるおいしさ

【事業概要】

事業は、リーフ(茶葉)やドリンク(飲料)の製造販売を行うリーフ・ドリンク関連事業、タリーズコーヒージャパン(株)によるスペシャルティコーヒーの飲食店経営及びFC展開の飲食関連事業、及びMason Distributors,Inc.(米国フロリダ州)が手掛けるサプリメントの製造・販売等のその他の事業に分かれる。
17/4期は同社の単独売上高がリーフ・ドリンク関連事業売上高の84.5%(連結売上高の78.1%)を占めた。単独売上高の構成比は、茶葉9.1%、飲料90.0%、その他0.9%。

国内事業

リーフ(茶葉)については、緑茶、麦茶、ウーロン茶等を中心に全国で販売しており、ティーバッグやインスタントといった緑茶リーフ簡便性市場向け製品にも力を入れている。全国での「大茶会」の実施(「ティーテイスター資格」を保有する社員によるお茶の振る舞い)や訪日観光客の多い空港内での直営専門店展開等による需要喚起にも取り組んでいる。

ドリンク(飲料)については、無香料、国産茶葉100%でおいしさと品質を追求した茶系飲料No.1のメガブランド「お~いお茶」、香りと味わいを引き出す焙煎技術を強みとするノンカフェイン茶系飲料No.1の「健康ミネラルむぎ茶」、タリーズコーヒージャパン(株)との連携によりボトル缶コーヒー市場を牽引している「TULLY’S COFFEE」、野菜100%飲料No.1の「1日分の野菜」等のブランドを有する。また、牛乳やヨーグルト等の乳製品については、中国地方を基盤とするチチヤス(株)が製造・販売を行っている(共同開発製品は同社が仕入販売)。

長期ビジョンとして掲げる「世界のティーカンパニー」を目指し、米国、中国、東南アジア、及びオーストラリアで、「」ブランドの確立と新しい緑茶市場の開拓にも取り組んでおり、早期の海外売上比率10%を目指している(17/4期7%)。

米国では、全米のナチュラルフードマーケットやナショナルチェーン店に対して伊藤園製品の営業活動を行い、緑茶の普及と「」ブランドの確立に取り組むITO EN(North America)INC.(ニューヨーク州)、コーヒー豆の製造・販売を行うDistant Lands Trading Company,Inc.、(ワシントン州シアトル近郊。以下、DLTC社)、ハワイで飲料製品の製造・販売を手掛けるITO EN(Hawaii)LLC.の3社が事業展開(サプリメントの製造・販売等を手掛けるMason Distributors,Inc.はその他にセグメントされている)。

中国では、伊藤園飲料(上海)有限公司が中国市場で飲料・茶葉の販売を行っており、福建新烏龍飲料有限公司(福建省)が飲料製品等の製造・輸出・販売を行っている。また、寧波舜伊茶業有限公司(浙江省)がウーロン茶の製造・輸出を行っている。

東南アジアでは、ITO EN Asia Pacific Holdings Pte. Ltd.(シンガポール)の下、シンガポール及びマレーシア市場で飲料・茶葉の販売を行うITO EN Singapore Pte. Ltd.(シンガポール)、タイ市場で飲料・茶葉の販売を行うITO EN(Thailand)Co.,Ltd.、インドネシア市場で飲料の販売を行うPT ITO EN ULTRAJAYA WHOLESALE、及び同市場で飲料の製造を行うPT ULTRAJAYA ITO EN MANUFACTURINGが事業展開している。
この他、ITO EN AUSTRALIA PTY. LIMITED(豪州)が、お茶の栽培と荒茶工場の運営を行っている。

飲食関連事業

2006年10月に子会社化したタリーズコーヒージャパン(株)が事業主体。原材料の共同購入や、積極的な新規出店及び既存店の活性化で売上が拡大し、収益性の改善も急速に進んだ。尚、「タリーズコーヒー」は1992年に米国シアトルで生まれ、日本では1997年に1号店を銀座にオープン。世界各国より厳選した豆を使い、国内で焙煎、エスプレッソはオーダーが入ってから一杯一杯丁寧に手動のマシンで抽出し、すべての工程において最高の品質を追求。コーヒーに良く合うフードメニューも充実している。

【伊藤園の特徴・強み】

同社の事業は、生産・物流、営業・販売、及び安全性・衛生管理において、次のような特徴を有し、その特徴が強みとなっている。また、茶葉の安定調達に向けた独自の取り組みを続けている。

生産・物流

消費地近傍に生産拠点を置く事による物流の効率化と災害リスク回避を目的に、全国を5ブロック化(北海道・東北、関東・甲信越、中部・北陸、近畿・中国・四国、九州)した生産物流ブロック体制が敷かれている。同社は、中央研究所を併設する静岡相良工場、浜岡工場(共に静岡県)、神戸工場(兵庫県)、福島工場(福島県)、沖縄名護工場(沖縄県)の5工場を有するが、ここではリーフ製品の大部分とドリンク製品の原料生産を行い、ドリンク製品の充填とリーフ製品の一部については、設備投資リスクの軽減と市場環境の変化への迅速な対応を念頭にグループ外の工場に委託している(企画・開発及び製造方法の開発と委託工場の衛生管理や環境への配慮を含めた品質管理は同社が行う)。

営業・販売

飲料メーカーの大半が卸売による販売手法をとるのに対して、同社は全国約4,000名の営業員が小売店にダイレクトで製品を届ける「ルートセールス・システム」を特徴としている(コンビニ向けを除く)。「ルートセールス・システム」では、営業員が小売店とコミュニケーションを図る事ができる上、消費者ニーズのくみ上げや売り場提案等の提案営業を主体的に行う事ができる。

安全性・衛生管理

社内に品質管理部を設置し、自主基準に基づき、製品及び緑茶原料の安全性について品質検査を行うと共に、外部委託工場にも定期的に立会い品質管理指導と監査を実施している。また、定期的に開催する品質会議において、グループ製造担当者と外部委託工場担当者に監査結果をフィードバックする事で食の安全性・衛生管理に対する意識向上を図っている他、原材料に由来する異物混入、禁止添加物等の使用を防止するための確認も実施している。東日本大震災以後の放射能汚染等の状況を踏まえ、全ての飲料製品について、放射線量測定器での検査を行い、品質に問題がないことを確認する体制も整えている。

茶葉の安定調達に向けた取り組み:茶産地育成事業

国内では就農者の高齢化と後継者不足のため就農人口が減少し、耕作放棄地が広がる一方で茶園面積の減少が進んでいる。また、茶園の3割が樹齢30年以上と高齢化していると言う。このため同社は、耕作放棄地の活用及び生産農家の後継者育成や雇用の創出等による地域への貢献と、より高品質な原料茶の安定調達を目的に茶産地育成事業を行っている。茶産地育成事業は「契約栽培」と耕作放棄地等を茶園に造成してお茶の生産者を育成する「新産地事業」が二本柱。「契約栽培」は1970年代から続いており、茶農家との間で同社が茶葉を全て買い取る契約を結ぶと共に、同社の農業技術部が、苗木の選定から茶園づくり、そしてその茶園を機械化、IT化により低コストで管理できる栽培指導をしている。一方、新産地事業は2001年から開始したもので、国内の耕作放棄地等を活用して、新たにお茶の栽培を始める生産者を育成する。茶園の造成と茶葉の生産は地元の市町村や事業者が主体となって行ない、同社は「契約栽培」と同様に技術・ノウハウを全面的に提供すると共に生産された茶葉を全て買い取る。九州は平地が多く機械化による大規模栽培に適しているため、労働時間が静岡の1/3以下の農園もあると言う。

【中長期経営計画  -長期ビジョン「世界のティーカンパニー」-】

長期ビジョンは「世界のティーカンパニー」。このビジョンの下、18/4期を初年度とする中期経営計画(~22/4期)では、「世界のティーカンパニー」と「国内総合飲料メーカー、新規事業領域への挑戦」と言う定性的な目標と、①連結売上高6,000億円以上、②ROE10%以上、③総還元性向40%以上と言う定量的な目標を掲げている。
「世界のティーカンパニー」に向けて、「お~いお茶」と「」ブランドのグローバル展開を進め、世界・国内緑茶市場No.1を目指す。また、世界に通用するティーテイスターの育成に取り組む。一方、「国内総合飲料メーカー、新規事業領域への挑戦」では、ブランド強化と新ブランドの育成、及び総顧客数の拡大と国内の収益基盤強化に取り組む。また、新規事業に挑戦する。

*ROE(自己資本利益率)は「売上高当期純利益率(当期純利益÷売上高)」、「総資産回転率(売上高÷総資産)」、「レバレッジ(総資産÷自己資本、自己資本比率の逆数)」の3要素を掛け合わせたものとなる。ROE = 売上高当期純利益率 × 総資産回転率 × レバレッジ
*上記は決算短信及び有価証券報告書のデータを基に算出しているが、算出に際して必要となる総資産及び自己資本は期中平残(前期末残高と当期末残高の平均)を用いている(決算短信及び有価証券報告書に記載されている自己資本比率は期末残高で算出されているため、その逆数と上記のレバレッジは必ずしも一致しない)。

売上高当期純利益率においては茶産地育成や茶農家との契約栽培による原価低減とルートセールスに重点を置いた効率的な固定費管理により向上を目指しており、総資産回転率の面では、ファブレス生産による高い総資産回転率の維持とスリムなバランスシートマネジメントに取り組んでいる。また、レバレッジについては、健全な財務体質維持と40%以上の総還元性向を両立しつつ、資本効率を意識した適正な資本構成水準の模索を続けている。

【沿革】
飲料事業への展開(世界で初めて「缶入りウーロン茶」、「缶入り煎茶(「お~いお茶」の前身)」を開発)

1966年8月に同社の前身であるフロンティア製茶(株)が静岡市に設立され、緑茶のルートセールス(小売店等への直接販売)を開始。1969年5月、東京・上野にあったお茶屋「伊藤園」から商号を譲り受け、(株)伊藤園に商号を変更した。1979年8月に中国土産畜産進出口総公司と日本で初めてウーロン茶の輸入代理店契約を締結し、ウーロン茶(茶葉)の販売を開始。1980年9月には世界初の「缶入りウーロン茶」を開発し、1981年2月に全国での販売を開始した(缶飲料業界に本格的に進出)。1984年には缶内の酸素を除去する事で緑茶の品質を保持する「T-Nブロー製法」を確立し、1985年2月に「缶入り煎茶(「お~いお茶」の前身)」の販売を開始。1987年7月にITO EN(USA)INC.(米国ハワイ州)を設立し、1989年2月に「缶入り煎茶」を「お~いお茶」に名称変更した。

IPO・東証1部上場及び米国展開

1992年5月、日本証券業協会に株式を店頭登録。1993年2月に静岡相良工場内にコーヒー焙煎加工工場が完成し、1994年11月にITO EN AUSTRALIA PTY. LIMITED(オーストラリア ビクトリア州)を設立し、茶園の造成を開始。1996年9月の東証2部上場を経て、1998年10月に東証1部に市場変更された。2001年5月に連結子会社ITO EN(North America)INC.(米国ニューヨーク州)を設立し、2004年10月にはITO EN AUSTRALIA PTY. LIMITEDの荒茶工場が稼動した。

総合飲料企業に向けた取り組みと東南アジア展開

2006年10月にタリーズコーヒージャパン(株)を子会社とする持ち株会社フードエックス・グローブ(株)を連結子会社化(2008年4月にタリーズコーヒージャパン(株)を吸収合併してタリーズコーヒージャパン(株)に商号を変更)し、2011年5月には乳製品分野の強化に向けチチヤス(株)を連結子会社化した。2012年6月には東南アジア地域での事業展開のためシンガポールにITO EN Asia Pacific Holdings Pte. Ltd.を設立し、同年10月にシンガポール及びマレーシア市場で茶葉・飲料の販売を行う合弁会社ITO EN Singapore Pte. Ltd.(現在、連結子会社)を設立。2013年には、5月にタイ王国バンコク市にITO EN (Thailand)Co.,Limitedを、7月にインドネシアに製造・販売の合弁会社PT ULTRAJAYA ITO EN MANUFACTURING(製造)及びPT ITO EN ULTRAJAYA WHOLESAL(販売)を、それぞれ設立。また、2015年2月に米国子会社が、米国を中心にコーヒー豆の栽培から販売までを行うDistant Lands Trading Company,Inc.を子会社化した(現・連結子会社)。

2017年4月期決算
前期比2.2%の増収、同26.3%の営業増益

同社の資料によると、2016年の国内飲料市場は猛暑や熊本地震の特需もあった西日本を中心に3兆7,700億円と前年比3%増加した(2014年1%減、2015年0%増)。このうち茶系飲料は、他社の製品リニューアルに伴う販売攻勢もあり、9,120億円と同4.5%増加(市場構成比24%)。この他、ボトル缶の好調でコーヒー飲料が同1%増の9,510億円(同25%)、トマト飲料を牽引役に野菜系飲料が同8.7%増の1,522億円(同4%)、ミネラルウォーターが同6.4%増の2,840億円(7.5%)。

こうした中、同社の売上高は4,758億66百万円と前期比2.2%増加。伊藤園(単独)が同1.8%増と堅調に推移する中、タリーズコーヒージャパン(株)が同9.1%増と伸びたほか、チチヤスも同5.3%増加。北米事業は円高の影響で同4.0%の減収となったが、ドルベースでは同6.2%の増収。
売上総利益率が改善する一方、販管費率が低下した事で営業利益は217億74百万円と同26.3%増加した。売上総利益率の改善は、主にリーフ・ドリンク関連事業の大半を占める伊藤園(単独)の改善によるもので、増収効果、コーヒー飲料の好調による売上構成比の良化、更には原料・資材等のコスト低下が要因。販管費については、「お~いお茶」の新パッケージ投入等で広告宣伝費が同17%増加した他、支払手数料や運送費等も増加したが、自動販売機の耐用年数変更(従来5~6年→8年)等に伴い、減価償却費が同26%減少した。
為替差益2億05百万円の計上(前期は為替差損12億22百万円を計上)等で営業外損益が改善した他、税負担率の低下もあり、最終利益は136億93百万円と同58.9%増加した。

業容の拡大で期末総資産は3,024億05百万円と前期末に比べて147億03百万円増加した。社債200億円を償還したものの、社債100億円(シングルA+)を発行すると共に長短借入金を積み増したため有利子負債は増加。18/4期以降、自動販売機をリースから自社保有に切り替えていく考えで(18/4期は134億77百万円の設備投資を計画している)、このための資金を確保した。また、2017年2月から3月にかけて、第1種優先株式の自社株買いを実施し、341,500株を7億円で取得した。

流動比率214.1%(前期末158.3%)、自己資本比率44.8%(同43.9%)、と財務内容は良好。投下資本利益率も4.8%から6.7%に改善した。

営業CFの減少は税金費用の増加(35億12百万円→68億50百万円)によるところが大きい。

設備投資は、抹茶製造工場「抹茶工房」(静岡相良工場内)の新設や神戸工場(兵庫県神戸市)の新設等で81億35百万円(16/4期86億03百万円)。減価償却費54億18百万円(同52億03百万円)、リース償却費70億51百万円(同108億72百万円)。リース償却費が大きく減少したのは、実態に合わせてリース期間を変更(延長)したため。

2018年4月期業績予想
前期比3.5%増収、同3.8%の営業増益予想

2017年の国内飲料市場は茶系飲料を牽引役(前期比2.2%増の9,325億円))に3兆7,900億円と同1%増加するとみている。同社においては、競合他社の販促強化による拡販の一巡と新製品の寄与で「お~いお茶」を中心に緑茶飲料が増加する他、パウダータイプのインスタント緑茶等の簡便性商品が伸びる。米国事業が引き続き好調、タリーズコーヒーやチチヤスも堅調な推移が見込まれる。

利益面では、原料・資材等のコスト(9億円増)を保守的に見積もっているため売上総利益率が低下するものの、主要経費が小幅な増加にとどまり前期と同水準の営業利益率を維持できる見込み。

設備投資は134億77百万円を計画しており(前期は81億35百万円)、減価償却費はリース償却費70億65百万円を含めた134億41百万円を業績予想に織り込んだ。

年間配当は、普通株式40円(上期末20円、期末20円。予想配当性向35.9%)、優先株式50円を予定している(同25円、同25円、同41.1%)。

ブランド戦略と主要事業の概況

17/3期はリーフが前期比3.7%増と過去最高の売上を更新した他、ドリンクも同1.6%増加した。ウーロン茶の市場縮小の影響で中国茶が減少したものの、「青汁」や「ビタミン野菜」等の伸長で野菜飲料が同3.2%増加。コーヒー飲料は自販機向けが減少したものの、タリーズコーヒーが同7.3%増加した。この他、水素水の好調や特需的な要因もあり、ミネラルウォーターが同17.7%増加した他、果汁入り炭酸飲料「Vivit’s」がコンビニで採用となり炭酸飲料が同2.4%増加した。

18/3期は3,810億円(前期比2.5%増)の売上を計画している。引き続き「お~いお茶」を中心とした主力ブランドの販売強化とリーフとドリンクの連動販売に取り組んでいく。「お~いお茶」の17/4期販売実績は横ばいにとどまったが、18/4期はデザイン性と機能性を兼ね備えた新竹筒ボトルの導入とラインアップの強化で巻き返しを図る考え。この他、3,000万ケース超を販売した「健康ミネラルむぎ茶」をカフェインゼロとミネラルの訴求で、1,500万ケース超を販売した野菜100%飲料No.1ブランド(同社調べ)「一日分の野菜」を栄養価値訴求で、それぞれの販売を伸ばす。「健康ミネラルむぎ茶」は夏場だけでなく、通年での需要が出てきている。。野菜飲料は、元来、通年で需要があり、天候にも左右されない。また、およそ1,500万ケースを販売した「TULLY’S COFFEE」はラインナップの拡充とショップ連動キャンペーンで更なるブランド力の強化を図る。コーヒー飲料は従来のスチール缶市場が縮小する中、ボトル缶市場が拡大している。「TULLY’S COFFEE」は、販売チャネルを問わず定価販売されている事が強み。

そして、これら主力ブランドとの連動で、茶葉、ティーバッグ、インスタントといった緑茶リーフ簡便性商品の売り場を確保し拡大させていく。また、ティーテイスター資格の保有社員による啓発活動を推進していく。同社の調べでは、緑茶リーフ市場は縮小が続いており、2016年は2,368億円と前年比2%が縮小したが、緑茶リーフ簡便性市場は拡大が続いており、2016年は259億円と前年の250億円から4%弱増加した(データのある2009年以降、市場拡大が続いている)。同社は成長を続ける緑茶リーフ市場でシェアを向上させている。尚、同社の社内検定制度である「ティーテイスター制度」(1994年~)が2017年3月24日、厚生労働省の「社内検定認定制度」認定第1号になった。

17/4期は好立地への積極的な新親出店(2017年4月末現在、671店鋪)とエリア限定商品の好調等で売上高が300億円を超えた。
3月から創業20周年記念として、希少なコーヒー豆「ピーベリー」を使用した商品や復刻メニュー「ホットベーグルサンド」等、記念商品を順次発売している。18/4期は上記のようにコーヒー飲料以外の商品の販売にも力を入れていく。

1917年のヨーグルト発売から100周年を迎えた。日本で初めてヨーグルトを発売した老舗企業として、「安全・安心・美味しい・健康」を追求している。前期に東日本での生産体制が整った事を受けて、18/4期は東日本での生産・販売を本格化する。また、100周年記念として、クラシックヨーグルトや低糖ヨーグルトをリニューアルした他、主に関西以西でスーパーを展開する (株)イズミのショッピングセンター「LECT」(広島県広島市西区)に、初のアンテナショップ「CHICHI YASU」をオープンした。アンテナショップを活用して、チチヤスブランドを訴求していく考え。この他、新製品の無添加ハニーヨーグルトや広島東洋カープコラボ飲料を発売した。

米国事業は、グローバルティーバッグが売り場面積を広げており、リーフ・ドリンク事業がドルベースで二桁の増収・増益。コーヒー豆の製造・販売を行うDLTC社も堅調に推移した。(なお、18/4期の米国事業におけるDLTC社は13ヶ月決算となっている。)
豪州・アジア事業は、インドネシアの合弁会社への対応が課題だが、計画を上回るペースで拡大している上海を中心にした中国事業の好調に加え、タイ、シンガポールが黒字化する等、豪州・東南アジア事業も順調だった。

海外ブランド戦略として、「お~いお茶」ブランドの展開を強化するべく、ラベルデザインを統一すると共に、現地語の表記を加えた。また、リーフの販売を強化する他、エリア特性に応じた商品展開も進めていく。

本庄社長に聞く

6月2日、17/4期の決算説明会が都内で開催された。説明会後にお時間を頂き、本庄社長にお話を伺った。

【あらゆる世代でNo.1へ】
17/4期は3年ぶりに営業利益が200億円を超えました。18/4期は07/4期の営業最高益227億円を視野に入れた展開になります。

決算説明会でも話したが、前期(17/4期)はリーフが過去最高の売上を更新し、ドリンクも1.6%増加した。トマトブームの追い風もあり、「理想のトマト」や「ビタミン野菜」等の野菜飲料が増加した。豆乳入りの「毎日1杯の青汁」も好調だ。コーヒー飲料は、「TULLY’S COFFEE」が引き続き、好調に推移した。「お~いお茶」は他社の攻勢に押され、横ばいにとどまった
このため、今期(18/4期)は「お~いお茶」を中心とした主力ブランドの販売を強化する。前期の第4四半期から、今期の第1四半期にかけて、順次「抹茶入り緑茶」等の新製品や「お~いお茶」のリニューアル製品を投入した。広告宣伝費も厚めにしている。今期は、これまでやった事のない事に挑戦しようという事で、特に若い世代を引き込むために、期の前半に販促キャンペーンとして、歌手の「ゆず」のライブを世界遺産4か所(日光、富士山、京都、沖縄)で実施する予定。「お~いお茶」は50代、60代では圧倒的な強さを誇るが、あらゆる世代に支持していただいけるブランドを目指したい。

なるほど、トップ・シェアを誇る国内でも、若者世代の攻略と言う「伸びしろ」がある訳ですね。そのために、これまでやった事のない事に挑戦しようと。

期の後半にもイベントとキャンペーンを計画している。特別にお金を使うと言う訳ではないが、やはり今までと違った事をやりたい。具体的には、デジタルマーケテイング、ダイレクトコミュニケーションといった手法を取り入れ、SNS等を積極的に活用していく。当社はSNS等の活用では遅れている面がある。専門部署を新設して体制を整えた。
実は、シリコンバレーのIT企業の社内のカフェテリアでは「お~いお茶」が飲まれている。米国市場には無糖文化がなかったため、フレーバーティー「TEAS’ TEA」で参入したが(2002年)、無糖飲料の啓蒙活動の成果と健康志向の高まりを背景にシリコンバレーのIT企業等で緑茶が人気になり、抹茶もブームになった。こう言った事を、国内でもしっかり訴求していきたい。
米国事業も軌道に乗ってきた。前期は円高の影響を受けたものの、ドルベースでは売上高が6.2%、営業利益が17.9%増加した。全米のナチュラルフードマーケットやナショナルチェーン店でグローバルティーバッグが売り場面積を広げている。緑茶の普及と「」ブランドの確立に取り組んできた成果が現れてきた。

他社の攻勢で「お~いお茶」の伸びが鈍化した、とは、少し気がかりですが。

これまでも、緑茶飲料市場は緑茶戦争等と呼ばれる幾度かの厳しい競争を経験してきた。しかし、その都度、市場は拡大。当社は、一時的にシェアを落としてもその後、拡大した市場でシェアを回復させてきた。
足もとでは5/22にリニューアルした「お~いお茶 緑茶」、「濃い茶」の販売が好調。特徴はクリアな透明感。実は、お茶をクリアにするのは非常に大変な技術。濁りがあると劣化しやすくなるし、雑味が出てしまう。当社はお茶をクリアにする特許技術を持っている。若い世代に人気の「抹茶入り お~いお茶」は、ただ濁らせるだけではなく京都宇治抹茶を加えて差別化を図っている。「ほうじ茶」も女性を中心に順調に販売数量を伸ばしている。
「お~いお茶」は国産茶葉100%。当社はESGの一環として、茶産地育成事業(契約栽培、新産地事業)によって、耕作放棄地の有効活用や環境保全型農業の推進にも取り組んでいる。京都府や鹿児島県等では、抹茶原料(てん茶)の契約栽培を行っており、高品質な国産の原料茶葉を安定的に調達することができる。

【中長期経営計画】
18/4期から新たな中長期経営計画(~22/4期)がスタートしました。「世界のティーカンパニー」と言う長期ビジョンの下、長期ビジョンの達成に向けた取り組みと、国内総合飲料メーカーと新規事業領域の開拓に挑戦していくお考えです。また、最終となる22/4期の目標として、売上高6,000億円、ROE10%以上、総還元性向40%以上を掲げています。
売上高6,000億円に向けて

昨年、国内で年間1,000万ケース以上売れたブランドは41ブランドあり、販売全体の約75%を占めた。当社は、現在4ブランドあるメガブランド(年間販売量3,000万ケース以上)、メジャーブランド(同1,000万ケース以上)の強化に加え、新たに2~3ブランドをメジャーブランドに育てたい。売上高が過去最高を更新中のリーフの販売にも、一段と力を入れる。リーフもドリンクもお茶は伊藤園と言われるようにしたい。市場が拡大している抹茶では既にNo.1だが、今後、更なる市場の拡大が見込まれる中でNo.1を維持していく。新カテゴリーにも取り組んでいく。たとえば、当社が特許を持つカテキンの抽出技術を、飲料だけでなく幅広い分野で活用していきたい。機能性表示食品である「ヘルシールイボスティー」にも期待している。

商品づくりに自信がある一方、マーケティングが課題であると認識している。既に説明した通り、あらゆる世代でNo.1を目指して、デジタルマーケテイングやダイレクトコミュニケーションといった今までとは違う手法を取り入れる。また、新規顧客の獲得にも取り組む。抹茶は菓子やパン等、業務用の需要も増えている。

海外では、無糖茶の流れが来ている。当社は米国と中国を中心に、ドリンクもリーフも伸ばしていきたい。ドリンクは、今期から各国版の「お~いお茶」のラベルデザインを統一し、現地語表記を記載した。リーフは、引き続きグローバルティーバッグの拡販に注力する。「お茶で、世界を、笑顔に。」というキャッチフレーズのもと、グループ一丸となって「世界のティーカンパニー」を目指す。

こうした取り組みで成果を上げ、売上高目標である6,000億円を達成したい。

ROE10%以上

17/4期は一時的な税金控除の享受もあり、ROEは10.5%だった。今後もROE10%以上を目指して、収益性の改善に取り組んでいく。

総還元性向40%以上

17/4期は普通株式40円、第1種優先株式50円の配当を実施する。第1種優先株式については、自社株買いも実施した(注:341,500株、7億円)。18/4期も、期初段階では普通株式40円、第1種優先株式50円の予定。

【ESGとSDGs(持続可能な開発目標)の取り組み】
やるべき事は多そうですが、その一つ一つが成長要因でもある訳ですね。話は変わりますが、御社は業績だけでなく、CSR/CSV経営等、ESGでの実績でも投資家の注目を集めています。また、2016年には国連でSDGsが採択されました。CSR/CSVの一環として取り組んでいる茶産地育成事業では、茶園面積が広がり、順調に生産量が増加していますね。

機関投資家の意思決定プロセスにESG課題を受託者責任の範囲内で反映させるべきとした責任投資原則が国連で提唱されたのは2006年。「茶産地育成」(注:耕作放棄地等を茶園に造成する新産地事業を2001年に開始)や「生産農家育成」(注:契約栽培を1970年代に開始)、「茶殻リサイクルシステム」(注:製品を梱包する段ボール、封筒、名刺に茶殻が使われている。2001年、茶殻を配合した木質繊維板“茶配合ボード”が完成)といった長年の取り組みはESG課題への取り組みそのものだった。当初は海外投資家が興味を示しただけだったが、日本の投資家、最近では若い方も興味を持つ方が増えてきた。
「茶産地育成事業」、「茶殻リサイクルシステム」等の取り組みが評価され、ビジネス誌「フォーチュン(FORTUNE)」2016年9月1日号の特集記事「世界を変える企業50社」で18位にランクされた。これは日本企業の最高位だ。

我々の主力商品の原料は畑から穫れるものなので、農業の支援につながる事には引き続き力を入れていきたい。青汁の原料になる大麦若葉の栽培や野菜飲料の原料になるニンジンの栽培等で新たな取り組みを始めている。話題の提供が目的ではないので、外部にアピールするような事はせず、我々の商品周りで、できる事をやっていきたい。農業人口の減少や農業従事者の高齢化が社会問題化しているので、若者が農業に参加できる仕組みづくり等も検討していきたい。

【投資家の皆様へ】
なるほど、茶葉の調達という御社の課題解決の取り組みが、耕作放棄地の活用や雇用創出という社会の課題解決につながる。CSR/CSV経営等と聞くとわかり難いのですが、「茶産地育成」、「生産農家育成」、「茶殻リサイクルシステム」といった実際の取り組みを事例として考えると、わかりやすいですね。最後に投資家の皆さんへのメッセージをお願いします。

メガブランドである「お~いお茶」に代表されるように、当社はドリンクメーカーというみられ方をしていますが、もともとは“お茶屋”です。日本一の“お茶屋”が世界に出ていく、そして世界で戦っていく、そうしたみられ方をしたいですね。それが「世界のティーカンパニー」です。国内のリーフ市場は縮小傾向にありますが、形を変えた簡便性商品の市場は拡大しています。国内でリーフもドリンクもお茶は伊藤園と言われるような圧倒的なシェアを持ちながら、海外で戦っていきたい。それが我々の思いです。今後ともご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

「お~いお茶」の見た目は、「濁りがなく、クリアな透明感」。しかし、雑味のない、しっかりした味がある。「日本一の“お茶屋”が世界に出ていく、そして世界で戦っていく。それが“世界のティーカンパニー”」と言う本庄社長のメッセージも、投資家の心に響く、味のあるメッセージでした。長時間にわたる取材にもかかわらず、丁寧なご対応を頂き有難うございました。
今後の注目点
過去の勝ちパターンを考えると、今期の緑茶飲料は伸びる。同社は、これまでも市場が拡大する過程で一時的にシェアを落としたが、その後、拡大した市場でシェアを回復させてきた。18/4期は新製品・リニューアル製品の投入と新しいマーケティング手法の導入で巻き返しを図る考えで、リニューアルした「お~いお茶」はまろやかでクリアな旨味と光からお茶のおいしさを守る竹筒ボトルが特徴。季節限定の新製品「氷水出し 抹茶入り お~いお茶」は、氷水出しする事で苦み・渋みを抑えて、旨み・甘みを引き出した。総合飲料メーカーとしての戦略が重要なのだが、今期に限っては特に緑茶飲料の販売が注目される。また、現地通貨ベースで13.5%増と高い売上の伸びを見込んでいる米国事業も注目点。無糖文化のなかった米国市場で地道に啓蒙活動と販路の開拓に取り組んできた成果が現れてきた。IMFによると米国の2017年のGDPは19.4兆ドル(2100兆円強)と日本の4倍近いため、本格的な普及期を迎えると同社の業績へのインパクトは計り知れない。
<参考:ESGとSDGsの取り組み>
【「持続可能な開発目標SDGsを伊藤園CSR/CSVへ導入】

同社グループは、12/4期に、組織の社会的責任に関するガイドラインである「ISO26000」に沿ったCSR体系を整えた。「ISO26000」では、「組織統治」、「人権」、「労働慣行」、「公正な事業慣行」、「環境」、「消費者課題」、「コミュニティへの参画及びコミュニティの発展(コミュニティ課題)」の7つの中核主題が示されており、このうち、「環境」、「消費者課題」、「コミュニティ課題」については、同社自らが取り組むべき課題の解決と社会的な課題の解決との同時実現を目指す共有価値の創造(CSV:Creating Shared Value)にもつながるため、同社グループは、これらを合わせて、「CSR/CSV」経営として推進してきた。

こうした中、2016年に国連において、「持続可能な開発目標(SDGs)」(17の目標と169のターゲット)が採択された。同社は「世界のティーカンパニー」を目指す上で、この採択が持続可能性(サステナビリティ)の共通言語になり得ると考えており、ISO26000による「CSR」と「CSV」の併用の体系に「SDGs」を組み込んでグループに関連する社会課題の理解を更に深めていく考え。

例えば、茶産地育成事業は、地域の雇用創出・活性化や生産者の経営安定化に寄与すると共に、高品質な茶葉の安定調達につながっている。この活動はISO26000でいうコミュニティ課題における同社の代表的なCSV活動であり、SDGsとの関連では「持続可能な消費と生産」、「持続可能な農業」、更には「持続可能な地域づくり」の目標にも寄与すると同社は理解している。この他、社員が地域社会の方と共に持続可能性について学ぶ事ができるよう工夫を加えつつ人材育成に取り組んでいる他、社会課題でもある地方創生や国際的スポーツイヤーズにおけるレガシー創出での文化プログラムの推進等でも本業を通じて貢献している。

こうした取り組みが社外からの評価につながっており、例えば、競争戦略面で評価された2013年の「ポーター賞」受賞の他、2015年度には、茶産地育成事業が「食品産業優良企業等表彰 農林水産大臣賞」、リサイクルができるアルミ箔を使用しない常温流通可能な新・環境配慮型紙パック飲料容器が「地球環境大賞 環境大臣賞」、「お茶で日本を美しく。」等のCSR活動が「日本水大賞 経済産業大臣賞」等の受賞につながり、同社の持続可能な社会づくりに対する貢献への評価が高まっている。

<参考:コーポレートガバナンスについて>
コーポレート・ガバナンス報告書     更新日:2016年12月01日
基本的な考え方

当社グループの経営理念は、「お客様第一主義」であります。伊藤園グループ基本綱領の中で、伊藤園グループは企業の永続的な成長・発展と企業価値を高めるため、国・地域社会・消費者・株主・販売先・仕入先・金融機関等の利害関係者と協調し、企業の社会的責任を果たすことを経営の根幹としております。この経営理念が、当社グループの企業倫理の基本的な考え方であり、コーポレート・ガバナンスを支える不変の真理であります。当社グループはこの理念に基づき、全ての利害関係者の信頼に応え、持続可能な社会の実現に向けた経営を全役員及び全従業員一丸となって積極的に推し進めます。適切なコーポレート・ガバナンスを実現するために、監査役会設置会社である当社は、監査役が当社グループ会社の代表取締役あるいは担当取締役または従業員に対し、営業の状況、意思決定のプロセス等の確認を行い、監査を実施しております。監査役は、取締役会に毎回出席し、監査の状況につき会社全般または、個別案件ごとに客観的、且つ公平に意見を述べると共に監査役会での監査方針に従い取締役の業務執行を監査しております。

<実施しない主な原則とその理由>

【補充原則4-10(1)】 取締役の指名・報酬などの重要な事項について、例えば、任意の諮問委員会を設置することなどにより、独立社外取締役の適切な関与・助言を得るべきである。
当社においては、取締役の指名・報酬などの事項について、任意の諮問委員会は設置しておりませんが、以下の理由で、取締役の指名・報酬等の重要事項に関して、社外取締役の適切な関与・助言は得られているものと考えております。
(1)取締役・監査役候補者の指名および選任について、社外取締役を含む取締役会が定めた指名方針に基づき、取締役会で審議の上決定されること、また、(2)報酬の決定について、株主総会で決議された取締役の報酬総額の枠内において、社外取締役を含む取締役会で定めた報酬決定方針に基づき、報酬が適切に決定されること。

<開示している主な原則>

【原則1-7】 関連当事者間の取引
当社がその役員や主要株主等との取引を行う場合には、当該取引が当社及び株主共同の利益等を害することが無いよう、取引条件が一般の取引と同様であることが明白な場合を除き、当該取引についてあらかじめ取締役会に付議し、その承認を得るものとしております。(当社ガイドライン第12条(関連当事者間取引の管理体制)

【原則5-1】 株主との建設的な対話に関する方針
当社は、経営陣幹部等による株主との建設的な対話を通じて、株主の声に耳を傾け、その関心・懸念に正当な関心を払うとともに、自らの経営方針を分かりやすい形で明確に説明しその理解を得る努力を行います。
(当社ガイドライン 第15条(株主との建設的な対話に関する方針)
詳細については、本報告書「IRに関する活動状況」をご参照ください。

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